連載企画(?)「ハイぺリオンへの道」2回目です。
このさい、読者がいてもいなくても、自分(たち)の記録でもあるので書いて行きます。
前回書いたとおりVシネマ(という名称、実は東映ビデオさんの商標なので、ビデオシネマ、とでも読んでください)
2本として製作が決定した「ハイぺリオン」
「ハイぺリオン」というタイトルはこの頃から決めていました。ダン・シモンズの小説から…でも実際あったりするのですが、内容は全く関係ないです。
製作費が決まり、制作を始めたのですが、はっきりいって超低予算…ではあるので、制作を引き受けてくださる会社がない(泣)。そこで、もともと自主製作として始めたものだし、いい機会だから、という事で、自前で制作会社を始めました。会社じたいはずいぶん前からあったのですが。
今までも自分が参加する作品には一応名前だけ出しておいた「ミリオンエンタテインメント」というのが社名です。
「ハイぺリオン」の準備を始めた頃、急きょすぎるくらい急きょ製作が決まったのが「ビットバレット」でした。もともとやりたかった企画だし、やるならやらねば!という感じで、ほぼ同時に制作がスタートしました。
そんな折り、孤軍奮闘していた畑澤に巻き込まれてくれたのが、フリーのプロデューサーだった松本竜欣でした。
それから今日まで、松本とは何もかも一蓮托生(笑)、文字通り寝食を共にする事になります。
何より彼の「畑澤作品のファンだから」という言葉(だけに)支えられてやってます。
近々「監督ブログ」とは別に松本らによる「スタッフブログ」も始めますので、興味のある人は見てみてください。
その松本氏の紹介で、ずっとご一緒してみたかった脚本家、竹田裕一郎さんに「ハイぺリオン」の脚本を委ねました。「まったく新しい作品にしたい」というつもりで、まったく初めての方にお願いしたにも関わらず、誰よりも「ヴェッカー」を…特に「ヴェッカーシグナ」を知り尽くしている(この為に「勉強」されたそうですが)方で、打ち合わせ中にも僕自身が「そうだったのか!?」と唸ってしまう事も多々ありました。きっとこれまでのファンの方を裏切らない内容になったと思います。
もちろん、はじめてこの世界観に触れる方にも楽しめる内容にもなっていると思いますが…。
そして、今回何よりも強く確認しあったのが、これは(畑澤作品としてはほぼはじめての)「男のドラマ」だという事。
ヒーローの若年化が進むこの頃にあって「30代の大人のヒーロー」を見たい、見せたい、という事です。
そしてその中にあって、「ヒーロー」折尾光四郎の「横にいるヒロイン」としての冬木玲菜の新しい魅力を見せられるんじゃないかな、と思います。
前(ヒーローより活躍する)でも後ろ(いるだけで全く目立たない)でもなく、「横にいるヒロイン」を。
各30分の予定だったドラマは大幅に膨らみ(苦笑)、撮り終わったら計2時間を越える作品になりました。
撮影時のエピソードなどは次回以降に書いていきたいと思いますが、クランクアップし終わった頃、年末だったか、年明け一番だったか…マクザムさんにご挨拶に行くと、K会長の例によって豪快な一言が!
「劇場決めてきたから。シネマート新宿で3週間」
「えーーっ!映画ですか!?」
「映画のつもりじゃなかったの?」
「自主製作映画のつもりでしたが…」
そんな訳で、「時空警察ハイぺリオン」は監督人生初、の劇場公開作品となりました。
ゴールデンウィークぐらいから、シネマート系の映画館で、「ハイぺリオン」の劇場用予告編が流れるそうです。
本チラシ(フライヤー)もDVDショップや専門店でも手に入ると思います。
以下次号!