ごきげんよう
幼少の頃より日記を書く習慣はありましたが
大学ノートに数ページも書き綴るようになったのは1,976年以降のことです。
映画『タクシードライバー』には衝撃を受けました。
この作品によって、其の後の人生の色彩まで変わってしまったと言っても
言い過ぎではありません。
この作品の内容や筋書き云々よりも、ロバート・デ・ニーロ演ずるトラビィスが
毎日テーブルの上で日記を書くことと、全編に流れるバラードジャズに
わたしはすっかり魅了されてしまいました。
日記とジャズが在ることで、この作品は映画と純文学のハイブリットとなった。
バラードは如何なるシチュエーションでも活きる。
曙光の兆しの中で目覚めること
シャワーの雫
真昼の街の喧騒
珈琲の香り
スタンドの灯りの下で酒を飲むこと
本当は、これら全てがジャズなんだ。
言い方を替えると、人生其のものがジャズなんだ。
トラビィスは鏡に向かい『You talkin' to me?』と呟く。
『You talkin' to me?』 ・ ・ ・
『俺に言ってるのか?』
大学ノートにはPHLOXのノートカバーを被せて使っています。
自分にとっては高価なこのノート、名前を「独り会議」としています。
『日記とはペンを手にした瞑想である 』と哲学者のアミエルは記しています。
今まで瞑想などという崇高な感覚など抱いたことはありません。
正直に言うと ・ ・ ・ トラビィスになった気分 ・ ・ ・
ある時、自分自身でこの独り会議で話す内容に
細かな戒律を設けました。
でもその結果 ・ ・ ・
愚痴を書かなくなったら
書くことがなくなりました。
怒りを書かなくなったら
体調が悪くなりました。
夢を書かなくなったら
疲れやすくなりました。
今は、書くことに一切制約を設けてはいません。
小生にとって、日記がないと きっと、生きてはいけないと思います。
「羅針盤」や 「心のボルテージを測る機器」の役目を 果たしています。
結局、自分だけの日記ですから
書くことに何の制限も課すことなんて ありません。
嫌悪や驚き
虚栄や悲しみ
願望や喜び
何でもよいから 文字に乗せて 心のヒダを練り込んでいけば良い。
書き綴ったその瞬間から、日記そのものの使命を 終えていく。
目の前には常にドラマと感動が満ちている。
それではまた、お会いしましょう
ごきげんよう
この場所は札幌駅から直線距離で11kmの地点に位置する石狩川河川敷です。
800mmの望遠レンズでやっと捉えました。
しばらく辺りを見渡してから、石狩市方面へ向けて消えていきました。