ハイペリオンへの道③ 音楽 | 監督ブログ  wecker

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「時空警察ヴェッカー」シリーズの原作・監督 畑澤和也の個人ブログです。
現在中国広東省で活動中

読者がいる事が判明したので調子に乗って続けます(皆さん、ありがとう!)。「ハイペリオンへの道」3回目は映像とは切り離せない音楽の話。


近況としても今日(昨日)は「ハイペリオン」主題歌のレコーディングでした。


さて、「映画化」が決まったハイペリオン(HD撮影しとしてよかった~)。とはいえ、一応もともと「映画的な」画作りをしてたつもりでした。何が「映画的」かというと、端的にいうと「長まわし」(あまり細かくカットを割らず、1カットを長く見せる)が多い。

何しろ台詞が多い事で有名(無駄な台詞はないですよ)な竹田脚本。つまりは長台詞の連続な訳です。「メモリーのキャパを完全にオーバーしてます」とこぼしつつも、主役、和田三四郎くんは立派にやってのけてましたよ。

三四郎君は何をやらしても何でも人並み以上に出来てしまうスーパーマンなのです。演技やアクションに限らず、です。羨ましいやら憎らしいやらです。人並み以上に努力もしてるだと思いますが。

今回の撮影でも、劇用車(作品の中で使う車両)に彼の愛車(バイク)を借りる事になって、はるか遠方のロケ地まで「運転して来て」もらって約18時間に亙るロケをこなし、さらに運転して帰ってもらう、というヒドい事をさせました。主役の扱いじゃないね。ホントーにごめん、今さらですが。


もう一人の主役、森久保祥太郎氏もご存知、何でもこなすスーパースターです。森久保氏の数ある才能のうちの一つ「音楽」。

前に書いたように「ハイペリオン」は森久保さんの一曲からすべてが始まりました。当然、作品の主題歌に使いたかったのですが諸々の大人の事情で実現せず、消沈していました。単館公開の映画にタイアップしてくれる音楽会社を探すのも難しいし…と思っていたところ、松本Pの獅子奮迅の行動により、この作品に最も相応しいパートナーと言えるランティスさんに決定!しました。

「どうせなら、作品の為に新曲を作りますよ!」という森久保さんの男気もあり、「ハイペリオン」主題歌は森久保祥太郎のソロナンバーのセカンドシングルとしてランティスさんからリリースされる事になりました!


しかも3曲!!シングルなのに3曲!!


今日は3曲目のレコーディングでした。この3曲がどう使われるかはお楽しみに、ですが、3曲とも、まったくテイストの違う音楽です。そして何より、誰より(俺より?)「ハイペリオン」のテーマを考え抜いた森久保氏が、極限までそのテーマを掘り下げた曲たちです。公開に先駆け、5月発売です!!


そしてさらに劇伴(劇中に伴奏として使われるオリジナル音楽)までも作って頂ける事に!!

そして作曲はDJとしても世界的に有名な「ファンタスティックエクスプロージョン」の永田一直氏だ!!

ああ…もう何年もオリジナルのサントラなんて作ってないですよ。(「ヴェッカーシグナ」の時にすらなかった。)


久しぶりにランティスさんのスタジオへ伺い、影山ヒロノブさんたちに某「G○RО」の主題歌を作って頂いた時の事を、熱く、強く思い出しました。人生最大の危機!ぐらいたいへんな事があったあの頃でしたが、久しぶりにお会いしたランティスの社長、副社長共々、「あの時」一緒に苦労した畑澤さんの作品だから…と言って頂けて、何年かの蟠りがすーっと消えていくようでした。


ランティスさん、そして松本P、ホントにありがとう。


「ハイペリオン」ライブ、やりたいなぁ…いや、やりましょうよ!!


普段ほとんど音楽を聴かない(作業中のBGМとしても鳴らさない)畑澤ですが、(落語のCDとか鳴らしてたりはする)やはり音楽は映像とは表裏一体のものですから、これからもっともっと拘ってみたいと思います。

「ハイペリオン」はその第1歩として、これまでとは「違う」ものをお観せ、お聴かせ出来ると思いますよ!


なんだか仕事ばかりの人生で、面白みのない(このブログ、ずーっと見てれば「無趣味」なのは一目瞭然ですね)畑澤ですが、音楽ぐらい、ちゃんと楽しんでみようかとも思っています。

何かお勧めのCDとかあれば教えてください。


それでは近いうちに、以下次号!!