「ひきこもり国家」日本

高城 剛
「ひきこもり国家」日本―なぜ日本はグローバル化の波に乗り遅れたのか (宝島社新書 238)
本の内容は取り巻きがテキトーに作ったゴミなのでどうでもいいが。、中田ヒデと沢尻エリカを食った「バイたる」力は気になる。
★
グアムと日本人

山口 誠
グアムと日本人―戦争を埋立てた楽園 (岩波新書 新赤版 1083)
名誉教授ものが多い岩波新書にあって1973年生まれの著者というのはかなり若い方だと思うが、その辺が本来の岩波であれば、日本占領中の話で完結してしまうこのテーマを「戦後」中心に持ってこさせたのだろうか。しっかり「大宮島」の過酷な日本支配から始まり、来たなと思ったのだが、一章も終わらぬうちに終戦となって、「横井さん」の話になる。横井さんが亡くなられたのは最近だった思うが、著者は「ヨコイさん」のボケキャラをテレビで目撃できた最後の世代だろう。小野田さんにその座を奪われるまでヨコイさんはスターだった様だが(私のスターは中村輝夫)、お見合い結婚した横井さんの新婚旅行はグアムだったとは知らなかった。それが帰国してから1年後の話というのもスゴイが、当時の新婚旅行メッカであった宮崎かその座を奪いとるために仕掛けた観光宣伝だったらしい。「ヒョーショージョー」のパンナムなどが一役かったらしいが、当の横井さんは不満タラタラだったとか。まあそうだろう。そんな感じで戦後グアム観光史が続くのだが、「ロンリー・プラネット」に言及して「地球の歩き方」の登場を一つの時代の幕開けとしているのは、パックツアーでなくバックパッカーで海外デビューするのが当たり前となった世代がいよいよ学術界でも主流になりつつあることを感じさせられる。なんでも著者もこれを持ってインド、東南アジアに行ったクチで、グアムにゴルフに行く父をバカにしていたのだという。オーストラリアに留学する時に、グアム乗換え(COだな)した時も、パックツアー客と一緒にされるのがイヤで外に出る気などなかったのだとか。そんなパッカーの意地は大学准教授の今では無意味なものだろうが、「歩き方」から消された「大宮島」の歴史や戦争遺跡をツアー客に啓蒙することで密かな抵抗としている様だ。巻末には岩波新書らしからぬミニガイドもついている。しかし、JALパックとかのツアー客や、「日本人の教会」で式を挙げるカップルが岩波新書をスーツケースに押し込むことはあまりないだろう。その昔、ペルーで持っていた岩波新書を毛沢東語録だと思われて軍隊に捕まった日本人なら知っているが。
★★★
パ・リーグ審判、メジャーに挑戦す

平林 岳
パ・リーグ審判、メジャーに挑戦す
ガキの頃はプロ野球も見ていた記憶があるのだが、その内、Jリーグなどが始まり、どちらも好きなチームを作れずにいるうちに、両方とも全く見なくなってしまった。最近はメジャーリーグが人気だそうだが、松坂がナンボのものなのかもよく分からない状態では、60億が高いのか安いのかもよう分からん。ただ、この元パ・リーグ審判員が渡米して、年収100万円前後でマイナー・リーグの下の下くらいの審判をするということが、どれだけキツイことかはよく分かる。まあそれでも、若けりゃ、どっかに転がり込んだりして生きていけるものだが、著者は40の妻子持ちというから大変だ。ということで、シーズン・オフに有森裕子の会社でシノギをしたりしたそうだ。しかし、著者にとってはそんな苦労話が本題ではなく、野球本の定番とも言える「日米野球比較文化論」の審判編といったところに的を絞っている。野球好きならずとも、なかなか勉強になるところはあって、ハンカチ王子がルール違反だとか、ベースボールとは元々21点先取制のゲームだったとかはトリビアだろう。未だ身分的には不安定な状態らしいが、それでもメジャーの夢は捨てず、NPO活動にも精を出しているらしい。とにかく、その道の本場で好きなことをしてメシを食っているという充実感は伝わる。日本に外国人の審判員がいるかどうか分からぬが、メジャーから招聘した人は一ヶ月で身の危険を感じて帰ってしまったそうな。その是非はともかく、桑田なんかよりも、こういう人が評価されて然るべきだろう。
★★






