サイコスリラー映画『マシニスト』
主演のクリスチャン・ベールは30kgの減量をして挑んだということです。
劇中の体重計には54.9kgと出てました。身長は180cm超えだと思います。
マシニストとは、機械工という意味ですが、この方(トレバー)極度の睡眠障害で1年間眠っていなかった。ありえん。
オープニングで彼が誰かの遺体を絨毯で巻き、海に棄てるシーンから始まった。
その絨毯からは足がはみ出していた。そして後ろから「WHO ARE YOU?」と声をかけられ振り向くのであった。
トレバーにしか見えてない『現実と妄想の世界』は不眠症がもたらしたものなのか?
工場では痩せてからというもの、主任のタッカーから嫌味を言われるし、同僚との付き合いも悪くなり孤立していた。
仕事帰りに立ち寄る空港のカフェ店員のマリアと話していると少し心が安らぐ。
「誰もがみんな孤独なものよ」って言ってくれる。
いつも利用している娼婦のスティービーには「それ以上痩せると死ぬわよ」と茶化されていた。
やっぱり眠らない(眠れない)と痩せこけていくんだね。
自宅に帰ると「白痴」という本を読みながらうとうとし始めたが、本を落としてしまい、ハッとなり目が覚めてしまった。
この本は前向きで善良な人が徐々に虐められていく様子が描かれているらしいが、どういうことを示唆しているんだろう?
やたらと念入りに何度も手を洗うトレバー、罪を洗い流そうとする心境なのか?
いったいどんな罪を犯したというのだろう?
次の日仕事に行くと工場長から呼び出された。
あまりのやつれようからアル中かドラッグか疑われ、薬物検査を受けさせられた。
その日の昼休みに自家用車でタバコを吸おうとシガーソケットを触ると誰かが使った痕があった。ふと、横をみると見知らぬスキンヘッドの男がいた。
隣の車に乗ったまま話しかけてきたその男はアイバンと名乗り、溶接工レイノルズがパクられたので代わりに来ているのだという。
トレバー自身は、不眠症のことはあまり深刻に考えていなかった。
不眠症で死んだ者はいないと思っていたからだ。
後日、薬物検査は陰性だと判明したのも束の間、事件が発生した。
仕事中、向かいにいるアイバンと目が合い、手で首を横に切るジェスチャー(お前死ぬぞという意味?)をされた。
ギョッとなり後退りすると肩が機械のボタンに触れ、同僚ミラーの袖を巻き込んでしまった。停止スイッチが壊れていて作動せず、指3本を切断肘まで裂けるという大怪我となってしまった。
この事故に対しての検証会が開かれ、アイバンに気をとられて動揺していたと証言したトレバーだったが、そんな従業員はいないといわれてしまい、やっぱり頭がおかしいという雰囲気に┅
そしていつものように空港のカフェに行くのであった。時計を見ると1:30。
「未来がわからないのは不公平だ!もう働きたくない」とマリアに愚痴った。
その後トレバーが、バーで飲んでいるとアイバンが現れ近づいてきた。
そして「悪人を信じるな❗人を欺く天才だぞ❗」と言って手を見せた。
指を失って足の指を移植したと自慢気に見せてきたのだ。
職場の上司や同僚は悪人でトレバーをからかうために嘘をついているのか?
そのバーには写真が飾ってあり、見ると同僚のレイノルズとアイバンが大物の魚を釣って誇らし気に微笑んでいた。釣り仲間なのか、同僚とも繋がっていることに嫌な感じがした。
トレバーは酔いつぶれてスティービー宅へ押し掛け、中に入れてもらった。
そこにある冷蔵庫にはこのように意味不明な貼り紙貼り紙がしてあった。
それよりERの前の_にスペルを都合よく入れていく方が唖然としてしまった。
彼女の家では策略で陥れようとしているだの、仕事を辞めさせようとしているだの、視線が冷たいだの凄い勢いで訴えていた。
この_に入るのは、主任のTUCKER(タッカー)なのでは?とトレバーは考えてい
た。
気分転換にとトレバーはマリアとその息子ニコラスを遊園地に誘った。
そこでニコラスはルート666(遠くへ旅する時の道のこと)という館に行きたいと言ってトレバーと二人で入っていった。
中はお化け屋敷になっていた。しかもあまりにもリアルで気持ち悪い。
モチーフは「罪と罰」、長年をかけて自首し罰を受ける罪人の姿を表していた。
天国と地獄を選択する道に来ると地獄へ進んでしまった。
すると交通事故現場を再現していた一角に来ると突然フラッシュバックが起こり、ニコラスはてんかん発作を起こし失神してしまった。
すぐに救急車を呼び事なきを得たようだった。
トレバーは自宅に帰ると1:30、メモの棒人間に手が生えていた。
