
東京では予期せぬドカ雪が降り、そのせいもあってか、不覚にも風邪をひき、久々に高熱に魘され寝込みました。
先ほどやっと起きられるようになったのですが、熱に魘される夢の中で、石ノ森先生にお会いしました。
生前の先生には数える程かしかお会い出来なかったのですが、「仮面ライダー」を原作通り映像化させてください!とお願いした事がありました。
先生は少し考えて「若いウチは他人のモノをやらずに、自分のオリジナルをやりなさい」と言われました。
後日それが「仮面天使ロゼッタ」となり、その企画書を「ウンウン、いいんじゃない」と見て頂いたのが生前の先生にお会いした最後になりました。
夢の中で先生に「どう?どんどんオリジナル作ってる?」と聞かれ「なかなか上手くいかないんです」と答える自分が何だかリアルで情けなかった…。
先生が居られなくなってもう12年、先生が知らない「仮面ライダー」がもう20人以上居ます。
先生が居られなくなっていきなり「仮面ライダー」が、「ロボコン」が、「009」が、(アニメで)「キカイダー」が復活しました。
先生ご存命中は「石ノ森はもう前時代の人だ」と、企画に見向きもされなかったのに…。
僕にとって石ノ森萬画は改めて何が好き…と言うまでもなく、物心ついた時から身近にあり、常に人生の共にあるモノでした。
人生に必要な殆どは石ノ森萬画に教えてもらった、と言って過言ではないでしょう。
だからか何なのか、先生が居なくなった後で作られた「石ノ森先生に捧ぐ」系の作品全てに、何か違和感を感じてなりません(一番”違和感”を感じたのはアニメ版「キカイダー」でした)。
もっともっと先生自身の萬画を、そして先生が監督された映画を観たかった!(「フィンガー5の冒険」は名作です!)
夢の中でもいいからもっともっと先生と話したかった!

「石ノ森章太郎氏を偲ぶ会」で配られた石ノ森先生の最後の言葉。
俺の「持ち時間」はあとどのくらいあるんだろうか…
「ミュータントサブ」とか「鉄面探偵ゲン」とか「番長惑星」とか…先生の萬画の未映像化作品で映像化したいのはたくさんありますが…
僕は死ぬまで先生に言われた通り、自分のオリジナルをやり続けます。