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「スコール! 」「スコール! 」「スコール! 」と、きらびやかな夜景を望むパーティー会場に、乾杯の掛け声が高らかにひびきわたった。今回は、『リーダーが壁にぶちあたったら読む本』(あさ出版)を紹介したい。

著者の神田氏は営業畑でキャリアを形成してきたこともあり、エネルギッシュである。なにしろパッションが強い。「パッション(passion)」を「情熱」「激情」と表現すればわかりやすい。サントリーの企業風土に「やってみなはれ」というものがある。失敗をマイナスと捉えず、挑戦を奨励し、何でも言い合える自由な風土のことをあらわすようだ。

■幕末の英傑の生き方に学ぶ
――神田氏が敬愛する人物の一人に、幕末の英傑と称される西郷隆盛がいる。行動のより所としていた『言志四録』の中に有名な一文があるがご存知だろうか。

「次のようなものです。『一灯を提げて暗夜を歩く。暗夜を憂うことなかれ。ただ一灯を頼め』。これは、暗夜で先が見えない夜道を歩く時でも、自分の手に持っている一つの提灯を頼りに、ひたすら迷うことなく前に進むことの大切さを説いています。当時は、明治新政権の発足にあたり、紆余曲折があった時代です。」(神田氏)

「徳川慶喜の新政権参加を主張する山内容堂に手こずっていた大久保利通と岩倉具視に対して、西郷は『最後は刀一本あれば足りる』と言い放って覚悟を二人に促したというエピソードが残されています。そこにも、手段の善し悪しは別として、決めた道を、常にひたすら突き進むという強い決意を感じることができます。」(同)

――神田氏は、リーダーにとって必要な要素として次ぎのことを挙げている。

「リーダーとして一番大切なことは、自分の考えや主義・主張が『ブレない』ことだと考えています。『戦略的思考力』『人間的魅力』を兼ね備えていたとしても、残念ながら『考えがブレる』リーダーはメンバーからの信頼を得ることはできず、結果としてリーダーとしての力を存分に発揮することができません。」(神田氏)

「部分的な戦略や細かな戦術は、状況に応じて臨機応変に変えていくことは構いませんが根本的な方針や考え方がころころ変わるリーダーは、部下からは信頼されることはありません。メンバーは上司のその点の言動を見ているものです。」(同)

――神田氏は、なぜ「ブレ」ない意思を持つようになったのだろうか。それは次ぎのような経験により導き出されたものだった。ぜひ参考にしてもらいたい。

「いまの部署に異動になったときミッションの重さに、不安と責任が私の心にプレッシャーとなって重くのしかかっていました。それは『絶対に結果を出さなければならない』という責任感からくるものでした。最初は、各方面からの反対にあい、そのことによってなおさら気持ちが焦り気分も落ち込む日々が続きました。」(神田氏)

「あるとき、『なぜ自分はこんなに部長としての責任をプレッシャーとして感じるのだろうか』と冷静に考えてみました。そして、『失敗した時の自分の立場がどうなるのか』ということを恐れていたことに気がついたのです。人間の脳はネガティブ思考の考え方をすると言われていますが、私もどっぷり漬かっていました。」(同)

■「責任」に対する「覚悟」を決める
――「開き直れたほうが結果は好ましいものになる」と述べたが、実は、神田氏も同じような意識改革によってこれをプラスに転換している。それを紹介したい。

「どうなるか分からない結果をくよくよ考えるよりも、いまに真摯に向き合うことが極めて生産的だと考えました。また、サントリーグループの社風は、一生懸命にチャレンジして失敗する社員の方が現状に甘んじて与えられたことだけをこなしている社員よりも評価される会社です。」(神田氏)

「業績が上がらず失敗に終わったとしても、また次回の機会に、精いっぱい頑張ればいいだけじゃないか?そう考えているうちに、なんだか失敗することばかりを恐れてプレッシャーを感じている自分が小さく思えてきたのです。」(同)

――そう思った瞬間、「覚悟」ができたそうだ。「失敗してもたいしたことはない。むしろこのプレッシャーを成功に向けてのエネルギーに変えていこう」と。覚悟を決めると人間はとてつもない力を発揮することがある。サントリーには社員を守る企業文化が存在する。それがあるからこそ高い目標に挑戦することが可能なのだろう。

神田氏は「自由で寛容な企業風土の下で、思い切り、楽しく仕事をさせてもらっている」と語る。本書は、マネジメントに悩む、中間管理職におすすめしたい。「結果を出す強いチームづくりの極意」を理解できるのではないかと思う。

 


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