そして今度は_に入るスペルはMOTHER=ニコラスの母親マリアのことなのではないかと考え出した。
次の日、退院したミラーが工場にやってきた。
左の肘上から下を失い、労災の補償金を受け取りにきたのだ。
これからは、退職を期に自宅で余生を過ごすつもりらしい。
トレバーを責めるつもりはなく、あれは事故だったと受け止めていた。
しかし同僚からはいっしょに働きたくないと責められ、怒ったトレバーは暴力をふるってしまった。即刻クビにされ、むしゃくしゃした気持ちのまま、バーに向かったが、あの釣りの写真が無くなっていたので不吉な感じがして自宅へと帰った。
すると自宅は料金未払いで電気が止められていた。そして冷凍室から血が流れ出していた。メモの貼り紙の棒人間には足が片方生えていてスペルが新たに2文字埋まっていた。
IL ER二つの空欄には、MとL、つまりミラーのことだと確信した。
だから何なんだと思うけど┅
トレバーはミラーの家に向かった。
多額の補償金を受け取り、優雅な暮らしをしているようだ。
あまり歓迎はされていないようだったが、買った車を見せつけ自慢してきた。
彼は部屋に入り、貼り紙をして嫌がらせをしているのはミラーだという思い込みで我慢できなくなり、「事故は不注意で起きたことだが、あれは怨恨だ!復讐心だ!」と恫喝してしまった。
怒ったミラーに腹にパンチを食らわされ、ヨタヨタと車に戻ったトレバーだったが、アイバンがミラーの自宅前に車を止め中に入るのが見えた。
赤のポンティアックのナンバーは743CRN。自分の車のナンバーをひっくり返した番号だ。
周りはみんなグルだと思い、アイバンの後をつけるとレイノルズと釣りをしていた。やっぱりグルだ、繋がっている。
勝手に自分で追い込み、自分でガスライしているのでは?とこの辺りまでくるとトレバーは頭をヤられてると思ってしまった。
しかし彼は捨て身の作戦を実行した。
当たり屋をし、負傷したままひき逃げされたと警察に駆け込んだ。
そして車のナンバーを実際とは違う743CRNと告げた。警察が検索するとトレバー自身が1年前に廃車にした赤のポンティアックだということがわかり、保険金詐欺を疑われて追われるはめになってしまった。
彼はスティービーの家に逃げ込み安心したのも束の間、レイノルズとアイバンがいっしょに写っている写真を発見した。しかし彼女はトレバーが自分で持ってきたと言い張った。
またしてもグルだと思い込み、激怒するトレバー。どうやら彼女の別れた亭主がアイバンだと思ってるようだ。
しかしよーく見てみるとスティービーの家に置いてある家具や小物がトレバーの自宅に置いてあるものと同じなのだ???
そこを出ていくとマリアに会うため空港のカフェに向かった。
が、対面したマリアは見たこともない女性で受け付けない。
唖然呆然として駐車場に戻るとアイバンの車を見かけた。後をつけるとトレバーの自宅に向かい、ニコラスが出てきて彼を迎え入れた。
怒りにまかせ、中に入るとアイバンしか居なかった。
そして「ボロボロの記憶を医者に何とかしてもらえ!少しは心が安らぐぞ!」
と言われた。
冷凍室からは相変わらず、血が流れ出ていた。扉を開けると中には電気が止められたため解凍された魚があった。
ここでもうお分かりになったことでしょう。
レイノルズと釣り仲間なのはアイバンだったはずだが実際はトレバーだったのだ。
トレバー=アイバン
アイバンはトレバーが作り出した悪の部分だった。
妄想が、酷すぎるし多すぎる😦記憶障害もあるね。
「お前は誰だ❗」とアイバンが後方から現れ、またしても1:30。「分かってるぞ、俺が誰なのか❗」
トレバーはアイバンを刺殺しオープニングの死体遺棄に繋がった。
自分の悪の部分、消し去りたいことの象徴のアイバンを遺棄して罪をなかったことにしたいのだろう。
罪とはニコラスを跳ね、殺したこと。ひき逃げしたのはトレバー自身であり その後、その車を廃車にして証拠隠滅したのも本人だ。
あのメモの棒人間は完成され、スペルはKILLERになっていた。
トレバーは自ら出頭し留置場で1年降りに眠りについた。
これから罰を受けることになるのだろう。
まさに罪と罰。
この方は、重大な罪を犯し自分で自分をガスライしているんだが、逆説的に考えれば前向きで善良な人を陥れるには周りが結託しみんなグルだと思わせる⇒ストレスで極度の不眠症⇒激ヤセでアル中、薬中の疑い⇒何かを訴えても頭おかしいと思われ、益々孤立。⇒罰を受けても当然とでも?
なんだかな~😢
やってはいけないことをした。それは狭い世界、異世界ではそうなのかもしれないが現実世界では当たり前の正義だったりして┅と考えてしまう。