物語 ストラスブールの歴史
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中公新書の定番、「物語~の歴史」。結構久しぶりだけど、国ではなく、都市編は初めてかな。もっともヨーロッパの歴史ある都市は国の歴史より古く、都市共和国としての歴史もあったりして、日本の地方史とは訳が違うのだが、特にこのストラスブールに関しては仏独という大国に翻弄されながらも、国民国家の同化圧力も、文化と国家アイデンティティの統一圧力にも屈しなかった希有な地域と言えよう。その特異性はブルターニュ語やオック語といった国家の背景を持たない文字通りの「地方語」ではなく、アルザスの住民の言語がドイツ語の「地方語」であったことと関係しよう。「最後の授業」言説に対する批判は「常識化」しているが、国家としてのフランス・ナショナリズムと文化としてのドイツ・ナショナリズムの両立は矛盾ではないそうだ。こうしてストラスブールの歴史を俯瞰してみると、オセロゲームの如く、仏独で為政者の座を争って来た訳だが、4回や5回もの「政権交代」ならぬ、「国家交代」を経験してきた人たちは、だんだんと消えつつあり、今やフランス時代しか知らない住民が多数を占めているだろう。しかし、やがて、ストラスブールがヨーロッパの首都の一角を占めている時代しか知らない住民が多数派を占める様になると、国家と文化のアイデンティティの重軸が再びぶれていくことになるのかもしれない。こうした都市を擁していることがEUの強みでもあるのだが、友愛政権が考える東アジア共同体の象徴都市ってどこ?やっぱ日本不在ということで、延吉とかなのかな。
★★
沖縄でなぜヤギが愛されるのか
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また新レーベル登場。
沖縄専門なの?
ニッチ狙いか。
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難しくて使えなかった。
★
アカデミア・サバイバル
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第2弾は実践編か。
ちょっと精神論っぽい。
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当該者には全く無用っぽい一般論。
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キリマンジャロの雪が消えていく
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朝日記者から、駐ザンビア大使まで目映い経歴を誇る著者だが、ライフワークの環境問題とアフリカ問題をドッキングさせた啓蒙もの。アフリカの環境の話をすると、「人間より動物が大切なのか」、「生きて行くのに精一杯で環境どころではない」、「そもそも環境を破壊したのは先進諸国」だという話が出て来て、そこで思考停止になってしまうものだが、アフリカの環境を保護するという事は、たしかに「植民地を保護する」という言説に通じるものはある。そこでアフリカ諸国の自発的意識改革が望まれるのだが、アフリカの国々の多くが、まだ開発経済の波に晒されていないという事情が、まだ環境を「資源」として受け入れる余地を残している。もっとも、ブラジルの様に大規模農場の開墾が進められた訳でもないのに、自然破壊が進むというのは、地球温暖化という外的要因と、人口爆発という内的要因が重なったからであろうが、地球の歴史を考えてみれば。自然というものはいつか朽ち果てるものなのであろう。その意味では環境保護など人類のエゴにしか過ぎないのであって、地球は別にやさしくしてくれなどと頼んではいないし、甘い言葉をささやいたところで、地球もまたトシをとればガタがくるのである。地域で実践しているレジ袋や割り箸の廃止などといったものは地球規模ではいえば、自己満足以上の貢献をもたらしている訳ではないのだが、サハラ砂漠の砂塵がトリニダードトバコに降り注ぐなんて話を聞くと、レジ袋で自己満足して終わっている事はむしろ地球環境にとってマイナスなのではないかという気がしてくるのである。アフリカの温室効果ガス排出量は地球全体の1.5%であるそうだが、中国の様に「発展途上国」を理由にガスを排出し続ける国が、排出権取引濡れ手に粟の大金を手にするのに対し、最初からガスを排出していない国には何の恩恵もないどころか、温暖化で著しい被害を受けているというのはどこかおかしいのではないかと思う。
★★★
オバマを狙う「白いアメリカ」
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著者は東京生まれで「日系三世」なのか。祖父が「キベイ」とかなのかな。現在は非営利会社・多文化問題研究所事務局長とのことだが、非営利会社っていうのは何か矛盾がある様な。いずれにしても著者はエスニックを背景とした危機管理を生業としている人であるということを踏まえて読まないといけないのだが、読み物としては結構面白かった。アメリカにおける人種差別を「皮膚感覚」で理解するには大都市に数年住んでいただけでは難しいとも思うが、その意味で、単純にオバマ政権誕生を以て「チャンスの国アメリカ」を称揚する連中とは違う目然をこの「日系三世」は持っているということなのだろう。フジモリが大統領選に出るときもペルーの日系人社会には反対する声が少なくなかったのだが、マイノリティは常に自分たちがスケープゴートになることを意識しながら生きて行かなくてはならないのだろう。オバマ本も第2クールに入って、攻守交代といったところだが、「差別する側」もWASP以外は全て「黒」と認識した過去の人種論とは大きく変貌している。共和党も「白一色」でないことを明らかにしている。また。「イスラム過激派」と白人「原理主義者」の結びつきは互いに利用し合っているだけにもみえるが、社会から阻害されたと感じている白人がイスラームに改宗する構図はアメリカのブラック・ムスリムと同質のものであろう。そこにユダヤ人という「共通の敵」を見出している風にも思えるのだが。
★★








