金正日の後継者
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死亡説はあくまでそういう可能性があるということで、断定はしていないとのこと。となると金正雲ではなく金賢であるという後継者も断定ではないということか。死亡説で自分を批判した辺真一と石丸次郎を読んでないくせにと批判しているけど、この二人は重村同様、独自ソースに拘る人だから、本当に読んでないのかもね。重村も石丸次郎などは読んでいないだろう。一方、高く評価しているのが、プリンセス天功。それも東スポ発言を絶賛していて、徹底的にこき下ろされる朝日のK記者との対比がすごい。K記者とは加藤千洋なのだろうが、専門の中国問題では業績を残しているが、朝鮮問題は知らんのなら口出しするなということらしい。実際、専門の中国問題でも中国ウォッチャーからコケにされているのだが、たしかに自分らの社が始めたキャンペーンのくせに、「マスコミの北朝鮮バッシング」を批判したとなると、ちゃんちゃら可笑しい。それにしても、東スポの見識に朝日は足下にも及ばないというのは、ある意味、的を射ている様な。それにしても金正雲で決まりというのが既成事実化している中で、金賢であるというのは、よほど自信があるのだろう。重村KCIA説も根強いのだが、リーク情報は一切信じないというから、正雲後継説もダミーである可能性はあるな。やはり将軍様の息子では国民は納得しないが、首領様の落とし子となると、もはや文句はつけられない。正男と数日しか誕生日が違わないそうだが、それも計画的なことだったのろうか。とはいえ、核実験は予想外だっらしく、補足で弁明している。小型ミサイルに核を装備する技術が無いから安心だと言うのだが、小型実験を繰り返している以上、そうとも言ってられない。最終的には核を日本に打てても、上陸部隊がないから占領は無理だというが、そこまで行けば、ドサクサにまぎれて中国軍が韓国軍を尖兵にして乗り込み、「東アジア連邦」を宣言してしまうんじゃないのか。各地で無防備宣言も進んでるし、9条信者は嬉々として、「アジア」の占領軍に白旗をあげるのだろう。北の核も使い様ってとこか。
★★
中華美味紀行
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この著者の中華料理本も、もう何冊も読んだのだが、今回は新潮新書ということで、最軽量級。得意の歴史絵巻ではなく、実際に著者が旅行に行って食した話。南京とか成都、開封、西安など内陸部が多く、食の都、広東は無し。それでも点心の話などがあるのだが、香港では「茶点」は使わんなあ。たしかに内陸は歴史と美食がセットになっているけど、広東は中華史のメインストリームに躍り出るのは、近代に入ってからだし、ゲテモノ食いの本場は、あまり文人の美食趣味には合わなかったのかしれない。点心が内陸で市民権を得ている様に、粤式は今や大概の街を席巻しているから、その辺も地元色に拘る身には気に食わなかったかな。長沙までは下りてきて、毛沢東が好きな辛味じゃないなどと言っているのだが、あそこはもう広東文化圏に取り込まれている感じだから、甘味優勢か。それにしても、美食家の人たちはグループで旅行するのが基本なんだろうか。日本の居酒屋みたいに、少量がつまみで出てくる訳ではないので、それこそ飲茶以外は数をこなせない。ならば知り合った地元の人を招待して、おすすめを紹介してもらって一石二鳥としたいところなのだが、そうすると勘定まで向こう持ちになってしまうことが多いから難しいところである。
★★
市場主義のたそがれ
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経済学におけるフリードマンの経済思想受容の変遷をみていくものだが、経済学系の新書としては一風変わった感じ。中身は簡潔で、コラムが多く、小難しい理論は「補説」として最後にまとめてある。著者はフリードマンを新自由主義の開祖としている訳ではないのだが、社会主義経済の崩壊で、謳われた「資本主義の勝利」という言説には違和感があった様だ。もっとも、最近の金融危機で決定的となった資本主義社会に対する疑問の声も、木を見て森を見ない一面的な見方であることには変わらないだろう。新自由主義も歴史の遺物と化しつつあるが、中国や日本の様な「抵抗勢力」が顕著な経済社会においては、フリードマンの言説も未だ有効であるのかもしれない。かといって、本家アメリカそうであった様に、非現実的な国家の介入を排した経済政策を実施することはあり得ない訳で、それはあくまで政治上の実験プログラムに過ぎなかった。フリードマンのノーベル賞受賞の席で罵声が飛んだという話は知らなかったが、この辺はピノチェト政権下チリにおける「シカゴ・ボーイズ」の影響力といったことを説明しないと、よく伝わらないのではなかろうか。
