コロナで自宅待機の日々、読書はいかがでしょうか📘
青空文庫(著作権が切れた文学作品が掲載されているサイト、アプリ)で読める名作をご紹介します。
ずばり!江戸川乱歩『人間椅子』
江戸川乱歩は二十面相シリーズで有名な作家です。その中でも『人間椅子』はかなり人気の高い作品なので、ご存知の方も多いと思いますが、もしまだお読みでないという方はぜひご一読あれ!
ハマります☠️
閨秀作家佳子は、夫の登庁を見送ると、お気に入りの肘掛椅子にゆっくりと腰を落ち着かせながら手紙に目を通すのが毎日の日課であった。そんな彼女の元に、ある日一通の原稿が送られてくる。
その冒頭は、こうはじまっていた。
「奥様」
不気味な出だしとは思いながら、好奇心が彼女の目を次に走らせる。
それは見知らぬ男からの手紙であった。
その手紙によると、男は、家具職人。
男はそれはそれは美しい「夢」に憧れていた。貴公子となった自らと、甘い恋人との囁き合い。しかし、甚だしく醜い容貌故に、男はいつも現実に戻されていた。自らと世を厭う男。生きていくことに望みを見いだせない男。
そんな時に悪魔の囁きはやってくる。
それは、大きな椅子の中に人間一人が入れる小さな空間を作り、その中に男が入ることだった。男はこの空間に身を潜め、出荷されたホテルで盗みを働こうとする。
しかし、椅子に潜む間、男には不思議な感触が…。そう、人が座れば椅子の皮一枚を隔てて男はその人の温もりを感じるのだ。
椅子に座る様々な人、人、人。それに伴って感じる多様な感触。
そんなある日、この椅子はホテルから売却されることに。がっかりする男。新たに椅子を買ったのは、とある官吏だという。
しかし、使うのはその官吏ではなく、官吏の若くて美しい妻だった。
男は、恋をした。皮一枚を隔てて毎日自らの上に座るこの女に…。募る思い…。伝えたい自らの存在…。そして、想いの丈を打ち明ける手紙…。
この手紙、この男、そしてそれを読む佳子、ゆったりと肘掛椅子に座りながらそれを読む、佳子…もうおわかりですね?
この恋の行方やいかに⁉︎ 佳子の運命やいかに⁉︎ 衝撃(?)の結末が…😎
気になる方はぜひ青空文庫で!
こんなストーカー(さすがにこんなストーカーはいないか?)にお困りの方はぜひビットリサーチへご相談を!