夜鳴きめし屋 | あだちたろうのパラノイアな本棚

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読書感想文、映画感想、日々のつぶやきなどなど。ジャンルにこだわりはありませんが、何故かスリルショックサスペンスが多め。

 

 

宇江佐真理さんか。初めて読みます。

 

江戸町人のハートフルな物語。

 

本所五間堀にある居酒屋「鳳来堂」を一人で営む長五郎のお話でした。母親と二人でやっていた店でしたが、母親が亡くなってからは何となく惰性のまま夕方に店を開け、朝が来たら閉めるという深夜営業の居酒屋です。なので夜鳴き蕎麦ならぬ、夜鳴きめし屋と呼ばれています。

 

深夜に来る客は訳ありな者ばかり。

 

近所に住む職人や店の取引先など気のいい仲間もいますが、お座敷の仕事を終えた芸妓の姐さんたちとか、他に客がいない時だけひっそりとやって来る夜鷹とか、夜の商売の人たちも多い。

みんな毎日を必死に生きていく人たちで、悲しい出来事もあり、どうにもならない人間関係あり、悲喜こもごもです。

 

さらっと読み進められるエンタメかなと思いきや、意外な人間ドラマが詰まっていて、ハラハラしながら先を進む感じでした。

 

 

わたしのお気に入りは、対馬府中藩中屋敷につとめる武士、浦田さまだったんですけど・・・

浦田さまは妻を国元に残して、さみしい独り住まいの暇つぶしにたまに鳳来堂に来る客でした。

浦田さまったら、しばらく見ない間に吉原の遊女に入れ上げてしまい、借金返済のため賄賂の罠にはまりそうになったり、見る影もなくやつれていった。

真面目ないい人が落ちぶれていく様を見るのは、辛いものです。

 

夜鷹のおしのの顛末も哀れだった。おしのは売れっ子芸者だったのに変な男に入れあげたせいでどんどん身を持ち崩し、ついに夜鷹になったという経歴の持ち主。

 

なんでこう、悲しい人たちばかり訪れるのだろう。

 

 

一つの長いストーリーになっていたのが長五郎と初恋の人である芸者みさ吉カップル。みさ吉は今は女手一つで子供を育てています。この二人の会話が、もうイライラして堪らないんだな。

 

二人とも素直じゃなくて、お互い未練タラタラなくせによると触ると反発して口ゲンカ、本当にどうしようもない泣

ていうかみさ吉、めちゃくちゃこじらせ女だろう・・・こういう女のどこが良いのか分からん。

 

確かに何か騒動を起こすのはみさ吉関連なので、こいつが出てくると話が動くのですが、言動にイラッとすること数回。面白くはありましたけどストレスも溜まりましたな。

絶望

 

 

〜おまけ〜

 

 

わあい!独眼竜政宗の配信が始まった!

このオープニング、懐かしいです。前立がキランキラキラって光るんですね。

 

見たら感想を上げたいと思います〜