重力ピエロ(2009) | 何もかも忘れないブログ 

何もかも忘れないブログ 

もうそこまでだ〰 
失った信用を取り戻すには、まだまだ時間がかかるんだな~



仙台が舞台のなんともいいようのない映画だった。
キャストは兄イズミ(加瀬亮)、弟ハル(岡田将生)、父親(小日向文世)、母親(鈴木京香)なんですが、目を引いたのはハルの幼少期役を北村匠海くんがやっていたことです。
今から13年も前の映画なんですね。岡田くんは10代後半でキラキラ感が眩しいくらい。ちょっとした表情に三浦春馬さんが何度も重なって切なくなってしまった。
今となっては岡田くんが左利きだったことも知らなかったし 鈴木京香さんのことは好意的には見れない。

桜の花びらがはらはらと舞う中、校舎の2階からハルが飛び降りるオープニングシーン。

イズミは大学で遺伝と環境について学んでいる。ハルは高校を卒業し今はウォールアートの落書きを消す仕事をしている。

父親は役場職員を辞め自営業(養蜂業)を細々と営んでいて母親は交通事故で亡くなっていた。3人家族になってしまうまでの回想シーンとさらに現在兄弟2人になってしまうまでの激動の時系列が、行ったり来たりする。

ハルは、母親がレイブされてできた子どもだった。連続婦女暴行事件の犯人は当時高校生で現在39歳(渡部篤郎)、少年鑑別所を出て社会に復帰し成功者となっている。
逮捕されてから被害者の中に妻がいることがわかり妊娠が判明した。自分の子どもではないとわかっていても夫は産むことを許した。
兄弟は見た目も才能(ハルは絵の才能がずば抜けていた)もまるで違うので、噂はあっという間に広まり好奇の目で見られていた。そんな時、自損事故で亡くなった母親は自殺ではないかと警察にまで言われてしまうという閉鎖的で噂渦巻く狭い地域だった。

高校時代からモテまくっていたハルは写真を見ればストーカーのようにいつも写り込んでいるやす子(吉高由里子)という同級生がいた。
今でも顔を変えストーカーをしているようだったが気づかれていない。

仙台市で連続放火事件が起こり、それがいつもウォールアートが描かれている近くで発生しているという法則を兄弟は解明した。
まあ、この辺りでハルの自作自演だなと薄々気づいてしまうのだが、兄弟は協力しあい、犯人を見つけようとする。

イズミはハルの父親といわれる男のDNAを採取しハルとの親子鑑定を密かに行っていた。結果は99.7%の確率で一致。
しかもまるで反省などしていないどころか、人を見下していたのでいつか、殺してやろうと殺害の方法を探っていた。
それと同時に放火には遺伝子配列を使った暗号の法則があると解明したのだった。

悪いことは重なるもので、父親が胃がんであることがわかり、手術をすることになった。深刻なことは陽気に伝えるべきと どこかに旅行にでも行くような気で入院の準備をしていた。その時、ハルの出生の真実や実父の現在の様子も伝えた。

イズミの前にやす子が現れ 連続放火事件はハルの自作自演だと言い出しストーカーしていたからこそ間違いないと断言した。
自宅に帰りハルの部屋に入るとポスターの下に犯行を計画した地図と遺伝子配列、放火の新聞記事が貼り出されていた。そして実の父親に対する激しい憎悪を隠さないでいるとイズミは感じ取った。 
以前住んでいた自宅が犯行現場になると解った彼は急いで向かった。
実父はそこに呼び出されていて火を放たれていた。反省などしたことがないと言い放つ父親をバットで何度も殴っていた。ハルは、その現場を見ていたイズミと一緒にその場を離れた。
このシーンは、今まで感情の起伏のない人間が突然刃を向けたところだ。
もう少し壊れても良かったかな?とは思ったが、やはり冷酷さより人間の純粋さが勝ってしまっていたので岡田将生を崩してなかった。 

それをまたやす子がじっと見ていた。


顔にススを付けたまま自宅に戻ってきて疲れきって寝ている2人を見て父親は何かやったなと思っていた。
ニュースで空き家の火災とそこで身元不明の遺体が発見されたと流れていた。
父親はいつもと変わらずハチミツを収穫し2人に告げた。
ガンがリンパに転移し手の施しようがないと┅
そして私に隠れて何か悪いことをやったなと┅
しかしそれ以上は深く聞くことはなかった。

イズミは「自分もあいつを殺そうとしていたんだ」とハルにいった。
何も答えなかった┅┅

だが、同じことを思い出していた。
幼い頃、家族で行ったサーカスだ。
空中ブランコをしているピエロは怖いのに何で笑ってるの?
楽しそうにしていれば、地球の重力なんて消してしまうの。
私たちもそのうち空中に浮くかもね。という母親との会話だ。
(うーん、無理矢理すぎる)



そして父親が亡くなった現在、2人はハチミツを収穫していた。
やり方も見よう見まねだから自信がない。分からなくなりハルは2階の父親の部屋へ。
解説書を手にとり上からイズミに投げた。
それから自分もオープニングと同じようように2階から飛び降りたのだった。

END

なぜ、やす子をぶっ込んだのか?
いるかな?後で脅迫でもするのか?
犯罪を見ていて、全てを見ていて黙っている人がいるとでもいいたいのか?
時系列は合わないが、この人なんなの?