05月02~04日、2024年GWいわき茨城遠征(4) 筑波山 | Cycling Wonder

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プレスポで行く神奈川の道

2024年GWの県外遠征をレポート中です。
今回は登った三つの山の三つ目(最後)です。

■見所
★筑波山
茨城県つくば市北端にある標高877mの山。
筑波山神社の境内地で西側の男体山と東側の女体山からなる双耳峰で、信仰の山として栄えてきた。
「西の富士、東の筑波」と親しまれ、朝夕に山肌の色を変えることから「紫峰」とも呼ばれてる。
深田久弥氏の「日本百名山」にも選ばれている日本を代表する山である。
標高は877mと低いものの周りに視界を遮る山がないため山頂からの眺望は関東平野を一望できる抜群の景色である。
山頂へのアクセスとしてケーブルカーとロープウェイが整備されており小さい子供から老人まで気軽に山頂へ足を運ぶことが出来るようになっている。
登山道も整備されているため、初心者からリピーターまでハイキングを楽しむことも可能。

※ガイド情報



■マップ


■天気図
当日朝6時の天気図


■本日のデータ
詳細データは以下の通り。


■実走報告
(01)常磐道の美野里PA上り側
二日目の山行を終えて、日帰り温泉の入浴と昼食(ラーメン屋)、夕食の確保(スーパー)を完了。
14:17、大子町のスーパーを出発して常磐道の美野里PA上り側を目指す。
二日目の車中泊はちょっと変則的です。
三日目の筑波山は大人気の山なので周辺に無料駐車場がありません。
有料駐車場も市営は24時間営業ではなく5時から20時となっている。
24時間営業の駐車場もなくはないと思うが前日入りより当日早朝が良さそうに思えた。
スケジュールはゆるゆるで組んであるので、袋田の山行が終って直接移動すると日があるうちに現地に到着してしまう。
都合が悪いので、夜中までどこかで休憩して移動することにした。
そのポイントが常磐道の美野里PAということです。
地図で調べると筑波山周辺に道の駅がないことが判明。(全くないわけではないが行程の途中にない)
仕方がないので、常磐道上り線を下りる予定の石岡小美玉ICの手前のPAで時間調整することにしたのです。

しかし、美野里PAには1時間も掛からずの到着してしまい、時間を持てあましてしまった。
高速のPAなので日中は車の出入りが激しい。
日が落ちるまでは運転席のシートを倒して休憩中の体でやりすごした。
日が落ちても暫くは車が途切れない。夕食を食べてもうあとは寝るだけになったので駐車場の端に移動して横になった。
体が伸ばせたのは良いのだけれど眠くはならないので困った。
こんな時のためにUSBにラジオ録音データを入れてきたので、ここから結構な時間「はっぴいえんど」関連の放送を聞いた。
改めてアルバム風街ろまんの演奏を聴いたのだが、細野さんのベースや鈴木さんのギターは上手だなと思った。
マルチトラックの音源だからかベースとギターの音が左右の耳から別々に聞えたら、とってもハッキリ音が分かった。
細野さんのベースはうまい。(はっぴいえんどボックス欲しくなっちゃった)
清水さんがナビゲートするJ-Waveの「WEEKEND SPECIAL はっぴいえんど特番」は何度聞いても面白いな。
ウトウトして寝る。

日付が変わって夜中の2時に目が覚める。
市営Pの営業開始5時を基準にすると、ちょっと早いが、出発した。

02:14、美野里PAを出発。
常磐道本選に合流後は左端をキープ、次に現れるICで高速を下りた。
山行が終わった後の移動開始時に次の目的地をナビにセットしてるので多少道を間違えてもリカバリーは可能。
なんだけど、やっぱりホンダの純正ナビは期待しないルートを提示する。
ナビはもう少し先のICで下りろと言ってくる。指示を無視する。

(02)筑波山神社有料駐車場
下道は難しくない。最終的に県道42号(K42)に合流すれば後は走り続けるだけなのだ。
真夜中なのでスピードは出さなくてもスムーズに走れる。
順調に走って風返峠に出たところでビックリ。
↓こんな感じ(赤色がパトカー)

この峠は複数の道が交差して分かりにくいのだが峠の信号に茨城県警のパトカーが待機していた。
春の交通安全運動で罰金と原点を頂いたので暫く県警のお世話にはなりたくない。
信号のところで暫く停まってしまったよ。パトカーが夜中でも見張っているということは、何か分かりにくい交通ルールがあるのだろうから安易に近付くのは良くない。
入念に周りを見て、ナビを確認。慎重にパトカーの前を通過した。
ミラーを見ながら「サイレンが鳴りませんように」と念じながら40km/hrで坂を下る。
パトカーがミラーから消えて「ふぅ~」と息を吐く。
「なんで夜中まで働くんだよ茨城県警」とつぶやく。

