新書野郎 -108ページ目

海に沈んだ対馬丸

海に沈んだ対馬丸―子どもたちの沖縄戦 (岩波ジュニア新書 599)海に沈んだ対馬丸―子どもたちの沖縄戦 (岩波ジュニア新書 599)
早乙女 愛

岩波書店 2008-06
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早乙女愛が遂にデビューか。こんな世界でも二世なんだな。

職業とは何か

職業とは何か (講談社現代新書 1955)職業とは何か (講談社現代新書 1955)
梅澤 正

講談社 2008-08-19
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講談社新書もジュニアを作った方がいいんじゃない。

アフリカ・レポート

アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書 新赤版 1146)アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書 新赤版 1146)
松本 仁一

岩波書店 2008-08
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朝日最後の名物記者も遂に退職か。勤続四十年だというが、シガラミのないアフリカ担当だったことから、自由にものが書けたのだろう。これも朝日に発表されたものが元にはなっているのだが、掲載時とは印象が違う。特に「中国の影」が鮮明になっている点については、「新植民地主義」の関係で、朝日としては「毒ギョーザ」より報道しにくいものだったのかもしれない。白人のアフリカ諸国に対する批判的な言論が、「レイシスト」の殺し文句で封じられてきた状況が冒頭に語られるのだが、かといって、アフリカ諸国の腐敗独裁経験におもねり、その体制に無批判どころか賞賛を加える言論が主流にならなかったのは、白人は日本人よりマシというか、「過去」に対して無自覚というか。とにかく、先日読んだ英国労働党のオッサンによる北朝鮮本と同じ様なスタンスに著者がアフリカに対して立っている訳ではない。つまりそこにアフリカと西洋に二項対という陳腐な図式を持ち出すことはなく、白人の運命もまたアフリカの文脈に置いてのみ語られる。その意味ではは中国人の問題も「アフリカ的」な訳であるのだが、中国という国家の動きに付随した移民である以上、「新植民地主義」の批判は免れないないだろう。それはかつて「大日本帝国」の先兵として海外進出した日本人と同質のものなのかもしれないが、大日本帝国臣民も中華人民共和国公民も「植民地主義」の特権を享受できない「アフリカ的」移民である。ここに描かれるアフリカの中国人はなんともやるせない。結局、第三世界の連帯という甘言は国民とは無関係のものであることを如実に証明してしまった。「部族」という言葉自体がレイシズム文脈に置かれている上、「伝統」という免罪符は「反グローバリゼーション」という援護射撃を得て益々その地位を強固なものとしている。宗教や共産主義でも崩せなかった「植民地主義」の遺産は、「新植民地主義」にしっかりと受け継がれている様だ。
★★★★

日本の10大新宗教

日本の10大新宗教 (幻冬舎新書 し 5-1)日本の10大新宗教 (幻冬舎新書 し 5-1)
島田 裕巳

幻冬舎 2007-11
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結局、みんな同じものだったのね。
★★

代表的日本人

代表的日本人 (ちくま新書 733)代表的日本人 (ちくま新書 733)
齋藤 孝

筑摩書房 2008-07
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この人のは耳に響きはいいんだろうが、すぐ忘れる話ばっかだな。

パール判決を問い直す

パール判決を問い直す「日本無罪論」の真相 (講談社現代新書 1954)パール判決を問い直す「日本無罪論」の真相 (講談社現代新書 1954)
中島 岳志

講談社 2008-07-18
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中島岳志がパール評価をめぐって、保守というかウヨというかの連中の袋叩きにあってるらしいということは、聞いてはいたのだが、そこに保守イデオローグの親分、西部邁が助け舟を出したみたいな対談集であった。中島は学術界の「新人類」の代表として、左右横断学者のキャラが作られているのだが、姜尚中の同情心ではなく、西部邁の義侠心に救われたといったところか。たしかに私も「日本無罪論」を以って、パールを単純化する論調には疑問を感じてはいたのだが、中島も、またガンディー主義という文脈でパールを単純化している様な気はする。チャンドラ・ボースに言及しなかったことが、当時の状況において不自然なのかどうかも分からない。むしろ、裁判官であるパールの仕事を個人の思想の文脈で論ずることが間違っているのかもしれない。その意味では、東京裁判判決の不当性を訴えたパールの論理は中島でも小林よしのりでも意見は一致しているのだろうが、中島が標的を絞って批判を加えたことが問題に発展したのだろう。それはパールを代弁するものではなく、結果的に、利害関係から、東京裁判のイデオロギー論争が出来ない左翼言論を代弁するものになってしまったのが、不毛な対立を招いたとも思える。大東亜戦争を肯定する立場である西部は保守の代弁者として論争を仕掛ける訳でもなく、つまらぬ義侠心の誇示に終わっている感はある。