★★
映画にしくまれたカミの見えざる手
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十分見えてることばっかだけどね。
★
中国の異民族支配
![]() | 中国の異民族支配 (集英社新書) 横山 宏章 集英社 2009-06 売り上げランキング : 32448 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
時節ものだが、たまたま時期が当たっただけで、ウィグル本が店頭に並ぶのは、まだ先になるであろう。水谷尚子さんは続編を書かないかな。ということで、ウィグルよりチベットを念頭に置いたものということになるが、著者の専門は「中華」の方なので、あくまで「中国人」が考える「少数民族」とは何かという面でのアプローチである。「反日」の時もそうであるが、我々と中国人の意識構造が完全に異なっている以上、人権や民族解放といった概念も普遍ではなくなるし、その是非はともかく、彼らの「世界観」を知った上で、議論を進めないと、堂々巡りの不毛なものとなってしまう。かといって、王柯の様な一方的な正当化言説を受け入れるのも疑問が生ぜよう。その点、中国の民族政策における問題点を過渡期的なものにせず、根本的なものとする著者の指摘は的を射たものである。革命が打倒したのは「異民族」なのであるが、その「異民族」を「少数民族」として取り込む政策をとる以上、漢民族の民族主義の根底にあった「異民族打倒」の思想は曲解され、漢民族の総意が全民族の総意という幻想を「歴史事実化」するより他なかった。「反日抗日」が執拗になるのも、民族が「打倒」した敵を「外部」に求めなくてはならない事情があってのことである。「覇道」は許されぬが、「王道」は基本であるというのは今の中国の政策をよく表した言葉であると思うが、中国が経済的にも軍事的にも日本を凌駕し、歴史的にも現実的にも日本が「野蛮」の地位にあると看做されれば、中国は日本を支配することが当然の結実ということになる。中国や小中華である韓国が、何かと「日本に学ぶところがある」などという言説を振りまくのも、現在、「王道」として日本を支配するつもりはないから安心しろということなのである。日本が中韓を支配したのも「王道」であったのだが、ひとり敗戦によって、その呪縛から抜け出た日本と違って、「東アジア」の国は未だに「歴史」の呪縛から抜け出してはいない以上、「東アジア共同体」が何をもたらすかは熟考すべきであろう。
★★★
理系バカと文系バカ
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理系の分析もアレだけど、中国の場合、文系は文革で優秀どころが打倒されたからだろ。
★★
日本の基本問題を考えてみよう
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朝日から信濃毎日か。
性懲りも無い輩だ。
★
台湾に生きている「日本」
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この著者もついに新書デビューか。長年このテーマを追っている人だし、過去に本も出しているから、ネタは揃っているんだろうが、新書なのに一番充実させた感じ。遺跡、人、そして言葉と台湾と日本の植民地時代からの絆を記録。これが韓国だと「親日派」の日帝残滓ということになるんだろうが、台湾史というあらたな郷土史を構築している段階の台湾では、日本の植民地時代は「中国史」の枠組から外れるという意味で、アイデンティティの一部として取り込むことが可能な様だ。とはいえ、それはあくまで台湾人が決めることであり、先のNHK番組の問題でも、どこか日本人の抗議は片手落ちな感じがする。著者が神社遺跡など、台湾人にとって微妙な問題には逡巡する様子も綴られているが、その程度の配慮は最低限必要であろう。今後は日本語世代とは日本との関係性で植民地時代を語っても良いが、後世代とは台湾史の枠組で植民地時代を語るべきであろう。で、どれも素晴らしい仕事であるのだが、台湾の言葉となった日本語の中で、頻用度がかなり高い「オミヤゲ」を外したのは何故なんだい。
★★★
戦後世界経済史
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類本とはちょっと違うアプローチだね。
★★









