re:cyborg | 監督ブログ  wecker

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「時空警察ヴェッカー」シリーズの原作・監督 畑澤和也の個人ブログです。
現在中国広東省で活動中

今回の帰国の目的のひとつである(;^_^A「009 re:cyborg」を観ました。


ある世代以上の年代の方には「サイボーグ009」は甘酸っぱいような、照れくさいような思い出のある作品ではないでしょうか?


前にも書きましたが、僕にとっても「初恋の人」(フランソワーズだけでなく)のイメージ。

中学生ぐらいの時殆ど台詞を暗記するぐらい何度もコミックスを読み返してました。


でも、ある時「卒業」してしまったのか、ぼくの場合は「上京」を機に、それから20年以上読み返す事はなかった。

大事な思い出として心の奥底に置いておきたかった。


だからなのか2000年代にリメイクされたテレビシリーズは「恥ずかしくて」観てられなかった(出来が悪くて、という事ではないです。同時期に制作されたアニメ版「キカイダー」も同じような理由で観てられなかった)


…で、「re:cyborg」

そもそも僕は「甲殻機動隊」とかが好きではない。いい悪いではなく「苦手」なんです。

それらの延長線上で「009」を捉えなおしているのか、というのが第1印象。次に角川アニメ版「幻魔大戦」を思い出した(わかる?)。


でもティーザーや予告を観てるうちに、俄然観たくなってきました。

各キャラのリデザインも、「ここまで変えられたらもはや別物」の領域になっていたし、オリジナルとして観ると(特にフランソワーズが)自分好みのアレンジだったので。


…で、本編。

専門用語が続く長台詞、難解(視聴者任せ)なテーマ、細密すぎる映像ディティール…と、ツラく感じた部分はあるんですが…それらも含めて…


僕は面白かった。もう一度(二度三度)観たいとも思う。


なぜか原作では一度もちゃんと描かれなかった「ジョーとフランソワーズのストーリー」として…

大人になった(推定60歳代!)フランソワーズと少年のままの(18歳を何度も繰り返す)ジョーのラブストーリーとして、愉しめました。

それを象徴している「トモエ」の存在がとても愛しかったです。


少しでも思春期に「009体験」をしている方なら、その30年後(40年後?)の「大人になった」ジョーたちを観て、自分もいつの間にか大人になっていた事に気付けるかもしれません。


「ギャバン」の30年後の「続編」をあんなにも受け入れられなかったのに…不思議です。

思い入れの強さは変わらないと思うのだけど…。



今更ですが、神山監督の(苦手だった)以前の作品も観てみたくなりました。



…先日上映を終了した拙作「デッドリー・ナイトシェード」をご覧になった方、ネタバレも含めて感想をお聞かせください。