朝会080419
2週ほど間が空いてしまいました。
今日の内容は以下
今までの抗がん剤は細胞毒性の高いものでしたが、最近は副作用の少ない分子標的薬の開発が盛んになってきています。
そんな薬剤の一つのお話です。
Enzastaurin, a Protein Kinase Cβ inhibitor, suppresses Signaling through the Ribosomal S6 Kinase and Bad Pathways and Induces Apoptosis in Human Gastric cancer Cells
Cancer Res 2008;68: (6). March 15, 2008: 1916-1926
Protein Kinase C (PKC)の活性化は消化器がんの発生に深くかかわっています。エンザスタウリンは経口のPKCβのATP競合阻害財です。エンザスタウリンはもともと血管新生阻害剤として開発されましたが、Aktシグナル経路を阻害することによりアポトーシスを引き起こすなどの効果を持つことがさまざまなヒトのがん細胞でわかってきました。しかしながらエンザスタウリンの消化器がんでのデータは限られています。今回の研究ではエンザスタウリンの消化器がん細胞に対する抗腫瘍活性と抗腫瘍活性のメカニズムを解析しました。
エンザスタウリンは消化器がんの培養細胞の増殖と消化器腫瘍のゼノグラフト(*1)の生育を抑えました。エンザスタウリンは消化器がん細胞の細胞周期の進行には影響を及ぼしませんでしたが、キャスペース仲介のミトコンドリア経路を通じてアポトーシスを誘導すことがわかりました。エンザスタウリン処理によって、グリコーゲン合成酵素リン酸化酵素3βのリン酸化(エンザスタウリンの薬力学的マーカーとして利用されている)、Aktのリン酸化は減少しました。P90リボソーマルS6キナーゼ(Rsk)は脱リン酸化され、Erkのリン酸化は影響を受けませんでした。エンザスタウリンはBad(Bcl-2プレアポトーシスタンパクのひとつ)の112番目のセリンを脱リン酸化することで活性化させました。また、Badの活性をなくすことでエンザスタウリンにより誘導されるアポトーシスと消化器がん細胞に対する細胞毒性が起こらなくなることがわかりました。これらのデータはエンザスタウリンはAktシグナルカスケードを阻害するのと独立して、Rsk、Badを介した経路でアポトーシスを誘導していることを示しています。さらにエンザスタウリンは5-フルオロウラシルやシスプラチン、パクリタキセル、イリノテカンと併用したときに相乗、相加効果を持ちます。これらの結果は消化器がんの治療に対してエンザスタウリンのさらなる臨床研究を進める根拠となります。
*1ヌードマウスに腫瘍細胞を移植したモデル実験。
3月1日勉強会、Post-Issue分科会とのジョイント
今日はビジネスIPR Post-Issue分科会(http://ameblo.jp/bipr-postissue/ )とジョイントで勉強会をやりました。
ジョイントというよりは、ヒトが集まらず盛り上がっていない我が技術分科会を哀れんでご好意で仲間に入れてもらっているという感じですが。
今日は高用量のビタミンCが抗がん剤になるかも、という発表をしました。
ネタ元は
1.「Pharmacologic ascorbic acid concentrations selectively kill cancer cells: Action as a pro-drug to deliver hydrogen peroxide to tissues」
「選択的にがん細胞を殺す薬としてのアスコルビンサン(ビタミンC)の濃度:組織に過酸化水素を運ぶプロドラッグとしての作用」
PNAS • September 20, 2005; 102 (38).
http://www.pnas.org/cgi/reprint/0506390102v1.pdf
と
2.「Intravenously administered vitamin C as cancer therapy: three cases」
「ビタミンCを静脈注射するガン治療法:3つのケース」
CMAJ • March 28, 2006; 174 (7).