03:00、市営筑波山第3有料駐車場のゲートに到着。しかし営業外ということで動かなかった。
バックしてUターン。次は筑波山神社の隣りにある駐車場、ここもゲート式だからもしかしたら24時間営業してるかも。
03:10、無事入庫できた。これで筑波山の山行は半分成功だ。
駐車場で安堵感に包まれる。駐車している車は1/3くらいだろうか。
再び車内で横になり仮眠をとる。

5時前に目が覚めた。周りは明るくなっていた。空いていた隣りの駐車スペースには車が停まっている。
急いで準備を開始する。今日の予定は5時半スタート。
靴を履き替えるのだけが時間を要し、それが済むと後は直ぐである。
05:28、準備完了したので筑波山神社に向かう。


(03)筑波山神社
駐車場を出ると神社の参道に出る。一旦鳥居に下がって参道を順にみて回る。

 

隋神門(ずいしんもん)が立派である。
門の左右には立像が置かれていて、左に倭健命(やまとたけるのみこと)、右に豊木入日子命(とよきいりひこのみこと)とある。観て感じた正直な感想は「チープ」。お寺の場合は阿吽像となり様式が決まっているのだけれど、神社の門に立像とは珍しい気がする。見たことがなかったよ。
阿吽像に比べると、なんかおもちゃみたいにしか見えない。有難みが半減した。

↓門を通り過ぎて振り返ると門の中に筑波の町が見える


短い階段を上がると筑波山神社の立派な拝殿となる。
本日の山行と家族の一年の無事をお願いする。


(04)御幸ヶ原コース登山口
拝殿から左に進みトイレを済ませて更に階段を上がるとケーブルカーの宮脇駅が現れる。
この横に登山口はある。

05:45、本日の山行を開始する。

(05)御幸ヶ原コース
御幸ヶ原とは男体山と女体山の間の鞍部に広がる平地のことで、そこに通じる登山道が御幸ヶ原コース。
基本的にはケーブルカーの脇を歩いて上るのだが、これが中々の上りであった。
丹沢の道で現すならば「大倉尾根で塔ノ岳に上がる堀山の家から花立山荘までの登山道が繰り返し現れる道」である。

大きな石がゴロゴロする歩き難い道の後に階段や木の根っこが現れてこれを繰り返す
筑波山の山行は完全に甘く見ていたので正直ビックリした。
「ちゃんとした山歩きが楽しめるとは...」

神社にお参りしている時は人がポツリポツリだったけど、登山口から歩き出すとハイカーが続々と現れた。
さすが百名山の山だ。
のんびり歩くつもりだったけど前後にハイカーがいると、張切る必要なんてないのに自然と早く歩いてしまう。

07:01、御幸ヶ原のケーブルカー山頂駅に到着。
そのまま男体山山頂へ向かう。


(06)男体山山頂
男体山山頂までは300m。標高差は100mないんだけれど大きな石ころゴロゴロの歩き難い道だった。


07:15、男体山山頂に到着。
山頂からは西と南の展望が見事。
でも景色を見る以外に出来ることがなく、山頂滞在5分で下山開始。

↓男体山山頂からの眺望

↓スカイツリー方面だそうだが何だか...

↓富士山なんてホントに見えるんですか?


↓御幸ヶ原に下りるつもり...


(07)自然研究路
短い道で間違えるはずはないんだけれど、御幸ヶ原とは全く違う道を歩いていた。
(一体ここは何処だ?)

自然研究路に出る迂回路に入ってしまったようでちょっと混乱した。
元々男体山山頂の後は「自然研究路」を一周する予定だったので、道が確認出来たところで歩く向きを変えた。
御幸ヶ原から時計回り(右回り)で歩きだす。


●立身石
歩いていると左側に大きな岩が現れた。一周できそうな道が岩を回り込むように付けられていた。
そのまま通過するのは勿体ないと思い岩を回り込んだら、絶景が現れた。


筑波山の東と南側の眺望が見事。霞ヶ浦方面が見渡せた。
↓立身岩裏の眺望



↓この鎖は何?確認する気が起きない

 



●大石重ね
自然研究路の名所になっている場所が研究路の中間点である。
説明を読んだ感想を言うと、筑波山信者が積み上げた大きなケルンということらしい。
ご苦労様です。


ここで大きく折り返すように道が変わり御幸ヶ原へ戻っていく。
スタートから結構な高さを下ってきたように感じたため、ここから上り返すのかと思うとちょっとうんざりしたのだが...

