画像は著者の下澤さん

 

ひらめき電球コラムニストの尾藤克之です。

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20冊目となる、『最強の文章術』を出版しました。

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総務省の「労働力人口と女性の雇用者数」によれば、女性の労働力人口は 増加傾向にある。労働力人口総数に占める女性の割合も拡大傾向にあるが、多くは非正規雇用労働者であり、低賃金による労働条件で働いているとも言われている。これは、働く女性にとって生活に関わってくる大きな問題でもある。

今回は、『成績のいい人はモテる人』を紹介したい。著者は、ファイナンシャルプランナーの下澤純子(以下、下澤氏)。シングルマザー、資格なし、経験なしの工場パートから、実体験をもとにステップアップした実践書になる。

■保険業界に飛び込んだきっかけ
下澤氏がパートとして勤務している頃、当時、シングルマザーで子供が小学校4年生だった。子供は自分で鍵を閉めて学校に行く生活を送っていた。

「子供の学校で『学級崩壊』と呼ばれることが起こりました。私は、『働き方を変える』決断をします。そして未経験で飛び込んだのが保険営業でした。当然ですが、良い時ばかりではありません。いじめやハラスメントにも遭いました。しかし、来店型の保険ショップに勤務した時、私の保険営業人生の転機がありました」(下澤氏)

「来店型ということで、来店型って『仕事が楽』というイメージがありませんか?とんでもありません。私はこの来店型保険代理店でかなりの苦労しています。1度目の来店で営業してしまったら2度目の来店はありません」(同)

来店型の保険ショップは、営業されたくない客が多い。ところが、保険は、1度の面談ではまず決まらないから、葛藤することになる。

「お願いします!というクロージングができないので、最初は違和感しかありませんでした。それまでは待つ営業というものを知らなかったのです。それから、保険の説明をやめ、保険の加入の仕方を教えるというやり方に変えていきました。その時から流れが変わり、入社半年で、本店の店長に昇進しました。」(下澤氏)

「結果的には、『待つ営業』を学んだことが、いまに繋がりました。現在は、保険営業さん向けの講座やコンサルを主軸として保険を楽しんでいます」(同)

■相手の心理を理解するには
生保セールスには高い折衝力が必要とされる。下澤氏はどのようなテクニックを使い信頼を獲得していったのか。それは売込まないという方法だった。

「頑張って一生懸命な人ほど売込みをします。これは、私の案件の実話です。夫が55歳男性、妻が41歳。息子22歳社会人になったばかり。死亡保険を増額したいと保険営業マンに相談したところ、『ご主人の保険より息子さんの保険を考えましょう』と言われてしまいました」(下澤氏)

「どうしても納得できず、来店型の代理店へ行き同じ話をしたところ『お客様の場合、もう死亡保険は増額でなく減額でよろしいかと』と、やはり息子さんの保険を勧められました。そこで、ネットで私を見つけ問合せをいただきました」(同)

読者の皆さまは、このシチュエーションをどのように考えるだろうか。この男性、どうしてここまでして死亡保険金を増やしたかったのかわかるだろうか?あらゆる角度から、想像してもらいたい。加入して自殺してしまうのではと考えたりもするが、現在でもいいお客様とのことだ。では回答をお見せしよう。

「実は、この男性は再婚でした。元の奥様を乳がんで亡くされていて、息子さんと2人で生活していました。縁あって再婚したのですが、新しい奥様も乳がんの既往歴がありました。そこで私は気付きました。この男性は、年齢差を見ても、自分が早く亡くなる。そうなってしまった後の、奥様のがんの再発が怖かったのだと」(下澤氏)

「その時のために、自分の保険を利用してお金を残したかったのだと思い、『奥様にお金を残されたいのですね』、私がそう言うとその男性はしばらく目を閉じて涙を流しました。すごく愛を感じました。人生、テキスト通りではありません」(同)

保険の実体を知りたい人には役に立つ一冊である。
 


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