http://www.cmaj.ca/cgi/content/abstract/174/7/937
です。
ビタミンCがガンに効くかどうか、というのは結構昔からある議論なんですが、経口でビタミンCをとった場合に治療効果(予防効果については別の議論)がないことはすでに無作為化プラセボ対照二重盲験試験で確認されています(1の論文のリファレンス5,6)。
しかし経口ではなく静脈注射で直接体内に高用量のビタミンCを注射するとガンを治療できるかも、という話です。
試験管の中の実験では、4mMのビタミンC濃度でがん細胞を50%殺すことが出来るそうです。
しかしながら経口でビタミンCを摂取するのは18g/日くらいが最大量で、これでは220μM(0.22mM)ぐらいまでしか血漿中のビタミン濃度をあげることが出来ないそうです。
これを直接静脈内にビタミンCを注射すると50~100g/日くらいまで可能で、血漿中の濃度も14mMくらいまで上げることが出来ます。
実際このような高用量ビタミンCを静脈注射してガンに効いたかもしれないという3例のケースが2の論文で紹介されています。
ただし、この論文は比較試験ではないので臨床的なエビデンスとはなりえません。
現在アメリカで高用量のビタミンCが本当にガンに効くかの臨床試験が始まっています。
http://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00441207?term=cancer+AND+vitamin+C&rank=1
最近の抗がん剤はえらい値段がするので、安価なビタミンCでホントにガンが治るんだったらいいですね。
副作用も普通の抗がん剤に比べ少ないようですし。
以下に三人の患者のプロファイルを箇条書きで
患者1
51歳 女性 腎臓ガン 胸部腹部に転移
高用量ビタミンC 療法 65g/2回/week-10ヶ月続けた
8ヵ月後消失
4年後肺がん、再度高用量ビタミンC 療法を行うも死亡
患者2
49歳 男性 膀胱がん
高用量ビタミンC 療法 30g/2回/week-3ヶ月
30g/1回/1~2ヶ月-4年
ガン消失
患者3
66歳 女性 リンパ腫(中高悪性型)
高用量ビタミンC 療法 15g/1回/week-2ヶ月
15g/1~2回/week-7ヶ月
15g/1回/2~3ヶ月-1年
2ヵ月後一旦消失、1ヶ月後に再発、1年後消失
3月の朝会の予定
こんばんは。
世話人です。
3月の朝会の予定をお知らせいたします。
1日Post-Issue分科会とジョイント
http://ameblo.jp/bipr-postissue/
参照
8日、22日、29日にはいつもどおりSegafredo新宿3丁目店http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13017368/
の二階で9時からです。
15日は出張に行っているのでお休みします。
ネタがある人もない人もお気軽にお越しくださいませ。
2月23日朝会
今年の目標は朝会の内容をこまめにブログにアップすることです(今決めた)。
というわけで今日は高用量の抗酸化サプリメントの摂取は死亡率を高める、という論文を読みました。
Mortality in Randomized Trials of Antioxidant Supplements for Primary and Secondary Prevention
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/297/8/842
昨今(でもないか)の健康ブームに乗って、コエンザイムQ10だとか、ビタミンE だとか、Cだとかいろいろ売られていますがホントに体にいいのかはいまいち疑問です。
筆者らは公開されている抗酸化サプリメントに関する臨床試験(研究)から、プラセボを用いて無作為化し、極力バイアスを取り除いた試験の結果を集計し解析しました。
その結果、ベータカロチンでは1.07倍(95%信頼区間:1.02-1.11)、ビタミンAでは1.16倍(同:1.10-1.24)、ビタミンEでは1.04倍(同:1.01-1.07)、死亡率(Relative Risk)が高まることが分かりました。
ビタミンCとセレンについては重大な死亡率の増加はありませんでした。
いずれにせよ不用意にたくさんこのようなサプリメントを飲むのは危険かもしれませんね。
以下にもう少し詳しいデータを箇条書きで。
68の試験、232606人の被験者を解析。
抗酸化サプリはすべて経口投与。
一日あたりの摂取量は以下の通り、()内は中間値。
ベータカロチン: 1.2-50mg(17.8mg)
ビタミンA: 1333-200000IU (20219IU)
ビタミンC: 60-2000mg (488mg)
ビタミンE:10-5000IU (569IU)
セレン:20-200ug (99mg)
投与日数は28日-14年(中間値2.7年)
2月の朝会予定
こんにちは。
世話人です。
2月は9日と23日に朝会を行います。
場所はいつもどおりSegafredo新宿3丁目店http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13017368/
の二階で9時からです。
ネタがある人もない人もお気軽にお越しくださいませ。
ただ世話人は明日まで出張の為、明後日9日はネタがあるか微妙です。
1月19日朝会報告
こんにちは。
世話人です。
1月19日の朝会の報告です。
まず世話人が寝坊して20分ほど遅れました。
待たせてしまった方、すみませんでした。
トピックとしては、まずパンデミックのインフルエンザについて、プレパンデミックワクチンがどういうものか、現在報告されているヒト-ヒト感染がどういう意味を持っているかを取り上げました。
他にはiPS細胞に関する話の続きをしました(Nature Vol451 p229 17 Jan 2008)。
2008年は26億、むこう5年間で100億日本政府がぶち込むことを早くも決めたそうです。
