《御神徳》商売繁盛・金運の神様 | 心の鏡

心の鏡

天の霊妙不可思議な法則、神道について書いているブログ。心の鏡とは内在神を表し、神社のおみくじの神の教に「神様の御光が我が心の鏡に映るその時、凡ての心の曇り、心の闇は晴れゆきて、広き明き御恵みを授かる事が叶う」とあったところから命名しました。

 

《御神徳》商売繁盛・金運の神様

日本において商業が発達した室町時代ごろから、豊作・豊漁の守り神を福の神として信仰の対象とするようになり全国的に広まりました。

稲荷神社

全国的に多数ある「お稲荷さん」ですね。

御祭神は稲荷神、あるいは「宇迦之御魂神(うかみたまのかみ)」「うけもちのかみ」「みけつかみ」などと呼ばれ、その漢字表記もまた、色々種類豊富なのでありますが、渡来系豪族の秦氏が氏神として祀った稲の神だったとされます。

総本宮は伏見稲荷大社。

神仏習合でインド伝来のダキニ天と同一視されたため、寺院でも祀られています。

「うか」とは、食物を意味する古語で、

稲荷の名の通り、本来は稲の魂の神・農耕・稲作の神とのことです。

そんな訳で、私の解釈ですが、商売(事業)繁盛・金運向上を願う人としては、特に農家・食品製造・販売、飲食店など「食」に関する事業をされている方や勤めている方々が願うのが合っている気がします。

 

 

伏見稲荷社の鳥居

恵比寿神(事代主神/水蛭子)

もう釣り竿持って鯛を抱えているご神像を見ただけで、

漁業の神という事がよく分かりますね。

「戎」「夷」といった字があてられることもあり、

異郷より来て福をもたらすとされました。

やがて魚を売買する市にも祀られるようになり、商売神としての性格を持つようになったとされます。

 

さて、恵比寿信仰には2系統あり、

水蛭子(ひるこ)系は西宮神社

事代主神(ことしろぬしのかみ)系は美保神社

が総本社とされます。

 

西宮神社では元々恵比寿が祀られていて、室町時代には西宮に市が立ち発展するにつれて商業神としての信仰を集めました。

その頃、恵比寿神=水蛭子とみる説が現れたといいます。

 

美保神社では、元から事代主神を祀っていて、

古事記の国譲りで事代主神が釣りをしていた事と漁業神の恵比寿神が結びついて、江戸時代には同一視される説が現れたといいます。

 

また七福神の一員としても有名ですね。

 

そんな訳で私の解釈ですが、

恵比寿さまに商売繁盛・金運上昇をお願いするのは

西宮神社系(戎、水蛭子)なら、漁業・水産関係者とか、お寿司屋さんなど飲食店でも魚をメインにしているお店が合ってて、

美保神社系(事代主神が祀られている)なら、

国譲りで譲る判断をして身を守り海に身を隠したという事から、もっと広く、状況判断、金融、市場調査、経営判断、交渉力、商談などの成功によって収益が得られる仕事をしている人や、スキューバダイビング・潜水関連の仕事している方々が願うのが合うような気がしました。

 

 

大黒天(大国主神)

「だいこく」と音が通じる事から、大国主神と習合して豊穣・財福の神となりました。

さらに室町時代の商業への発展から豊作をもたらすことから福をもたらす神へと繋がっていきました。

こちらも七福神の一員ですね。

袋を背負い米俵に乗って打ち出の小づちを振っています。

大黒天は元はヒンズー教の創造と破壊を司るシヴァ神の化身でした。

そんな訳で、私が思うに日本神話の大国主神がお祀りされているならば、国土開発、土木工事、解体工事、リフォーム、統治、医療・薬品関係の仕事している方々が金運を願うのに良いかもしれません。

七福神

 

弁財天(市杵嶋姫命)

弁財天は元はヒンズー教の河川や水の女神で、

日本では宗像三女神のうちの一柱、市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)と同一視されるようになりました。

琵琶を奏でる姿で音楽・芸能・芸術・学問の神としても知られます。

こちらも江戸時代に七福神になり、弁才天の才から財と表記され財福の神とされるようになり庶民からも人気を得ました。

 

日本武尊 酉の市の熊手

基本的に日本武尊(やまとたけるのみこと)は戦いの神ですが、祀られている東京都台東区の鷲(おおとり)神社は、

日本武尊が戦勝のお礼参りの時(11月の酉の日)に熊手を納めたと伝わることから、現代でも11月の酉の市に、きらびやかな熊手が並び、福をかき集めるとして、商売繁盛を願う人々が多くいらっしゃいます。

熊手

 

他にも産業別にお菓子の神様とか製鉄機械の神様とかおられるのですが、話が長くなりましたので、今回はこの辺で。

 

参考書籍