テレビのチャンネルをポチポチ変えていたら、「そこまで言って委員会」がやっていた。
女性首長や女性議員が少ないことを論じていた。
すぐにチャンネルを変えてしまったが、出演者の後ろのパネルを見ると、日本の「イエ」文化が原因だと考えている論者がいるようだった。
議員に関して言えば、個人的には、議員という仕事に魅力が少ないことが、女性の割合が少ないことの原因だと思う。
マスメディアは、政治家を叩き、給料を減らせ、と言い続けてきた。
議員の歳費はなかなか上がらない。
それでいて、選挙はリスクが高いし、政治の世界は独特で、ノウハウもよくわからない。
一寸先は闇で、安定しているとは言いがたい。
議員という仕事が魅力的だと映る人は少ないだろう。
議員のなり手自体がかなり絞られている状況だと思う。
そうなってくると、世襲が多くなるのではないか。
そして、「イエ」と絡んでくるが、世襲だと、男子が継ぐことの方が多くなるだろう。
親子で継ぐのみならず、秘書に継がせることもあると思う。
その場合も、男性秘書が継ぐことが多いのではないか。
男性議員の場合、若い女性を秘書にして自分の後継に育てる、ということは、議員の家庭に差し支えかねないわけで、少ないのではないかと思う。
木村次郎衆議院議員の秘書が若い元風俗嬢だったことが週刊誌に取り上げられたが…。
首長が元議員という自治体は珍しくないだろう。
現在、愛知県も名古屋市も、首長は元議員だ。
議員に女性が少ないと、首長にも女性が少なくなると思う。
議員という仕事が魅力的なら、女性議員・女性首長も増えるのではないか。
「日本は女性の社会進出が遅れている!」などと、日本批判をする人がいる。
そういう人こそ、過剰な政治家批判をしていないだろうか。
口先では女性の味方を標榜しつつ、その実、女性の社会進出を妨害していないか。
女性議員・女性首長を増やしたいと願う人こそ、政治家に対する批判は適切にすべきだと思うし、功績についても取り上げるべきだろう。
そういえば、「とくダネ!」のメインMCを務めた小倉智昭氏が、先月、「そこまで言って委員会」に出演し、故・安倍総理大臣について、「国民のために何かをやってくれたんだろうか?」と、安倍総理大臣の功績を認めない態度を示したそうだ。
安倍総理大臣すら、報道の第一線に携わってきた人物から、このような不当な酷評を受ける。
マスメディア、とりわけテレビでこのような態度がまかり通っていることこそ、女性議員・女性首長を増やすことの障害となっているのではないだろうか。