昨日、移住を考えているほど大好きな沖縄であまりにも悲しすぎる事件が起きました。地域への延焼がなくて不幸中の幸いでした。心からお見舞い申し上げます。
これから再建!しかし文化財の多い日本には今後の課題もたくさんあると思います。


沖縄旅の途中ですが、首里城を偲び八重山料理潭亭を先にアップします。首里城を望む高台に位置するこの店に訪れるのは、実は20年近く前からの夢でした。
看板上あたり、左上方に首里城が小さく見えています。実際にはもっと大きく見えました。


眺めの良いベランダから、なぜその雄姿をカメラに収めなかったのでしょうか?
柱の手前にいるこの変わった小さな守り神?くんが可愛くて気になっちゃったんですよねぇ。


前菜は自家製梅酒と共に。サービスで独自ブレンドのお茶を出してくださいます。
上品で食べやすい豆腐餻、ゴーヤのゼリー、お米の八重山味噌漬け。青菜は忘れましたがお浸しです。

意外としっかりした味わいでお酒も進みそう。何度か旅して、離島の方が料理は薄味だと感じています。


味が濃い、というのではなく強さやチカラをかんじるという意味です。店主である宮城礼子さんの思いが伝わってきます。お給仕はご主人。少しとっつきにくそうなんですが俳優さんのように低くて渋い声に若干惚れました笑
お二人についてはコチラ。お二人とも凄い方なんですね!


お酒を頼もうかと迷いましたが、沖縄にいると昼はとにかくお茶かビールばかり飲みたくなるんです。やはり合わせるなら泡盛だけど、昼からはキツいなとお茶で通しました。
これは田芋が主役のドゥルワカシー。沖縄野菜の田芋は粘り気とホクホク感がたまりません。


器も素敵で、向かいに座るオットとは全て違うのも楽しいです。


ニガナの白あえ。


可愛い琉球漆器。


白味噌ではなく、ジーマミー豆腐同様、ふんだんに使われる落花生のお碗。ハンダマ入りです。


田芋が素揚げで登場。黒ごまたっぷりの蒸し豚、ミヌダルもやはり抜群。卵焼きのようなものはカステラのような蒲鉾です。


自家製漬物。添えてあるのは長命草。仕事が細かく綺麗なんです!
最後は菜飯。なめし、ではなくセーファンです。鹿児島の鶏飯と似てる!と思いましたがかつおだしだそうです。鶏だしの鶏飯より好きかも。


デザートは撮り忘れたか、画像整理中に間違って削除したかで残っていませんが、冷菓と何か、甘すぎない優しい甘味だったと思います。

あんなに感動し、一品ごとに嘆息したのに。。。写真を撮るのに執心すると中身を忘れてしまうことが多いなと最近感じます。反省しなくては。

燃えてしまった首里城。今は望めない景色ですが、夜はライトアップされて特に素晴らしい眺めだったそう。
私たちよりもさらに年配のお二人で営むこの店が、どうにかしていつまでも続きますように。絶景がまたベランダから眺められるようにと願うばかりです。

何度か書いていますが、私が突き動かされるように「赤坂潭亭」オーナーの脚本家、高木りんさんに「無給でいいので昼だけ週数日働かせて欲しい」と、求人もないのに直談判しに行ったのは2003年11月。赤坂潭亭でお食事をしたばかりの日のことでした。古いブログをスクショしました笑

初めての美味しさ、食材に衝撃を受け、沖縄料理の概念が打ち砕かれ、圧倒されたそのすべてを知りたくなったのです。



病の療養で沖縄を訪れていた高木さんも、現地で「八重山料理潭亭」の料理に感銘を受け、宮城さんに学んで、のれんわけさせてもらったのです。

沖縄は豊かな海資源があり、だしをしっかり使います。だからそもそも、だし文化に触れて育った京都人の舌には相性がよいはず。 
また体を壊された高木さんは、今店を他に譲ったと聞いていますが、変わらず人気は高く星も獲得しています。わたしも数年前訪れ、確認しました。

結局、他の仕事に忙殺され2ヶ月ほどしか働けませんでしたが本当に貴重な経験でした。
その時から夢だった本家でのお食事。次はぜひ夜にと思っています。
これからは泳げませんが、過ごすには最適なシーズン。ぜひ行ってみて欲しいお店です。