05月02~04日、2024年GWいわき茨城遠征(1) 計画と感想 | Cycling Wonder

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プレスポで行く神奈川の道

今年(2024年)のゴールデンウィーク(GW)は、休みが繋がって年休1日消化で10連休になりました。
それは年始の頃から分かっていたので、例年なら考えなかった“県外遠征”が頭に浮かびました。
通常夏休みに行っていた県外遠征を春にも出来ると思ったのです。

■計画
せっかく県外に行くなら3つくらいの山を車中泊で梯子したい。
車中泊については、昨年夏の経験から改善策を考えてあるので実践確認する良い機会である。
悩ましいのは、登る山である。
あまりにハードの山だと連日繰り返すのが難しい。
山行時間は短く、でも満足感を得られる山はないか考えた。
そこで浮かんだのは、故郷福島県のいわき市にあるという岩山、「二ツ箭山」(ふたつやさん)と言う地元民に愛される山。
それと、茨城県の大子町(だいご)袋田にある「生瀬富士」と「袋田の滝」。
生瀬富士には「茨城のジャンダルム」という名所があることで知られている。(ジャンダルムが何かは分かってないんだけどね)2つは近くてすぐ思い浮かんだのだが3つ目の山がなかなか浮かばなかった。
1つ超有名な山を見逃していたのだ。

「筑波山」
これで行先と山は決まった。

■悩んだのは天気と順番
登る山は皆低山で山行そのものは負担にならない。
ただ3つの山は南北に離れていて、一番遠い二箭山は自宅から264km離れている。
一番近い筑波山までは124.5km。
生瀬富士は筑波山と二箭山の間だが常磐道から離れている。
生瀬富士が2番目なのは早々と決まったが、残りの2つの順番で悩んだ。
自宅と二箭山は運転すると3時間は掛かる。
2泊3日の山行を終えて3時間運転し続けるのが良いか、最初に登るのが良いか考えたら始めの方が良い。
二箭山が今回登った山で一番厄介な鎖場の岩山なので、疲れも少なく体調が一番良い初日に挑戦する方が良い。
それと筑波山の付近にある市営駐車場は24時間サービスでないことが分かった。5時から20時までということなので早く着きすぎると利用できず、使える駐車場が限定される。
筑波山は東京近郊にある百名山の一つだが、ケーブルカーやロープウェイもあって登山じゃない、観光での訪問も出来るため休日の混雑は凄いという噂である。
出来ればGWの平日に筑波山を当てたかった。
GWが近付くまで決行日は4/29~5/1を狙っていたのだが、YouTubeのWeathernewsの予想を見るとGWの天気は周期的な変化だという。1日雨の日があり、その後晴れが3日続いて、再び雨と言う繰り返しだという。
予報者が雨だというのは4/27、5/1、5/5。
「連休でいけば前半より後半の方が天気は良いだろう」と言うものでした。
そこで決行日を急遽変更して5/2~5/4にしたのでした。
この選択は正しかった。
移動を開始した5/1の深夜から5/2未明にかけて雨が降り続けて、「大丈夫いかな?」と心配になったが、水戸を過ぎて常磐道の車線が3本から2本になるとピタリと雨は止んだ。以降全く雨の心配をすることはなかった。
関東より東北の方が天気が良さそうだったので、考えた山の順番で良かった。

■計画
①プラン名は、「2024年GWいわき茨城遠征」。
②日程は、5/2~5/4の3日間。
③登る山は3山。
1山目は福島県いわき市のローカル山である「二ツ箭山」。
2山目は、茨城県大子町の袋田にある「生瀬富士」と袋田の滝を挟んだ対岸にある「月居山」(つきおり)。
3山目は、茨城県つくば市にある日本百名山の一つ「筑波山」。
④宿泊は、「車中泊」。
山行は早朝に開始して、午前中に終わるようする。
午後から次への移動を始めてなるべく負担にならないよう注意。

作成したスケジュール表です↓


■レポート
レポートはなるべく簡潔にまとめて4回とします。

(1)アクセスと車中泊
真夏の登山と違って昼間は3日間晴れて暑さを感じたものの深夜になると車中は寒さを感じるほどだった。
車中泊には丁度良い季節と思う。
二箭山と生瀬富士には登山口の近くに無料の駐車場があるため、到着時間を気にする必要がない。
筑波山は駐車場の確保が全て。
有名な観光地も兼ねているためか筑波山神社付近の登山口近くに無料駐車場はなかった。
なので袋田から一気に移動しないで常磐道のPA(美野里)で深夜まで仮眠した。(丁度良いところに道の駅がないのです)
夜中の2時過ぎに移動を再開して4時頃筑波山の市営駐車場を目指すことにした。
ナビに従って走るのでスムーズに走れた。途中で通過した「風返し峠」には夜通し茨城県警のパトカーが待機していて違反車を見張っていた。
通過時に緊張した「後でサイレンが鳴りませんように」と念じてしまったよ。
それでも早く着きすぎて市営駐車場はがらんとしているが入れなかった。
仕方なく神社に近い駐車場に行ってみたら24時間営業の駐車場だったので入庫出来た。
筑波山の山行は難しくない、大変なのは駐車場の確保なのでこの時点で成功は確定。

