あらゆる角度から見てみる② | スポンジのような頭で!

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Bizゼミメンバーが、頭をスポンジのようにして吸収した知識や情報を自由気ままに綴るブログ。

鉄棒と自重負荷だけで真剣に体を鍛えたいと思っているツカサです。

今回は前回のエントリーの続きを。

ただし!
今回は物語はありませんのでご了承ください。

さて、前回の物語ですが、晴れて大幅な新入部員を迎える事で
廃部の危機を乗り越えるだけでなく、新たな伝説の一ページを刻んだ
Biz校の料理部。

念のために確認をしておきますが、あくまでこの物語のベースは
「経済効果」です。
では、そろそろくどいので「物語」と「経済効果」を結びつけます。

ここでいう「新入部員」こそが、経済効果で言う「お金」です。
つまり、「入部」こそが、そのお金の「動き」です。
前回のエントリーで強調したのが、そう、
お金の「動き」でしたね。
それともう一つ強調したのが、
経済効果とはお金の動きであって、新たな富が生まれたわけではない。
でしたね。

どういう事か。

Biz高校のクラブ活動自体を経済活動とした場合、今までは
先に述べたようにそれぞれの活動パワーによって部員数がある程度
固定化されていました。
それが、突然の「料理ブーム」によってそのパワーバランスが崩れたわけです。

重要なのはこの「バランス」

何が言いたいのかというと、
Biz高校の料理部に過去に類を見ない部員数が入部したことにより、
今まである程度新入部員を確保できていたその他のクラブが新入部員を
迎え入れる事ができませんよね。

前回の物語の新入生は100人。料理部に入部した人数を50人とした場合、
残りの人数は50人。その50人を残りのクラブが奪い合う。
それぞれ約15~6人ずつ取れたかもしれませんし、ひょっとすると
マンモスクラブの独り勝ちで、バレーボール部は入部がゼロだったかも。

そうすると、戦力の補充ができなかったり、部員数増員から見込んでいた
部費による遠征の予定が崩れたかもしれません。
また、Biz高校が置かれた地域のスポーツ用品店では急に売り上げが落ちたかも
しれません。

料理部の新入部員が増えた分、減ったクラブもある。
料理関連のお店が儲かった分、景気が悪くなったスポーツ用品店もある。

もうお解りだと思います。
「お金の動きであって、新たな富が増えたわけではない」
「新入生のトータルの動きが偏っただけで、急にどこからともなく
湧き出てきたわけではない」
「エプロンや包丁、料理本に購買力が流れただけで、サッカーをしながら
料理本を読んで包丁を磨く人が増えたわけではない」
(ブームがあったので増えたかもしれませんが…)

つまり、
「一方が恩恵を受けているという事は、本来その流れを得られるはず・得ていた
はずの方では損失が生まれている」という事です。
経済のバランスの偏りが生まれているという事です。

また、経済効果のもう一つ注意すべき点は、その経済効果を算出している
組織や、個人によって同じ事象をもっても設定にバラつきがあり、
中にはそれぞれの思惑によって大幅な違いが出ることもあるという事。
あくまでも参考指標であって、正確なものではないのです。

よって、今回の物語も「料理ブーム」があったものの、
料理部への入部が10人以下で結果的に廃部になっていた可能性もあるという事です。

前回と今回を通して言いたかった事は、エントリータイトルにもある通り、
あらゆる角度から考える事が大事だということ。

経済効果と聞くと、なんだか潤って経済がよくなるイメージが先行しがちですが、
その反面の影響も考えてみよう、というのが主題です。

今回の経済効果だけでなく、我々を取り巻くあらゆる事象においても同じです。
ある一面だけに一喜一憂するのではなく、多角的に考えを巡らせる事が
大事なのではないでしょうか。

最後に、
指標とはいえども、その「経済効果」が実を結んで、
じぇじぇとぶったまげるような成長で、経済の不況を倍返し、
いや、10倍返しして、
みんなが生き生きしちゅう日が来ることを期待しゆうがぜよ!

(※個人的な考えなので、指摘などがあればドンドンおねがいします。)


あんにょんぶー。