2024年6月2日 ZOZOマリンスタジアム
ロッテ 0-1 阪神
1番(右) 森下 3-2
2番(二) 中野 4-0
3番(三) 渡邉諒 4-0
4番(中) 近本 4-2
5番(DH)原口 3-0
6番(一) 大山 3-0
7番(左) ミエセス 3-0
8番(遊) 小幡 3-0
9番(捕) 梅野 3-0
(投) 才木
――岡田監督 (試合終了後)
九回もそらなあ、ランナー2人出たわけやからなあ。
もうあいつに任すしかあれへんやん。
ファン投票1位の選手やからな。
前の2試合よぎるもクソも、毎日見てるんやから。
よぎんのはあんまり見てないことや。
毎日見てんねんから、昨日も今日も。
腹くくるしかないやん。
才木に託すしかないやん。
森下はホームランは打つな言うたのに。
その代わり全部塁に出ろいうたんやけど。
ベンチ帰ってきたときも、なんでホームラン打つんや、って。
早稲田が優勝、おう。
――才木浩人 (9回 完封 6被安打 6奪三振 無四球 116球)
九回は1点差だったので、何があってもおかしくないと思っていました。
先頭に打たれてオーマイガーッと思ったけど、何とか、良かったです。
九回裏無死1,2塁でソトには、梅野さんが思い切って来いというサインだったので、思い切っていきました。
良かったのは、やっぱり真っ直ぐじゃないですか。
真っ直ぐがすごく良かったので抑えられました。
フォークも(笑)
無死1、2塁では4番ソト選手に2ボール2ストライクから2球連続で内角直球を選択。
フルカウントから強さ、コース、高さともに完璧な1球を投げ込み、どん詰まりの遊ゴロ併殺打に仕留めました。
そして、5番ポランコ選手には5球連続でストレート勝負です。
最後は2ボール2ストライクから押し込んで二ゴロを奪いました。
110球目から150キロ級の直球を続け、7球連続ストレート締め。
逃げたくなる感情を完全に排除した、本格派投手のかがみと表現できるゲームの終わらせ方でした。
特にソト選手に対するフルカウントからの1球は至極のボールでした。
低めのフォークを選択した場合、見逃されれば無死満塁。
少しでも浮けば痛打される可能性が高くなります。
直球を厳しいコースに投げ込むしかない場面で、その通りの1球を投げ込めたわけです。
これで今季2度目の「1-0完封勝利」で連敗ストッパーの役割も今季4度目。
先発ローテの大黒柱に成長しつつあります。
今季の才木投手はスライダーの比率を増やしたことで、打者にストレートとフォークの二択ではなく、三択目となる曲がり球も意識させられています。
曲がり球を頭にチラつかせることで、直球で押し込める確率がさらに上がっています。
最後の最後、勝負どころでストレートを選択し続けた才木投手。
その生きざまを見せつけられました。
――西本聖
打線の状態が悪く、連敗が続いているチームが勝利するためには、やはり先発投手の踏ん張りが必要になる。
野球という競技は、どんなに得点できなくても、失点しなければ負けない。
阪神の先発才木浩人のピッチングには気迫を感じた。
ロッテはリードを許した土壇場の九回に追いつき、11連勝につなげている。
加えて1点をリードしているとはいえ、その得点は初回の先頭打者本塁打によるもの。
究極の「スミ1」と言っていい。
しかも九回裏のロッテ打線は2番から始まる。
阪神サイドからすると、誰もが「嫌な予感」を感じていたと思う。
嫌な予感は、どんどん大きくなった。
先頭の小川が中前打で出塁。
続く高部は2ストライクからショートへの内野安打。
ボテボテの打ち取った打球がヒットになるのだから、たいていの投手なら動揺しただろう。
だが、マウンドの才木の心は、強気のままだった。
4番ソトに対し、2ストライクから2球フォークを見逃されてボール。
5球目の真っすぐも、内角にボールとなった。
フルカウントで才木の投球スタイルなら、真っすぐかフォークの二者択一だろう。