(2)鎖場で縮む岩山「二ツ箭山」
完全に全国的な山ではなく“地元の山”です。
この山の特長は標高700mも満たない低山ながら30mほどの鎖場が連続する山だということです。
岩場に難しい鎖場が連続する山は案外全国に多くあります。
二箭山もその一つということで、この山が特にすごいと言う訳ではありません。
海から近く岩上から海が見えるというのが特長でしょうかね。
度胸試しで挑戦できる身近な山です。
最初の鞍部に続く鎖が一番長くて下から到着点が見えません。
ほぼ垂直ですが、足場になるような突起が沢山あるので慎重にやれば登れます。
厄介なのは男体山の岩上に続く鎖で、これは諦めても不思議はない「男ならやってみろ」的な鎖で、金玉がキュッとするような鎖でした。止めようかどうしようかちょっと考えてしまいました。
結論は「出来ると思うところまで行ってみよう、例え頂上に上がれなくても良い、命が大事」
というものです。
女体山への鎖場は、これを登らないと次に行けないので止められないです。でも男体山を経験すれば問題ないです。

↓左が男体山で右が女体山だけど二箭山の山頂はここではない。

↓駐車場から




(3)茨城の名瀑「袋田の滝」と滝を挟んで立つ「生瀬富士」と「月居山」
山も滝も好きな私としてはいつか訪問したいと思っていた場所が「袋田」。
二箭山からスムーズに移動出来た(平日だから)ので時間があり、移動した5/2に「袋田の滝」を見学。
5/3に山歩きだけを楽しめた。

↓マスコット

ここも歩き出しから暫く上りが現れず楽勝の雰囲気だったが、上り出したら急坂の最後山頂直下の大岩の通り抜けに四苦八苦した。決して私はスマートな体型とは思っていないが、バックパックを降ろさないと通り抜けられない狭いところを通り抜けてやっと山頂が見える。侮れない山でした。
「茨城のジャンダルム」がこれまた分かりにくくて、一緒に上がったハイカーで知っていたのは地元の人と思われる白いシャツを着たおじさんでその方に導かれて「茨城のジャンダルム」に到着できた。
あの有名なオブジェは現在は3度目の盗難?or紛失?によってありませんでした。
残念だが仕方がない、それより早く戻りたい。
ここも金玉がキュッとするような場所でした。さらに生瀬滝の方に進むと袋田の滝を見下ろせる「滝のぞき」という名所があるのですが、ここはマジであそこがキュッとします。
前日下から見上げた崖の上だというのが分かっていたので、マジでビビりました。
柵も何もないので見続けたらそのままあの世に行きそうでマジで怖かった。
(多分ハイカーの人でどこから見下ろしたのか解ってる人は案外少ないんじゃないかな、分かったら腰抜かす)
↓駐車場から、生瀬富士は左奥だと思います

↓月居山(つきおれ)が双二峰だったのを当日知りました。



(4)茨城の名峰「筑波山」
到着した時間が早く山行開始まで1時間ほど仮眠が取れた。
前の2山と違い前知識はほぼゼロ状態で歩き出す。結構舐めてた気がします。
そんな愚か者に罰を与える様な「御幸ヶ原コース」、例えるなら大倉尾根で登る塔ノ岳の堀山の家から花立山荘までの道のりを何度も繰り返して歩くようなコースでした。
大きな石がゴロゴロした歩き難い坂のあと大木の根っこが表出して歩き難い道そして整備された階段路が続く。
これらが繰り返し現れるのです。
予定通りのコースをほぼ完了して下りに選んだのは「つつじが丘コース」。
時間的に上りのハイカーが本格化する頃と重なってしまいすれ違いに苦労。
小さい子供さんから老人まで人通りが絶えない状態を逆行するように進むため、下りる方が気を使う。
下りの分岐点で予定のコースにするか短縮ルート「白雲橋コース」にするか悩み、思ったように歩けないなら短い方が良いだろうとルートを変更した。おかげで登山口に下りた時はほぼ予定の時刻に下りられた。
筑波山は普通の時間感覚で登ってはいけない山でした。
ケーブルカーやロープウェイがあるので下りは乗り物を使った方が良いでしょう。

 

↓男体山山頂

↓女体山山頂は混雑

↓下山に苦労した




■アクセス
走ったルートを簡単に説明する。(一例なのでご自由にどうぞ)
Mapfunのルート選定が適格なので事前検討はこれでやりました。

(1)自宅から二ツ箭山(263.4㎞、3時間35分)