そういえば朝会の時にはiPSの話をよくしているんですが、ここには説明してませんでしたね。
近いうちに詳しく取り上げることにします。
他にはビタミンCの大量投与ががん細胞を殺すという話に少々触れました(13604-13609 PNAS Sep 20, 2005 vol.102 no.38)。
この話をしばらく掘り下げてみようと思っています。
次回は来週、26日(土曜日)です。
場所はいつもどおりSegafredo新宿3丁目店http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13017368/
の二階で9時からです。
ネタがある人もない人もお気軽にお越しくださいませ。
1月19日(土)朝会
1月19日(土)はビジネスIPRの勉強会ですが9時から朝会もやっております。
場所はいつもどおりSegafredo新宿3丁目店http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13017368/
の二階で9時からです。
ネタがある人もない人もお気軽にお越しくださいませ。
ちなみに今月は19日と26日に朝会をやる予定です。
第29回 ビジネスIPR勉強会
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◆◆◆◆◆◆◆ 第29回 ビジネスIPR勉強会 ◆◆◆◆◆◆◆
2008年のビジネスIPRの新春勉強会は、
「セカンドライフ(http://secondlife.com/ )」
についてです。セカンドライフ・ビジネス・プロデューサーの丸山信人さん、
パテントサロンの大坪和久さんをゲストにお迎えして議論をする予定です。
セカンドライフの名前は知っていても、利用したことはない人も多いのでは
ないでしょうか。まずは、どのような世界なのか概要を知って、活用の
可能性を考えていきたいと思います。
■日 時:1月19日(土)
12:45 開場・受付
13:00~15:45 勉強会
+
ティーパーティ
■勉強会:
1) セカンドライフって何?
2) セカンドライフの可能性と課題
3)セカンドライフでこんなことをやってみたい
■参加費用:準備にかかる諸経費として、お一人様500円を申し受けさせて
いただきます。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
■場 所:慶應義塾大学三田キャンパス 大学院校舎1階 313教室
http://www.keio.ac.jp/access.html ※当日正門よりお入り下さ
い。
■ティーパーティ:今回は終了時間が16:00ですので、終了後16:30よ
り
ティーパーティーを開催する予定です。こちらにも是非
ご参加ください。
■お問い合わせ先
・参加をご希望の方は下記の申し込みフォームにてお申し込みください。
http://www.supreme.co.jp/cfm/ask3/preview.cfm?nID=360634640&P=1125261818
・上記申し込みフォームを参照できない方は、本メール末尾のフォーマットに
ご記入の上、b-ipr-seminar-2006-2010@yahoogroups.jp までメールをお送りく
ださ
い。
・その他ビジネスIPRに関するお問い合わせは、
件名を 問い合わせ として business-ipr-mgt_2007@yahoogroups.jp
にお送り下さい
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●●● 第29回ビジネスIPR勉強会 参加申込みフォーマット ●●●
■お名前
・漢字 :
・ふりがな :
■E-Mail アドレス :
■勉強会
参加します/しません/未定
■ティーパーティー
参加します/しません/未定
<以下のアンケートにご協力ください>
問1 セカンドライフを使ったことがありますか?
・ない
・アバターはもっているが、ほとんど使っていない
・時々使っている
・よく使っている
問2 セカンドライフを使ったことがある方にお聞きします。
どのような目的で利用していますか。(複数回答可)
・どのような世界か知るため
・チャットやコミュニケーション
・アイテムなどを作るため
・稼ぐため
・その他( )
問3 今回の勉強会ではどのような点を特に聞いてみたいですか。
講師に質問等ございますか。
問4 今回の勉強会にどんな事を期待されますか?(御参加の理由は?)
問5 自己紹介を簡単にお願い致します。この欄の記載事項は、参加者同士
のコミュニケーションのために、当日配布する名簿に掲載させて頂き
ます。(例>ご所属、問題意識、興味のあること)
問6 今まで何回ビジネスIPRの勉強会に参加したことがありますか?
・はじめて
・2回目
・3回目
・4回目以上
問7 どちらでこの勉強会(研究会)の開催を知りましたか?
・ビジネスIPRのメーリングリスト
・ビジネスIPRのメールマガジン
・ビジネスIPRのメンバ
・ビジネスIPRのWEBサイト
・口コミ
・その他( )
問8 お勤めの会社(学生の方は学校名)とご専門をご記入ください
(※運営スタッフおよび講師のみが閲覧します)
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以上よろしくお願い申し上げます。
ビジネスIPR 事務局
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朝会(12/22)&post issueとのジョイント
明日、12月22日は朝会も普段どおりやりますが、12:30からはビジネスIPR Post issue分科会とジョイントでミーティングをします。
この前取り上げた万能細胞の話をするかもしれません。
以下
の二階で9時から朝会行います。
ネタがある人もない人もお気軽にお越しくださいませ。