「キエフの春」は? | 木版画家 葉風のブログ

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神秘的な「宇宙と自然」に抱かれ、けなげに生きる「小さないのち」の美しさに魅せられて、多色摺り木版画を制作しています。「花鳥風月の世界」から見える景色や感じる事について、自由気ままに書き綴ります。

「春の兆し」が感じられる穏やかな日曜日。

 

この所、日曜夜の楽しみは、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。

 



あの時代の戦さには、「名乗りの前口上」があって。

「やぁやぁ我こそは、○○の住人●●なり!」と。

 

当時の「武士の作法」として、口上中には攻撃してはならないとか。

 



戦う武器も刀剣や弓矢なので、お互いの顔姿が見え、音声が届く距離に対峙して。

 

そんな「武士の習わし」は何処へやら。

今やいきなり国境の外からミサイルやロケット弾が撃ち込まれて。

 



罪なきウクライナの人々が苦しんでいる現実を思うと、心落ち着かず何ともやるせない気持に。

 

思い出すのは、「プラハの春」のこと。

今から54年前、チェコスロバキアの民主主義改革を叩き潰すために、ソ連軍が首都プラハに軍事侵攻して。

 



その結果、武力で「歴史の歯車」を止めた時間は、たった30年程度。

チェコとスロバキアの分離後、今や両国はNATO加盟国。

 



随分前にプラハを訪れる機会があって。

中心部をモルダウ川が流れる古都の街並みは、とっても美しく印象的で。

 

傲慢な独裁者の暴走を阻めぬ現実に、「人間社会の無力さ」を感じつつ。

 



自分ができることは、ただ一つ。

「キエフの春」を待ち望む無辜の民の願いが、叶えられますよう、ただただ祈るだけ。