中央環状2号線(C2)から常磐道(E6)を走りいわき中央ICで一般道に出て二箭山入口駐車場を目指します。
ルート上の違いは東京の通過をC1経由にするか湾岸線(B)を使うかで10kmの差が出ることだけです。
狩場線(K3)から湾岸線(B)そして葛西JCTでC2、堀切JCT、小菅JCTでE6に分かれます。
10kmの差なので100km/hrのスピードなら差は6分です。だったら簡単な道が良いです。
コンクリートの壁に挟まれた狭い道を複雑な分岐に気を使いながら走るより、楽に走れます。
普段から首都高に慣れているかどうかの差ですね。

いわき中央ICから出た先はナビの言うままに走るだけです。地図で見ると距離ありますが走ると近いです。
常磐道は生れて初めて走る道でした。三郷から水戸まで3車線道路で水戸から北になると2車線でした。
道の印象は、みんな走るのが速い。
3車線の真ん中で平均110km/hrくらいです。追い越しは120~130km/hr平気で出していた。
左側のトラックも他の高速より速いのではないかと感じた。
どのレーンもみんな速く走ってる印象でした。

(2)二箭山から大子町(だいご)の袋田(101.5km、2時間5分)

素直に検索するといわき中央ICで乗って高萩ICで下りるルートを提示する。
しかし温泉に入るため「湯本」に寄り道するといわき湯本ICからの合流となる。

高萩で下道に下りて袋田に向かうのはナビでも同じ、ただホンダのナビはおかしな道を提示して走りにくい山越えを指示した。
おかしいいなと思いつつ走り続けたけど後で引き返せばよかったと思った。(ホンダの純正ナビはクソ頭悪いです)


(3)袋田から筑波山神社(98.2km、2時間34分)

この間のルート検索もMapfunと純正ナビでは違った。ホンダのナビは信用してないのでMapfunの道で走った。
そしたら夜中に風返し峠で県警のパトカーの見張りと遭遇して緊張した。
でもルート的にはMapfunは適格だと思う。


(4)筑波山神社から自宅(133.1km、2時間17分)

ここのルート選定もナビとMapfunで違った。Mapfunのルートに従った。
筑波山神社の駐車場を11時に出て大鳥居から県道42号(K42)をひたすら下りK14と交差するコンビニ脇の交差点「筑波山入口」まで筑波山方向の道が渋滞してました。この間の距離3.8kmに車がびっしり、「筑波山シャトル」と表示されたバスが2台はまってました。何時に到着するんだろうか?
車が1台出て1台分進むような感じでした。
やはり筑波山に車で行くなら事前検討は大事だと思います。

※横浜新道の出口に注意

いつも紹介するネタですが、横浜新道の上矢部ICから出る場合はおかしなルートを走らないと岡津方面に出られません。


バカみたいな遠回りをさせられるので、いつも下りの場合は1つ手前の川上ICで下りて名瀬方面に走り途中から岡津に戻る。

このルートは絶対ナビでは示されません。そのうちAI機能搭載のナビが発売されたら、運転者の癖を学習してルート選定するようになるでしょうね。もう開発中かもしれない。

■車中泊
車中泊の改善策はバッチリでした。快適に眠ることが出来ました。
やはり狭い車内で体を折り曲げたままというのは、やはり負担とストレスでしかない。
足先まで伸ばして横になれるのは良いです。
高反発ウレタンは腰の悪い私にはちょっと柔らかく感じたけれど体が持ちあがる分首の角度も無理なく休めました。
高反発ウレタンマットの長座布団で寝るというのは室内長の短いコンパクトカーに良いアイデアだと思います。
 

↓二箭山入口Pに到着した時


↑二箭山の鎖場はヘルメットあった方が良いが、山用は持ってないので自転車用のヘルメット持っていきました。

↓筑波山から出発する直前(全ての山行を終えた後)

↑ウレタンマットに高さがあるのでハンドルを切るのが大きくなっても

荷物が動かなくて散乱しにくかった。

 

↓通常仕様に戻して帰る。

 

 


■全体の感想
大変満足感の得られた遠征だったと思います。
筑波山は有名で説明の必要もないですね。良い山だと思いました。
二箭山と生瀬富士はお薦めです。
どちらも男性なら金玉がキュッとするような山でした。
標高で言えば710m(二箭山)と400m(生瀬富士)と決して高い山ではないんだけど歩くと面白いです。
山は標高よりも登山口からの標高差が重要だし、整備された登山道をひたすら歩くよりよじ登りがあった方が楽しめるのではないでしょうか。
二箭山の沢コースは良かったですよ。
筑波山に登るなら24時間営業中の駐車場を探して朝の5時前に到着、6時前には登り始めると良いでしょう。
ゆっくりしてると下りの道で苦労しますからね。
今は日が長いので遅い時間でも間に合うと思いますが、清々しさを得るなら朝早い方が良い。涼しいうちに登りましょう。



登った山のレポートは次回からになります。
ではでは(⌒O⌒)