中国ビジネスはネーミングで決まる 

中国ビジネスはネーミングで決まる (平凡社新書) (平凡社新書 428)中国ビジネスはネーミングで決まる (平凡社新書) (平凡社新書 428)
莫 邦富

平凡社 2008-07-15
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莫の本ということで、例によって、お説教もの。このテーマに関しては、中文ネーミング本も出してるから、資金源として重要なものなのだろう。しかし、日本企業が日本文化を中国に強制しているという見方は憤青みたいだな。欧米系がうまくいって、日系がそうではないというのも耳タコなんだけど、この本を読めば、在日「憤老」である莫が例にとる欧米企業に一点の曇りもなく、逆に日系のほとんどが失敗となっていることが分かる。欧米企業に失敗がないかというとそんな訳はなく、コカコーラでもカルフールでも「愛国熱」の餌食になったりしているのだが、莫が欧米企業の失敗を取り上げないことの意味を考えるべきではあろう。つまりは中国人には欧米企業に良いイメージがあって、日系には悪いイメージがあるということである。欧米だってピンキリではあるのだが、日系みたいに多様多種な企業が進出している訳でもない。日系の失敗が目立つも必然的なものであろうが、やはり「歴史認識」がそれ以上の理由にあると言わざるおえない。莫はかつては日本企業のイメージが良かったのに、そうでなくなったのは企業の責任だと言うのだが、果たしてそうなのだろうか。日本イメージの変化が中国の政策に影響されていることは莫自身が分かっていることではなかろうか。残念ながら、日本は幾ら努力したところで色眼鏡で見られるしかないのである。香港や台湾で成功した戦略が通用しないのはその通りなのだろうが、それも時代の変化というものであって、香港風、台湾風が大陸でも規範となった時代があった。香港人の感性を莫が全く理解できていないのは仕方がないとしても、それを日本風を押し付けていると、とるのは、あまりにもトンチンカン。まあそうやって危機を煽って儲けるのが、中国風なのだろうが。

夢を跳ぶ

夢を跳ぶ―パラリンピック・アスリートの挑戦 (岩波ジュニア新書 604)夢を跳ぶ―パラリンピック・アスリートの挑戦 (岩波ジュニア新書 604)
佐藤 真海

岩波書店 2008-08
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幸せそうだな。

「昭和」を点検する

「昭和」を点検する (講談社現代新書 1950)「昭和」を点検する (講談社現代新書 1950)
半藤 一利

講談社 2008-07-18
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昭和歴史もの新書の長老二人だけど、安直っぽい。

狂気の核武装大国アメリカ 

狂気の核武装大国アメリカ (集英社新書 450A) (集英社新書 450A)狂気の核武装大国アメリカ (集英社新書 450A) (集英社新書 450A)
岡野内 正 ミグリアーチ 慶子

集英社 2008-07-17
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原題は The New Nuclear Danger George W.Bush’s Mikitary-Industrial Complexというものらしい。例によって、集英社新書の「反米分子」の仕事なのだろうが、ほとんど定期的になっているところをみると、確実に計算できるものなのかもしれない。たしかに、アメリカの核武装を賞賛する様なものを出しても、核アレルギーの日本では、ほとんど売れることはないだろう.80年代に盛り上がった反核運動は、東側の工作であったことが明らかにされているのだが、オーストラリア出身の著者はその生き残りである様だ。その意味ではスポンサーを失って久しいのかもしらんが、著者がいみじくも記すように、日本にその肩代わりを期待しているのも、単なるリップ・サービスではなさそう。とはいえ、日本が核保有国になる可能性も高いと見ており、そうなれば日本と「歴史的に憎しみあっている」らしい韓国、そして台湾とドミノ式に核武装が広がり、中国、北朝鮮、インド、パキスタンと核戦争の火蓋が切られるという。まあ、それもそうなんだろうが、それなら日米同盟でTMD配備すればビンの蓋ではないかと思うのだが、それがいけないとなると、九条無防備マンにでもすがれということかいな。小児科医だという著者のシュミレーションがどれだけ確かなのかは分からんが、少なくとも中国とか北朝鮮よりも、アメリカの方が核を使う理由がないと思うのだが、どうだろう。
★★