体に悪い甘味料と体に良い甘味料 | 腸内フローラ健康法「ドクトルかっちゃん笑顔で元気」ラジオ大阪放送記事

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毎週水曜日 17時45分ラジオ大阪1314OBC
ドクトルかっちゃん笑顔で元気・医療健康情報番組

砂糖の害を言われる先生がいます。

私も控える様に言いますが、健康なら3時のおやつに和菓子を1個ぐらい食べても害はありません。

また、調味料で使用するぐらいも大丈夫です。

でも摂りすぎれば血糖値が上がりすぎて、糖尿病になります。

食後のケーキ+アイスクリームは血糖値が上がりやすいです。

1960年頃までは、砂糖を使用したお菓子も少なかったですが1970年代から現代に至るまで、商品も増えて砂糖の消費量も増加してきました。

今は摂りすぎの人が多く、糖尿病も増えました。

空腹時血糖値の基準値は109以下となっていますが、90以上の人は控えた方が良いでしょう。

最近は低カロリーの甘味料がブームになって来ましたが、体に良い物と体に悪影響を及ぼす物があります。

フラクトオリゴ糖など酵素変換で作っている甘味料は血糖値も上がりにくいですし、大腸のビフィズス菌や酪酸菌などの餌として活用されて、大腸の腐敗菌を抑制し便通の改善もしてくれます。

その他、ミネラルの吸収促進効果、コレステロールの減少効果、免疫の改善作用などもあります。

摂りすぎると軟便になる人がいますが、便秘の方は沢山食べて下さい。

風邪などの発熱時、便が出ていない時は、多めに薄めて飲むと短時間で排便して熱も下がる事があります。幼児ならティースプーン2~3杯、大人なら大匙1~2杯ぐらいで良いでしょう。

最近話題のアルロース(希少糖)も酵素変換で製造しています。

甘い(甘味度・砂糖の70%)のに血糖値を上げず、糖質の吸収抑制効果(血糖値低下作用)、脂肪燃焼促進効果などがあります。

アルロースにビートオリゴを配合したレアシュガーオリゴ粉末は血糖値の高い方にお勧めです。

又、ケーキやアイスクリームを食べる前に摂取すると、血糖値の上昇を抑制します。

最近ダイエットの為にと〝ゼロカロリー〟の甘味料が使用されているものがあります。

WHOが注意を呼び掛けています。

「砂糖をNSS(非糖質系甘味料)に換えることは、長期的には体重コントロールの役に立たない」と明言しています。

NSSとは、砂糖の代わりに用いられる糖質でない甘味料の事で、アセスルファムK、アスパルテーム、サッカリン、スクラロース、ステビア、ステビア誘導体などが含まれます。

エネルギーになる糖質ではないため、「カロリーゼロ」の食品には、よく使われています。

アメリカの南カリフォルニア大学(USC)ケック医学校が研究したデータがあります。

「過去3カ月間の体重が安定している健康な成人74人(平均年齢23.40±3.96歳、女性58%、過体重者32%と肥満者31%を含む)」を対象にして研究しました。

12時間の絶食後、人工甘味料(スクラロース)溶液、砂糖溶液、水を飲ませて代謝や食欲の変化を比較しました。

摂取後にMRI装置を使って脳活動を調べました。

食べ物の写真を見たときの脳の反応や、実際にビュッフェ形式で自由に食事をさせて摂食量の違いをチェックしました。

スクラロース溶液摂取後は、食欲を亢進させるホルモンの値が、砂糖水摂取後よりも高くなることがわかりました。

また、女性や肥満者では、砂糖水と比較して、スクラロースを摂取したとき、脳内の食欲に関わる領域の活動が活発になりました。

人工甘味料が腸内細菌叢を変化させ、糖の代謝障害をもたらす可能性が報告されています。

他にも、人工甘味料が炭水化物とともに摂取されると人体に有害な影響が生じる可能性がある様です。

病気については、人工甘味料の摂取量の増加に伴い、心血管疾患のリスクが上昇し、特にアスパルテームは脳血管疾患、アセスルファムKとスクラロースは冠動脈性心疾患のリスクと関連するとした研究結果が、2022年に発表されています。

平均年齢42.2±14.4歳、10万3388人(女性79.8%)を対象に、追跡期間約9年の大規模なものです。人工甘味料の総摂取量の増加に伴い、心血管疾患のリスクが有意に上昇するという事は、特に高齢者は要注意です。

ラジオ大阪放送音声⇒http://www.bione.co.jp/tenpo/OBC240828_Dr_K_Egao.mp3