新書野郎 -81ページ目

あなたの苦手な彼女について

あなたの苦手な彼女について (ちくま新書)あなたの苦手な彼女について (ちくま新書)
橋本 治

筑摩書房 2008-12-10
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本当にどうでもよい話だった。
無理して書くなよ。

昭和天皇の履歴書

昭和天皇の履歴書 (文春新書)昭和天皇の履歴書 (文春新書)
文春新書編集部

文藝春秋 2008-12
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戦後は「人間」ということで。
★★

ルポ 中国「欲望大国」

ルポ 中国「欲望大国」 (小学館101新書)ルポ 中国「欲望大国」 (小学館101新書)
富坂 聰

小学館 2008-12-01
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「週刊ポスト」連載のヤツということで、新規開店101新書の自給自足なのだが、この人は元々、「第一回小学館ノンフィクション大賞」の出身だったか。以来15年、中国モノ一筋で生き抜いてきた訳だから、この本を読んでも職人芸的なものを感じる。「反日」も「歴史認識」もあくまで「社会」という枠の中で捉える姿勢は変わらないから、中央に対する直接的批判にはならず、「政府筋」とも関係が保たれているのだろう。「台湾」や「少数民族」とは距離を置き、「日本右翼」にシンパシーもないので、立ち居地としては「漢族」の先鋭的なジャーナリストに近いものかと思う。この「ルポ」が横を縦に直したものに過ぎなくても、「反中国」の文脈で使うことがないので、元ネタのニュアンスがそのまま伝わる。中国で起こっている「格差」や「ニート」或いは「援助交際」の問題が日本のソレとは次元が違う桁外れのものであることは、想像に難くないと思うが、これを「他山の石」として読むには、まだまだ日本には「中国」が足りない。
★★

サッカーとイタリア人

サッカーとイタリア人 (光文社新書)サッカーとイタリア人 (光文社新書)
小川光生

光文社 2008-12-16
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かつては世界最高峰だったセリエもリーガ、そしてプレミアにその座を奪われて久しい訳だが、日本人も森本一人では深夜枠で定期放送も無理か。ヴェネツィア在住という著者は名波の時に仕事を始めたのかどうか分からんが、セリエA一本で食っていくのも大変かと思う。そんな中、プレミアよりも早くセリエ本が新書で出るのは意義深いことだが、ダラダラと歴史とか有名チームの戦跡を書くのではなく、サッカーの地域主義に的を絞っているのは良い。日本では全国型の野球に対し、後発のサッカーが地域密着を打ち出し、それが世界のサッカーの潮流の如く思われているのだが、著者によると、少なくともイタリアの場合は全国型なのだという。地域主義が鮮明なのはイングランドとスペインだろが、両者のビッククラブが共に世界へとファンを求めるのも、地域主義の限界の表れなのかもしれない。その他の国では多かれ少なかれ「全国型」の強豪が存在している様で、イタリアの場合、それがユーべ、ミラン、インテルであることは言うまでも無い。フランスのリヨンやドイツのバイエル、オランダのアヤックス、ポルトガルのベンフィカといったチームも「全国型」なのだろうが、地元チームを応援しながらも、より高い次元で戦うことが出来る「全国型」のチームを心のチームとするサポーターが多いらしい。イタリアの場合、ローマとナポリ、そしてフィオレンティーナはその例外であって、これらのサポーターはチームがどんなにふがいない成績でも他チームを応援するなんてことはないとのこと。日本の場合レッズが「全国区」なのかどうか知らんが、新潟とか仙台の成功は最近よく指摘される若者の「地元志向」とも無関係ではなかろう。あちこちで雨後のタケノコの如く誕生する地域チームもそうしたことを計算に入れてはいるのだろう。tだ、イタリアの様にチーム創設ウン十年でセリエ昇格といった環境に耐えられるチームが日本にどれだけあるかという問題がある。伝統を作る前に消滅してしまうのが必然で、伝統あるチームとはすなわち存続しているチームということである。

創刊の社会史

創刊の社会史 (ちくま新書)創刊の社会史 (ちくま新書)
難波 功士

筑摩書房 2009-01
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女性誌ばっかじゃん。
★★

文章は接続詞で決まる

文章は接続詞で決まる (光文社新書)文章は接続詞で決まる (光文社新書)
石黒圭

光文社 2008-09-17
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あんまり気にしてねえな。
★★

ドイルとホームズを「探偵」する

ドイルとホームズを「探偵」する (日経プレミアシリーズ)ドイルとホームズを「探偵」する (日経プレミアシリーズ)
河村 幹夫

日本経済新聞出版社 2009-01
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著者は三菱商事の取締役まで務めた人らしいが、ロンドン駐在時代に「ロンドン・ホームズ協会」の会員になたっというホームズ・マニアらしい。この本は何でもJR東日本「大人の休日倶楽部」で英語でホームズを読む講座を担当して参加者と盛り上がったことがきっかけになったいるのだとか。「大人の休日倶楽部」は駅構内で「全線乗り放題1万円」とかデカデカとポスターを張り出し、隅の方に小さく「会員(50歳以上限定」とか記す不届者なのだが、中の人たちは結構盛り上がっている様だ。ドイルの簡単なな評伝と、ホームズ作品の紹介といったところがメインなのだが、ドイルの親父が飲んだくれだったことや、医者から作家への転身、病床の妻の元を離れ、歳の離れた二番目の妻との生活など紹介されている。著者は不遇だった妻の墓を訪れたりしているのだが、この世界にも色々と「聖地」がある様だ。それにしてもシェイクスピア、ドイル、クリスティといったところがそのジャンルの雛形となっているのは、「英国文学帝国主義」とでも言ってよいのではなかろうか。

