「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」読了
IT系の知り合い(というか学生時代の同級生以外はほぼIT系ばかりなのですが)がFacebookで紹介していたこの本を読みました。「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」高山 知朗治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ/幻冬舎¥1,188Amazon.co.jpベンチャーIT企業の社長さんが、40歳で脳腫瘍、42歳で白血病になり、自分でも病院選びや治療法を徹底的に調べ、考えて、闘病されている話です。「情報戦で」というところに興味がありました。同じ業界で、この方もやはりソフトのローカリゼーションに関係するビジネスをされている点から、どんなアプローチだったのだろうか、と思い、発売日前に予約までしていました。冷静に、淡々と、体験を語られていますが、闘病内容は凄まじいです。インターネットを駆使して、論文を読み、治療法の選択肢について医師とも議論されています。ベストの治療を受けられる病院選びについても語られています。この方自身は、ご自身のネットワークもあり、東京女子医大と虎ノ門病院で治療をされました。その体験だけではなく、同じ病気をされた方向けに「誰でも差別なくこの病院にかかれます」ということで、どのようにこの病院で治療を受けられるように手続きするか、それ以外でも治療を受けたい病院があれば、今の病院でどのように紹介状を書いてもらって、というところまで懇切丁寧に書かれています。冷静な中ですが、さすがに白血病の治療中には、病院で落ち込んでおられるシーンもありました。7か月に渡る化学療法で副作用に苦しんでおられる頃です。biondaはそんなに重篤な病気ではなかったですが、自分も黄疸の原因がわからなくて不安だったころや、ストマケアで格闘していたころのことを思い出して、ふと涙してしまいました。最後には、なぜ「治るという前提で」なのかについて書かれています。なぜがんになったか、の意味について考えられたことを書かれていました。今種明かしはしないでおこうと思います。がんの方だけでなく、病気になり、病気と病院とつき合うことになった方、すべてにおすすめしたい本だとと思いました。===================bionda自身、何度か書いていますが、今まで病気らしい病気もしたことが無かったのに、この一年で何度も何度も手術と入院をすることになったのか、よく考えます。28年もIT業界で、主にハードウェアベンダーやソフトウェアベンダーで働いてきた私が、発病の一年前にMedical IT企業に転職したこと。この歳で、業界違いとも言える自分が採用されたことの驚き。入社して、やはり業界知識の足りなさ、勉強する方法さえわからない難しさに、ほぼ諦めて転職活動をし、ある企業の最終面接まで行ったけれど、ダメだったこと。その直後に発病。一年目は、漫然と受け身で治療を受けていて、調べたといってもまだまだ表面的だったこと。復帰してから、あまり養生せず、すぐに前のハードワークに戻ったこと。二年目は、再燃・副作用・合併症、と一年目の復習のような病気にみまわれたこと。自社業務である治験システムで毎日のように目にする「有害事象」に自分自身が見舞われたこと。自分でも自分に何が起こっているのか、複数の病気を抱えている状況でどんなやり方があるのか、を理解するために、自分でも徹底的に調べたこと。これらのすべてを通じて、気が付いたら、諦めかけていたころに比べたら、格段に業務上の知識がついていたこと。復帰について、慎重に進めるように、仕組みの点でのサポートがあったこと。また、実際に復帰してみて、回りとの関わりも含めて、自分の仕事のやり方も変えるべき時期が来たと気が付いたこと。いろんな意味があっての病気だったんだな、と思います。===================ここから先「治りました。また元気に働きました」では済まないと思っています。前より諦めるものが増える生活になるでしょう。実際、きれいごとだけではありませんでした。医師に対して病院に対して、100%いつも信頼していたというわけではなく、不満や不信だらけでした。よくブログで吐き出していました。biondaのやっていたことは、人によっては「医者に嫌われる患者の典型」「モンスターペイシェント」と思われるでしょう。実は、先生や病院からも、「要求の多い面倒くさい患者」と思われているんじゃないかと思います。「たいした病気でもないのに」ってきっと思われているでしょう。biondaの後半の病院生活ではこんな事を思っていました。先生も病院も、100%完璧でもないし、100%の悪者でもない、普通の人で普通の病院。だから、良いところも悪いところもある。相手の専門性をリスペクトしつつ、希望は伝え、不満も時には冷静に伝え、ベストな着地点を見つけたい。残りの人生、小さな爆弾を抱えつつ、また、いつか別の大きな病気を抱える日が来たときには、この学びを活かして行きたいと思います。にほんブログ村人工肛門・人工膀胱 ブログランキングへ