しかしフルカウントになるまでの経緯を考えると、フォークなら見逃され、内角真っすぐならば2球続けることになる。
配球的に苦しい状況だった。
ここから阪神バッテリーは内角への真っすぐを選択した。
同じコースへ同じ球種を続けるのは勇気がいる。
バッターからすれば、同じ軌道かそれより内側なら見逃せばいいという目安になる。
そして、内角を厳しく突こうとすれば死球の可能性だって上がる。
さらに内角球は少しでも甘くなれば、逆転の長打を浴びる可能性もある。
そんな状況の中、才木は見逃せばギリギリのボールになりそうな内角へ、最高の真っすぐを投げ切った。
ドン詰まりのショートゴロゲッツー。
続くポランコもセカンドゴロに打ち取り、1-0の完封勝利で連敗を止めた。
阪神からすれば、この才木の快投を無駄にしてほしくない。
今試合ではミエセスを左翼にいれたが、阪神は投手を中心に守り勝つ野球をしなければいけないチーム。
交流戦でDHがあるとはいえ、ミエセスを守備に就かせるオーダーは疑問が残る。
実際、ミエセスの後逸で危ない場面があった。
打てない打線のテコ入れは仕方ないが、やりすぎるとチームの持ち味を消し、バタバタしているように感じてしまう。
連敗は止まったが、まだまだ我慢の戦いは続きそうだ。
――関本賢太郎
大山選手には下位打順で浮上のきっかけを与えているが2割切ってしまった。
甲子園に戻るのでいったんスタメン外すか、もしかすると登録外すのか、そういうタイミングが来ている。
――松沼雅之 (ラジオ解説)
今日のヒーローは才木ですけど、陰のヒーローはファースト大山の守備ですよ。
(九回無死1、2塁のピンチでソトを6-4-3の併殺にしたが、中野のショートバウンド送球を大山が何事もなく捕球)
その前もショートバウンドを捕ってますからね。
打てなくても守備で貢献してますよ。
2024年6月2日 千葉ロッテ対阪神 試合ハイライト
(パーソル パ・リーグTV公式)PacificLeagueTV
――和田2軍監督 (2日 ウエスタン 阪神 4-3 ソフトバンク)
全部が先発というわけにはいかないけど、今日ぐらいのピッチングできるのであれば、またそういう機会もあると思うし、中に入ってもちょっと長いイニングをね、ロングリリーフとか。
ちょっと先発の数の問題で、先発したり中入ったりという使い方になるとは思うけど、今日の投球見せてくれたら、またもう1回という感じになってくると思うよ。
湯浅は満塁というところで行かしたんだけど、ただ3点差というところで、1発食らっちゃいけない場面なので、もう本当に細心の注意を払いながらの投球でそういう意味ではストライクゾーンでっていうところまではいってないかな。
状態が良ければどんどんストライクゾーン投げて、空振り取って、ファウル打たせてっていうことができるんだろうけど。なんとか低め、なんとかコースという感じが外れていってしまってるから。
そこらへんの制球力、やっぱり八回、九回投げるピッチャーになってくるとね、もう1球も間違えられないという中で投げないといけないので。
よくとれば細心の注意を払いながら、逆転されない、追いつかれないという投球はできたと思うし、その中で1つ目のフォアボールはまだしも、2つ目はあそこのバッターでなんとか打ち取れればよかったな。
今後もそういう場面で投げていく機会があると思うし、また次しっかり頑張ってくれれば。
――アンソニー・マルティネス (ウエスタン 5回6被安打無四球1失点)
調子も良くて自信を持てたから、想像通りのことができたよ。
――佐藤輝明 (ウエスタン 4番三塁 1安打)
【ハイライト】6/2(日) 神4-3ソ(鳴尾浜)|佐藤輝が攻守で躍動! 先発マルティネスは5回1失点で2勝目!
阪神タイガース 公式
2024年6月2日 日刊スポーツ
2024年6月2日 スポニチ