芥川賞を取らなかった名作たち

芥川賞を取らなかった名作たち (朝日新書)芥川賞を取らなかった名作たち (朝日新書)
佐伯 一麦

朝日新聞出版 2009-01-13
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こんな本を出したら、もう取れないんじゃないの。
★★

ネイティブ・アメリカン

ネイティブ・アメリカン―先住民社会の現在 (岩波新書)ネイティブ・アメリカン―先住民社会の現在 (岩波新書)
鎌田 遵

岩波書店 2009-01
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この著者はジュニア新書で良いのを出したから、シニアに昇格したのかな。前のは著者の成長物語であった訳だが、今回はオトナが相手ということで、専門のネイティブ・アメリカン。このテーマを岩波は新書に入れてなかったか。昔あった様な気がしたが、あれは青版だった黄版だったか。新書なので啓蒙にならあるを得ないのだが、これも面白い本だった。白人でも先住民でもなく、アメリカ人でもない立場が効果的に出ている。先住民のおかれている現状を憂い、白人の侵略を糾弾するのがネイティブ・アメリカン研究のスタンダードとすれば、これは新書という限られた紙幅で、その雛形を押さえつつ、そこから一歩を踏み出した好著と言えるだろう。ジェロニモ神話についてが興味深い。写真に残っているあの勇姿は当然ながら、ジェロニモが投降して以降の姿である。ジェロニモは自ら希望して、博覧会の見世物となることで金銭を得た訳だが、「生きているインディアン」が「良いインディアン」を演じることの皮肉をも感じた。ジェロニモの戯画化は白人が作ったものだが、久々にガスタンクの「ジェロニモ」をユーチューブで聴いた。著者の年代なら、日本を代表するインディーズ・バンドが「ジェロニモ」を歌ったことを知ってても良さそうだが、元祖ヴィジュアル系もイカ天前の時代ではメジャーにいけなかったか。GASTUNKは違うけど、ネイティブ・アメリカンでも何でもない者が先住民であるかの様に振舞うワナビーというのは面白い。「ワナビー」は先住民に限らず、あらゆるアイデンティティで起こる現象かと思うが、その影響か、アメリカの先住民人口は増えてきているのだという。これは実利的理由で増える中国の「少数民族」とは別の事由であろう。アメリカの「先住民」であることは、白人の原罪も洗い流し、神聖な立場に自らを置くことができるということか。ちなみにカジノ建設許可など実利的な部分では、富の囲い込む為、メンバーが続々除名されているのが現状だという。ハードロックカフェが今では先住民グループの手にあるとは知らなかった。GASTUNKに続いてワフー・マクダニエルを思い出したが、今、考えるとあれも「ワナビー」臭いな。
★★★

ヴェルサイユ条約

ヴェルサイユ条約―マックス・ウェーバーとドイツの講和 (中公新書)ヴェルサイユ条約―マックス・ウェーバーとドイツの講和 (中公新書)
牧野 雅彦

中央公論新社 2009-01
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タイトル通り、ヴェルサイユ条約に関する考察なのだが、副題が「マックス・ウェーバーとドイツの講和」とある様に、当時ドイツの政策決定に関与していたウェーバーの提言を軸に論じていく。著者はウェーバー研究の人。元々、ウェーバー論の延長線上にあるものらしのだが、ヴェルサイユ条約に関して、日本ではウィルソンの講和思想ばかり過大評価されているという見方から、「講和される側」であったドイツの視点を踏まえてのものに仕上げた様だ。たしかに日本もやがてドイツと同じ道を辿る事になるのだがら、「失敗した講和主義」であるウィルソンの功績だけを讃えても仕方ないだろう。ウェーバーはここで、「現状維持の講和」を主張している訳だが、戦争が領土拡張や賠償金獲得の手段であった時代において、戦争が国土を疲弊させた以外に、何も残らないということはルサンチマンの感情を増幅させるだけである。日本にも日比谷打ち壊し事件のトラウマがあったが、戦争を絶対悪とする平和思想が確立されない限り、「勝者の裁き」はある意味必要悪なのかもしれない。ウィルソンの国際連盟思想はそうした勝者と敗者というエンドレスな二項対立を打開する性質のものだったのだろうが、「勝者」を「強者」と位置づけることで、「強者」支配を固定化してしまったことは現代においても批判に値すべきものであろう。「敗者」による「戦争絶対悪」の平和思想は、そうした「強者」が支配する場において、説得力を持ちうるものではない。
★★