正式参拝の作法について【3】神人共食が特徴 | 心の鏡

心の鏡

天の霊妙不可思議な法則、神道について書いているブログ。心の鏡とは内在神を表し、神社のおみくじの神の教に「神様の御光が我が心の鏡に映るその時、凡ての心の曇り、心の闇は晴れゆきて、広き明き御恵みを授かる事が叶う」とあったところから命名しました。

正式参拝の作法ですが、拝殿では立って拝礼する立礼(りゅうれい)か座っての座礼(ざれい)のどちらかになります。

立礼の場合は胡床(こしょう)などの腰掛を用い、座礼の場合は正座をします。

 

 

 

という事ですが、私が知る限りではありますが、今時は神社もお寺も圧倒的に椅子!(又は胡床)

今時は高齢化で正座するのがきつくなっている人も多いとか、若い人でも正座に不慣れで椅子に慣れた生活だから、もし、基本的に正座の場合では、最初に正座でも大丈夫かどうかを聞かれ、膝関節がちょっと…とか足腰に無理がある場合には、ちゃんと胡床なり椅子を用意していただけます。

 

 

 

式の進行次第と立ち上がったり座ったり礼をするところなどについてはアナウンスされるので、それに従っていくといいのですが、大体以下のような感じです。神社によって作法に違いがある場合もございますので参考程度に。

 

修祓→斎主一拝→献饌→祝詞奏上→玉串拝礼→撤饌→斎主一拝→直会

 

神聖な儀式の間の写真撮影は厳禁です。

 

修祓(しゅばつ)…参列者の心身についた罪穢れをお祓い。神職が祓詞(はらえことば)を奏上します。この間、参列者は頭を下げる姿勢をとる。

次に大麻(おおぬさ)や塩湯(えんとう)などでお祓いします。

着席

斎主一拝…神職が神前に進み一拝します。参列者も斎主に合わせて一拝します。

参列者 立礼の場合は立ち上がる 90度の敬礼

献饌(けんせん)…神様のお召し上がりものである「神饌(しんせん)」または「御饌(みけ)」ともいうお供えものを、神様にお勧めすることです。

 

神饌は予め献上されていることもあります。

神饌は神社によって違いがあり、その神社独特の特殊な神饌が献上されることもあります。

 

神の出現を祝い、食事をお出しして神様をもてなし、

神と人が共に食事をするのが日本の祭りの特徴です。

ですから、古くは人が用意できる最高の物を豪華に供えていたと考えられています。

 

祝詞奏上…献饌が終了したら、祝詞奏上で参列者の願いを斎主が独特の文体で神様に伝え祈念をします。

参列者はこの間、立礼であれば立ち上がり、上体を60度に傾けて敬礼します。

玉串拝礼撤饌斎主一拝直会

参列者が玉串を捧げて拝礼を済ませたら、撤饌(てっせん)といって神饌が祭員によって下げられ、再び斎主一拝がなされ、参列者も合わせて一拝します。

そして最後に直会(なおらい)です。

神前から下げた神饌やお神酒などを斎主はじめ祭員や参列者が飲食して神様の力をいただくのです。

 

最後の直会は、その場では、車で来てなくて成人していてお酒が飲める人はお神酒を少し頂いて、あとはお札とお守りなどと共に神饌とお神酒を持ち帰るケースが多いようです。

 

それで、人によっては『神様からの有難いものだから、もったいなくて』とか『神様からの頂き物をすぐに食べるのは卑しい気がして』と考えて、しばらく神棚にあげておいたり、保存していることがあるのですが、お持ち帰りになったお下がりを口にして神様のお力を体内に取り込むまでが神事で、直会・神人共食が重要なのですから、せっかく正式参拝して頂いたなら、お早めに神人共食まで、その霊威の強いうちに完了させた方が良いですよ。

 

それは正式参拝でなくても、神社に、例大祭でいくらか初穂料・幣帛料を納めたり、

何か個人的に神恩感謝でお酒やお米、菓子折り、果物などちょっとしたものを奉納した時に、

お返しでお下がりを頂くことがありますが、そういった時に頂けたお下がりも、

神様のお力をいただけるのですから、飲食できるものは遠慮せずに飲食した方が良いのです。

 

その他、私が癌が寛解した後のお礼参りの正式参拝で経験した事では、参列者が自分の言葉で神様への感謝の気持ちを伝えるのに絵馬も用意して下さって、その神社で書いて絵馬を奉納してきたこともありました。