 

↓あまり撮りたい対象がないので、苦手な花を撮る。

花ってピント合わせや立体感を出すような撮影が難しいので苦手です。普段はあまり撮らないが、他に何もないので仕方がない。

 


08:26、大した上りもなく御幸ヶ原に戻って来た。
自然研究路の感想は、「とっても不思議な感じ」。

「あれっ?」という感覚。
この道は絶対時計回りで歩いた方が良い。

(08)御幸ヶ原(山頂連絡路)
御幸ヶ原に戻るともう観光客で一杯になりつつあった。
ケーブルカーやロープウェイはまだ動いていないのにである。
お店の人がテキパキと開店準備に忙しい。
GWの祝日であるので当然かな。筑波山恐るべしです。
↓御幸ヶ原からの眺望

広場を進み女体山山頂に向かう。
男体山と女体山の間は少し離れていてこの間の道を「山頂連絡路」と言う。
人の数は女体山山頂に近付くとさらに増えていく。

女体山山頂への道の取り付きが分かりにくく、山頂手前の説明板が役に立った。


(09)女体山山頂
女体山山頂には男体山同様社がある。
筑波山神社の本殿で筑波女ノ神様が祭られている。
社の脇を上り下りするためもう順番待ちになっていた。
どうも女体山山頂で撮る記念写真が重要らしい。
撮影が終る度に前に進んでいく感じだ。

08:50、私の順番が来たので速やかに山頂写真を撮り、山頂を離れた。


(10)下山はつつじヶ丘方面
下山はつつじヶ丘方面なので本殿を回り込むようにして進むのだが、この回り込む道がとても狭い。
上ってくるハイカーは後を絶たない様子で、下る者と上る者で譲り合いながら進む。
時間的に圧倒的に上るハイカーが多く、下る方が待つことになる。

山頂付近の道は急な上に狭い岩場なので慎重になり思うようには進めない。
下る方が上る大勢に見られてしまうので、滑って転ばないよう心掛けた。

途中に奇岩がいくつかあるんだけど、落ち着いて見ることなんて出来なかったよ。

09:25、弁慶茶屋跡に到着。


(11)白雲橋コースを下る
ここには休憩するハイカーが溢れていた。
上ってきた人たちと思うが数が凄い。
人の数を見てこの後を考えた。
茶屋跡からコースが2つに分かれる。
予定はつつじヶ丘コースを下り迎場コースで登山口に出る予定だったけど、つつじヶ丘には大きな駐車場があるためハイカーが多いと予想。
このまま譲り合いを続けながら長い距離を歩くと時間が余計に掛かりそうだ。
下山するだけなので白雲橋コースに変えることにした。
こちらだと時間が短いと思ったのだが、現状を見ると予定通りになりそうに思えた。


09:27、白雲橋コースに入る。
暫くは狭く、急な道が続くが「白蛇弁天」を過ぎると岩場はなくなり徐々にすれ違いも気にならない歩き易い道に変わって行く。
そうは言っても、下る私は楽だが、上ってくる人たちの足取りは軽くは見えないけどね。

10:17、白雲橋コースと迎場コースの分岐点に到着。
分岐点には人だかりがあった。

団体かと思ったが色々だった。中国人の友達同士が分岐のところに座り込んでおりなかなか動かない。
日本人の一家は3世代で来ていたようでおじいさんが孫にコース選択を確認していた。
聞かれた孫たちは答えに困っていた、筑波山は初めてのようだ。
お節介なのは承知だが白雲橋コースがきついことを伝えた。一家は迎場コースを選択した。
孫が女の子だったので賢明な選択だろう。

↓迎場コース

↓白雲橋コース


日本中どこでも中国人の観光客は見るので驚かなくなったけど、一体彼らは筑波山に何を求めているんだろうか?
観光ならケーブルカーとかで言いはずだ。ハイキングなのかな?
それにしても彼らのバイタリティには驚くばかりだ。


(12)登山口に戻る
分岐からほどなくして道の先に強い光が見えた。
10:27、白雲橋登山口に到着。

これから登り始めるというお姉さん方にシャッターを頼まれる。
(ボタンを)「押すだけしか出来ません」と言いながら、ポチっと押す。
何時に登り始めたか聞かれたので「5時半」と応えた。
筑波山の山行は5時間と思えば良いでしょう。

(13)駐車場に戻る
筑波山神社拝殿前を横切り駐車場を目指して歩く。

拝殿には行列が出来ていた。

さらに、拝殿前では有名な「ガマの油口上の実演」が行われていた。
私は良く知らないが、筑波山のガマの油って何で有名なんだろうね?

