新書野郎 -216ページ目

昭和なつかし博物学

周 達生
昭和なつかし博物学―「そういえばあったね!」を探検する
好きな人にはたまらんだろうし、それなりに勉強になるのだが、凡人の私はイマイチ興味が....

1985年

吉崎 達彦
1985年
この辺はまだ、つい昨日のことの様に感じる。
それはヤバいか。

フーリガンの社会学

ドミニック・ボダン, 相田 淑子
フーリガンの社会学
あと数日で、またW杯の年ということで、文庫クセジュのラインナップに加えられたのだろうけど、原著は2003年だとか。結局、あれだけ大騒ぎした02年 も何も起こらず、世界中で嫌われまくっているイングランドサポーターを唯一暖かく迎えた国として日本は記憶に留まっているらしい。次のドイツもフーリガン の本場って言えば、本場だが、まあ「秩序」の国だから、無事に終わるだろう。一方のテロ系の人たちも、その母国はサッカー狂が多いから、無茶はせんと思 う。で、この本はクセジュということで、フランスが主な題材。フランスとフーリガンはあまりイメージ結びつかないが、先日の暴動などでも露呈された様に、 暴力文化はそれなりに存在する様だ。もっともフーリガン系は右翼系が中心だから、暴動を起こした移民系の天敵になる。代表にしてもクラブにしても、フラン スは移民系、外国系が多数派となっているのだが、その辺はどう折り合いをつけているのだろうか。

バリ島芸術をつくった男

伊藤 俊治
バリ島芸術をつくった男―ヴァルター・シュピースの魔術的人生
ヴァルター・シュピースという人のことは、前から気になっていたのだが、新書でちょうど良いのを見つけた。ただ、これは評伝というよりも、バリ島芸術の解 説に近いもので、バリものの特徴である大仰な情景描写がたっぷり含まれているので、ちょいと読みにくかったりもする。この辺は「バリ島芸術をつくった男」 を主題とすることに著者なりの抵抗があったのかもしれない。地元を含めたヴァルター・シュピースの評価に疑問を投げかけることはしない。結果的にそれが今 日の「つくられた楽園」としてのツーリズム文化に依存するバリの形成に繋がるのだが、その点におけるヴァルター・シュピース自身の複雑な心境にも触れてい る。もっとも1930年代には観光化が進んでいたというから、それももはや歴史の一部である。最近のバリには正直戸惑いを覚えるのだが、現実から逃避し、 ひたすら幻想を追い求めるのが、正しいバリの楽しみ方かもしれない。
★★

「戦争学」概論

黒野 耐
「戦争学」概論
近現代戦争史のおさらい。
★★

サンカと三角寛

礫川 全次
サンカと三角寛(みすみかん) 消えた漂泊民をめぐる謎
最近のサンカブームから入った人にはちょっと敷居が高い。
★★

人はいつから「殺人者」になるのか

佐木 隆三
人はいつから「殺人者」になるのか
相変わらずの佐木ワールド。トホホな版元との落差は如何に?
★★

週末作家入門

廣川 州伸
週末作家入門 まず「仕事」を書いてみよう
陳腐な話で埋め尽くされている。これが素人を食い物にするコンサルタント業って奴か。

民族浄化」を裁く

多谷 千香子
「民族浄化」を裁く―旧ユーゴ戦犯法廷の現場から
著者は旧ユーゴ国際刑事裁判所の元判事ということで、裁判ヨモヤマ話ものかと思ったら、そのほとんどが旧ユーゴ紛争の経緯の説明に当てられており、もはや 「過去の戦争」のおさらいに非常に有益であった。おそらくヨーロッパが戦場になることは当分ないだろうが、こうした「劇場型戦争」もこれからは起こりにく いだろう。その点、最近も戦犯が捕まったり、国際法廷が延々と続いていたりするのを見ると、多くの西欧の人たちは自分にとって最初で最後であろう「身近な 戦争」の余韻を愉しんでいる様にも思えてくる。その実態が「戦争」ではなく、「抗争」に近いものであったのに、様々な利害関係から「戦争」に格上げされた ことは、この本でも明らかにされている通りである。それにしても「戦場」に於いて初めて自分の存在価値を認められると感じる人間の増幅は、ある種の危険信 号であるとも言えよう。そうした実行部隊の裁判を「勝者の裁き」で決着つけるのか、あくまで「罪と罰」で解決を図るのかは難しいところである。まあ惨しい 話が付きまとうのだが、あれだけ騒がれたレイプ被害び関して書かないのは、著者の女性としてのこだわりなのだろうか。最後に最近マケドニアで起こった驚く べき事件が記されている。この話は全く知らなかった。これが事実ならもっと国際問題になって然るべきだと思うのだが。
★★★

森鴎外

長島 要一
森鴎外―文化の翻訳者
著者が在デンマークの鴎外研究者という以外は、あまり興味が持てなかった。中学校の時に読んだっきりの作品はとても思い出せないし。