新書野郎 -231ページ目

日露戦争史

著者: 横手 慎二
タイトル: 日露戦争史 - 20世紀最初の大国間戦争
200ページくらいの新書だから直ぐ読めるよ。マンガの次に進みたい人はどうぞ。
★★

「大岡裁き」の法意識

著者: 青木 人志
タイトル: 「大岡裁き」の法意識 西洋法と日本人
西洋法導入時の話から現代の法意識まで。最近、「裁判沙汰になるぞ!」とか何の記事に対してかよく分からない変なメールを受け取ったが、あれって脅かしたつもりなんだろうか。文句があるならコメントすりゃいいのに。日本人の法意識もまだまだだね。

不機嫌なメアリー・ポピンズ

著者: 新井 潤美
タイトル: 不機嫌なメアリー・ポピンズ―イギリス小説と映画から読む「階級」
イギリスの文学作品や映画に欠かせない階級ネタを考察した新書。著者は5才からイギリス(香港)の学校育ちというカズオ・イシグロの様な人だが、実際にイ シグロの通訳を務めた事があるらしい。イギリスが階級社会である事はようやく日本でも「常識」になってきたが、実は従来の貴族階級、労働者階級といった色 分けで語られる構造は解消されつつあるらしい。代わりに使われるのが万国共通の、アッパー、ミドル、ロウアーで、このカテゴライズを使って、アッパーのミ ドルとかロウアーのアッパーといった具合により細分化される。こうした現代社会ではコックニーを使うベッカムも、その財力によって「ベッカム様」となる事 は可能になった。しかし、伝統的な階級意識は個人のアイデンティティに転化し、その価値観は階級がいくら階級が上下しようと不変なものであるらしい。この 本はオースティンから『ハリー・ポッター』まで様々な例を以って、作品に込められた階級の意味を解説してあるが、日本人がこのテーマについて完全に理解す るには、著者やイシグロの様なバックグラウンドが必要であろう。米国人も無理だそうで、小説『時計仕掛けのオレンジ』はアメリカ版とイギリス版の結末が異 なるとか(キューブリックの映画はアメリカ版を採用)。その一方で、インド系をはじめとするイギリスのマイノリティは、英国式階級意識を取り入れているら しい。これも祖国に似た様なシステムがあるからか。しかし、イシグロの『日の名残り』はイギリス人に言わすと「ありゃ偽もの」だとか。やっぱり日系には無 理なのか。
★★

愚問の骨頂

著者: 中原 英臣, 佐川 峻
タイトル: 愚問の骨頂
社会の疑問へのツッコミと科学技術事始めで構成される、どう捉えていいのかよく分からない本。

ことばの由来

著者: 堀井 令以知
タイトル: ことばの由来
新書にとってこうした「日本語もの」は外れが少ないのだろう。1925年生まれの著者にも再三依頼があったとか。

社会学を学ぶ

著者: 内田 隆三
タイトル: 社会学を学ぶ
「社会学を学ぶそ!」と、この新書を手にした若者を、読後一気に奈落の底に沈めそうな本。そこから這い上がってきた者だけが「研究」という世界に入るのね。

世界の浮世絵1

著者: 福田 和彦
タイトル: 世界の浮世絵〈1〉不滅の官能美・悦楽の扉を開く
ビジュアル新書。1966年の本が基らしい。ようやく時代が完全版の出版を可能としたとか。発掘された旧石器時代のエロ土器から、中国古代文明の春画ま で、新書にしてはボリュームのある内容。中でも、この頃に世界二大人口大国の礎を築いたインドと中国は凄い。でもやはり、人類史上最強とも言われている 「カーマ・スートラ」を生んだインドが一歩上か。現在でも「使ってみたい」体位が満載。
★★

難民キャンプの子どもたち

著者: 田沼 武能
タイトル: 難民キャンプの子どもたち―カラー版
長年、世界の子どもたちをテーマにしている著者の読み物つき写真新書。タイトル通り難民キャンプの子どもたちが被写体なのだが、80年代の話が中心。被写体となったこどもたちの現在が気になる。
★★

となりのカフカ

著者: 池内 紀
タイトル: となりのカフカ
カフカ入門編だそうだ。ここに書かれているのは文学作品としてのカフカ論ではなく、人間としてのカフカ論。同時期に出版された評伝のコンパクト版らしい。 カフカの名も最近、思わぬ形で若い世代に知られる様になったが、元々作家カフカが知られる様になったのも、その死後に焼却を頼まれた友人が「裏切って」 ノートに残っていた「変身」などの作品を出版したからという、これも思わぬ経緯だった。律儀にサラリーマンを続けながら、空いた時間を全て小説の執筆に当 て、結婚もしなかったというカフカの姿も、何やら現代の文学青年の様だ。その「現代的」側面は1度しか会った事がない女性に「手紙」でストーカー攻撃を仕 掛けたりというところにも表れている。30を過ぎて独り身の息子を心配した母親が、こっそり、その女性に探りを入れたというのも現代の母親像。カフカの残 した作品も当時としては非常に斬新なものであったが、天才というのは、ある種、時代の先取りをしているものなのであろうか。とりあえず人物カフカの入門と しては面白い。作品から想像される奇人では全くなく、社会福祉協会の部長職としてのカフカは周囲に好印象を与えていたとの事。なお「海辺のカフカ」のス ナップ写真も掲載されている。
★★

政治の数字

著者: 伊藤 惇夫
タイトル: 政治の数字―日本一腹が立つデータブック
これは読むべし!虐げられた労働者諸君よ!今こそ国民の怒りを爆発させるのだ!
★★★