見ている人たちが楽しそうで何よりだ。


10:37、駐車場に戻り筑波山山行を完了。

(14)帰路
帰路に着く前に、車中泊モードを解除する。
寝袋の回収、マットの収納、後席の変更、荷物の積み直し。
通常使用の状態に回復したので自宅へ帰ります。

11:02、500円を入れて出庫ゲートが上がった、駐車場を出発する。

道に出ると驚きの光景が続いた。K42で麓まで下るのだが山に登る方向でびっしりと渋滞が続いていた。
GWの連休で混雑するとは思ったが、これほどとは恐れ入った。
麓のK42とK14が交差する「筑波山入口」交差点から筑波山神社まで続いていたのでその距離は3.8kmにおよぶ。
一台5mで計算すると760台がふん詰まっていたことになる。
筑波山に限っては「早起きは三文の徳」どころではない差が生れる。
 

交差点横のコンビニで一息入れた。

↓コンビニからの筑波山が見事でした。


11:36、コンビニを出発する。
目指すは常磐道の谷田部IC。
ナビの指示は無視して暫くK14を走る。
筑波高校横で歩道橋が掛かる北条交差点を右折する。
道はK19に変わりK53と交差したら右折する。
その後はひたすら道を直進していき、国土地理院前で右折する。
圏央道(C4)のつくば中央ICをやり過ごした後に現れるのが常磐道(E6)の谷田部ICである。

何時に常磐道に合流したか不明だが、渋滞することなくスムーズに走れた。
昼食は守谷SAで取ろうかと思ったが、SA入口で赤色テールランプの数珠が見えたのでパスした。

連休の序盤ということもあるのだろう。どこも渋滞しなかったのだが湾岸線(B)の川崎辺りで事故渋滞があった。
浮島方面に出る道が物凄い渋滞になっていた。
本線はスイスイでつばさ橋を渡る。ベイブリッジの手前で一番左側の車線に移る。
行きたい狩場線はべイブリッジ過ぎで直ぐに分岐するので注意が必要。
保土ヶ谷JCTで横浜新道下り線に合流後、東戸塚の川上ICで下りた。緑園都市方面に走り途中で岡津町方面に曲がる。

13:48、無事に帰宅する。


■感想
 本日の感想は?
満足( ̄ー ̄)、満足( ̄ー
満足はご祝儀で1つ半。
有名な観光地で山行を期待するのは無理なのかもしれない。
人が多いのは仕方がないが、観光地感が強すぎる。
山頂での達成感があまり感じないのが残念。
眺望がすばらしいのは分かるが、それだけです。
空気が霞むと遠方が見えないので周辺の景色が見えるだけとなりイマイチ。
ケーブルカーとロ―プウェイを使ったら完全な観光地である。
近隣県以外からの訪問であれば一度で十分と思う。
近くに住んでいれば何度でも登りたいと思うだろう。
神奈川の丹沢大山みたいな感じかな。

小さな子供を連れた家族連れが多かった。
元気な子もいれば、飽きてしまった子もいた。
ロープウェイやケーブルカーの始発(通常9時)をGWの祝日とかは早めれば良いのにと思ったら、もう早くなってた。
誰しも始発が9時と言うのは遅すぎると思うだろう。
ケーブルカーは08:20に、ロープウェイは08:40に早まっていた、ちゃんと努力していた。流石である。
でも登山道は混雑していたよ。

●勝手なお勧め
ハイキングの歩き方は自由ですが、混雑が予想される場合は早朝の開始で、上りは白雲橋コースを使い、下りを御幸ヶ原コースにするのが良いと思いました。
一番人気が女体山山頂なので、ここに出来るだけ早く到着して山頂を独り占めするのが良いと思う。
時間が進むと女体山山頂付近は道が狭いので上る人下る人のすれ違いが大変になり通過に時間が掛かる。
スムーズに歩きたいなら人が少ないうちに女体山側を歩くのが良いでしょう。
だからつつじヶ丘の駐車場に停めるのはお薦めではない。


■今回の遠征の総括
登る山は低山ばかりなので体の負担は夏山と違って問題なかった。
移動もスムーズで、車中泊も上手く出来た。
全体的に上手くいったと思う。
今回一番困ったのは天候で三日間晴れが続く時を選ぶのが難しかった。二日間晴れなら何度もチャンスがあった。
今年のGWは周期的に天気が変わるというのでその周期に合わせるようにスライドした。おかげで山行以外に何も出来なかったけどね。
今後を考えると前乗りの山行二日間の行程が一番良いように思った。車中泊は仮眠と一泊の疑似二泊。
一つメインとなる山行は長めにしてあと一つは軽めの山なら体の負担も何とかなる。
持ち物も減らせるし経済的にも楽になるだろう。
夏の遠征の参考になった。


ではでは(⌒O⌒)