好き勝手に物語を書くぞ~♪ -17ページ目

序章~プロローグ~123

*「お母さん、お外の様子が変だよ!?」

家の窓から外を見て子供が言った。

人々は、それぞれが外の異変を感じて、次々と家から外に出てきた。
すると、いつも地上に鳴り響いていたはずの雷鳴が『ピタリ』と鳴り止んでいた。

「…………?」

人々は何が起きているのか分からなかった。
そして上を見上げてみると、空全体を覆っていた雲の隙間から光が射し込んできた。

「…………!?」

人々は驚いた。

1度たりとも光が射し込んできた事などなかったから当然である。
そして、徐々に雲が無くなっていき、空一面に青空が広がった。

すると、どうだろう…。

今まで、ずっと荒れ果てていた大地に草花が咲き乱れ…、山に木々が生えてきて緑を取り戻し…、干上がっていた川や湖には水が潤い…、地上は本来の姿を取り戻して、息を吹き返していった。

人々は信じられない感じだった。
すると、地上に響き渡る様に、何処からか声が聞こえてきた。

「人間界の人々よ…。我らのせいで、今まで苦しい想いをさせてきてすまなかった…。だが、戦いは終わった…。二度とお前達を苦しめる事は無いだろう…。」

そう言って、声は聞こえなくなった。

その言葉を聞くと、人々は歓喜の声をあげ、ある者は涙を流し、ある者達は、お互いに抱き合って喜びを分かち合い、そして子供達は、今まで見た事の無い草原の上を走り回ったり、川に入って水をかけ合ったりした。

ミカエルは、はるか上空から人々の嬉しそうなその様子を眺めて

「エレナよ。お前との約束…果たしたぞ…。」

と呟いた後、空間を開き天界へと戻っていった。

序章~プロローグ~122

宝玉を手にしたミカエルに

「本当にそれを使うのか?」

と、ガブリエルが聞いた。

「あぁ、これしか方法がないからな…。」

ミカエルはガブリエルを見てそう応えると、

「それじゃ、人間界に行ってくる。作業の方を進めておいてくれ。」

と言って、空間を開き人間界へと向かった。
残った3人は、上級天使と共にルシフェルの葬儀の準備を再開した。


人間界に着いたミカエルは地上を見渡して

(魔神達の気配を感じない…。サタンは契約をちゃんと守った様だな…。)

と、思った。
そしてミカエルは、地上を覆っている雲の上まで飛び立つと、手にしている宝玉に力を注ぎ込みながら、

(ルシフェル様…。どうか人間界の人々をお救い下さい…。)

と、心の中で念じて下へと落とした。
すると、落下しながら宝玉は静かに砕け散った。
そして、砕けた宝玉から光の粒が雲の上全体に広がると、眩い光を放った。

序章~プロローグ~121

4人はひとまず王の間へ戻ると、明日の葬儀の準備を始めた。
上級天使達と共に作業をしていると、

「…そう言えば、人間界の方はどうなっているんだ?俺達のせいで、今とても酷い状態なんだろう?」

と、ラファエルが思い出したかの様に、手を休めて他の3人に問いかけた。
すると、3人も作業している手を止めた。

「そうですね…。今のままでは滅んでしまう可能性が高いですから、何とかしてあげないといけませんね。エレナとの約束の為にも…。」

と、ウリエルがミカエルを見て言った。

「そうだな…。」

そう言ってミカエルが考え込んでいると、上級天使が近寄ってきた。

「ミカエル様、『再生の輝き』を使ってはいかがですか?」

上級天使はミカエルにそう言ってきた。

『再生の輝き』…それは、天界が危機に陥った時に使うとされる宝玉で、ルシフェル自らが造り出した物である。

上級天使の言葉を聞くと、

「そうか!!あれなら、荒れ果てた大地を潤わし、人々を救う事ができるな!!」

と言って、ミカエルはいつもルシフェルが瞑想していた部屋へと向かった。

部屋に入ると、宝玉は光を放ちながら宙に浮いていた。
ルシフェルが瞑想する時、いつも光の力を注いでいたからだ。
ミカエルはその宝玉を手に取ると、

「これでエレナとの約束を、本当の意味で叶えてやれる…。」

と、ミカエルは宝玉を見つめながら呟いた。
そして、部屋を出て3人の所に戻った。