「戦争がなくならない理由」(逆に言えば、戦争が起きる理由)についての個人的な見解について考えてみた。
キッカケは、たまたま見たYouTubeのお薦めに、西野亮廣さんという芸人さん(キングコングという漫才コンビの一人)のサムネイルが現れて、タイトルに惹かれたので見てしまった。
タイトルは「【西野亮廣】タモリさんが語った戦争がなくならない理由がいい話すぎた」
■タモリさんのいい話
番組で共演した頃の話しとして、タモリさんから深夜のバーでタイトルについて問われたという。
タモリさんの答えは、「愛があるから」だそうだ。
「Love&Peaceは矛盾している。Loveがなければ基本Peaceで戦争は存在しない」
人間は愛情を感じるので、それが壊されると報復してしまうから戦争はなくならないという。
植物には愛情がないので理不尽な仕打ちがあっても反撃しないけれど、人間は感情があり愛情が分かるので戦争に向かうという。
西野さんの考えは、「戦争はなくならないが、(一瞬)止めることは出来る。遅らせることは出来る。笑っている間は銃の引き金は引けない。それがエンターティメントの役割ではないか」
なかなかの意見だと思いますが、なくならない理由ではないですね。
こう言った根源的な問題は、人それぞれの解釈があり、明快な正解はないのですが、考えるという行為は大事だと思いますね。
まぁ酒席のおとぎ話にマジレスするのはオシャレじゃないですが、私も考えてみた。
(というか普段思っていたことを書くのに丁度良いなと思った)
■「戦争」の定義
まず考えたいのは、「戦争とは何か?」ということ。
「戦争」というイメージを考えた時は「人間による集団同士の武器を使った殺し合い」を真っ先に思い浮かべる。
Wikiによると、「兵力による国家間の闘争である。広義には内戦や反乱も含む(戦争一覧)。集団を形成するようになる有史以来、人類が繰り返してきたものである」と書かれている。
戦争とは「国家(ある理由でまとまった集団)同士の武力闘争」である。
個人と個人の殺し合いは「戦争」とは言わない。
個人の場合であれば、生きるか死ぬかの戦いなら「決闘」となる。
相手を服従させるだけなら「けんか」である。
集団でも厳密にいえば「国同士の武力衝突」のことを「戦争」と呼び、「国ではない集団」の場合は「紛争」が正しい。
だから問いかけの時点で「戦争」なのか「紛争」なのかは区別する必要はある。
人間を含む動物なら、生き続けるために殺し合うことは個体としては間違いではない。
動物の世界なら生き残るために弱肉強食は当たり前だから。
人間以外の動物なら自分が生き延びる以上の殺し合いはしない。
しかし、他の動物より、知能を持った人間は、しなくても良いはずの余計な殺し合い「戦争」をしてしまう。
「人間だから戦争をする」と考えた方が分かり易い。
■戦争が起きる理由
「戦争が起きる理由」を整理していけば「なくならない理由」も分かるような気がする。
まずは、タモリさんのいう「愛情」が「戦争のなくならない理由」ではないですね。
「愛情」を感じるのは個人ですし、「戦争」が「国同士の殺し合い」なのだから人を殺すような集団の愛情というのは、考えにくく別の何かであると思われる。
相手があることなので、何らかの「対立」が生まれることで「戦争が起きる」と考えられる。
・不明確な国境の解釈の違いから起こる対立、
・宗教の名のもとに引き起こされる対立、
・民族や文化の違いに対する不寛容から生まれる対立、
・経済格差から起きる対立、
・政権に対する不満を抱えた人々が起こす反対運動(革命)の扇動、
・過去の歴史からくる民族的な劣等感への反発、
などなど
大概の場合、「革命家」を名乗る人々は、現在の社会は腐っていて、より良いものに変える必要があると民衆に訴えるが、扇動しているだけである。真にやろうとしているのは現在の既得権益者を排除して、代わりに自分が新しい既得権益者になることだけで、他の人のことなどどうでも良いと考えているものだ。
個人の対立が肥大化して集団や国の対立に発展するのかもしれない。
そして国同士の対立が「戦争」となる。
「対立」の意味とは何か?と考えると、それはあらゆる事柄の「現状変更」を意味していると考えられないだろうか。
「現状変更」を達成するためには戦争が必要になる。
重要なのは「土地」と「お金」ですね、領土・領海・領空など安全保障上の現状とは「国境」です。
経済的な現状とは「為替」ですね、
宗教や文化や歴史認識というのは対立するけれど「戦争」にまでは発展しない。
「戦争が起きる理由」は、「土地」と「お金」という人間だけが識別できる様式の元でないと人間が生きられないからだと思う。
この場合の「国境」は「テリトリー」である。
人が自分の思う通りに生きていくために必要な「空間」がある。
「お金」とは、人の活動を実現するために必要な「源泉」ということですね。
お金によって色んな形に変えることが可能となる。食料や燃料、衣料や娯楽など。
国には必ず「国境」があるし、お金は国の「評価・価値」で変わる。
「国境」が脅かされたり、「お金」がただの紙切れになったなら社会は混乱し、戦争に発展しかねない。
■戦争をしないで済む対策
国同士のことなので、相手が「現状変更」しようとしたならば、自国の対応も必要になる。
好むと好まざるに関わらず巻き込まれる。
自国にその気はなくても、周辺国に「現状変更」を誘発させてしまうキッカケがある。
それは自国の「国力低下」(弱みを見せる)である。
自国が他国侵略の意図がないとしても、民度の低い国であるほど、相手が弱っった時、つけ込んでくるものだ。
(日本の周辺国を見ればよく分かる)
自国だけが正しいことをやっていたとしても戦争を仕掛けられることはある。
戦争を仕掛けられないような備えがあるかどうかが、不要な戦争の誘発を抑止するのに役立つ。
戦争をしないで済む対策は必要だと思う。
最近起きているのは、「紛争」が多い。
国同士の戦いが「戦争」なので、そのまえに規模の小さい武力衝突として「紛争」が起きている。
民族の集団や宗教上の集団と「国家」の戦いである。
これが長引いてエスカレーションして「戦争状態」になる。
だから「紛争」で衝突を抑え込むための武力集団が抑止力として必要になるのである。
■まとめ
隣の芝生がよく見えるのは世界共通であり、国力差があると問題が起きやすくなる。
戦争を仕掛けるのは貧しいか生意気な国からである。
狙われるのは太った国か弱そうに見える国だ。
周辺国に「現状変更」の誘惑を持たせないようにすることが、「戦争を起こさせない」ことにつながると思う。
逆説的に、民度の低い国に囲まれた国は、つねに「戦争をしかけられる」可能性があると思った方が良い。
日本は四方を海に囲まれた島国なので、比較的国境ははっきりしているのだが、案外守り切るのは難しい。
南北に長い国なので、2正面から攻撃された場合守り切れない。
なるべく攻撃させない努力をする必要がある。
■いい話と言われているが全然違う話
ネットで繰り返し取り上げられるネタで、真偽は不明です。
先の大戦(1945年)で原爆を投下された広島の高校生の話として書かれている。
広島市にある恒久平和の象徴の地として整備された平和記念公園周辺で、
外国人旅行者向けに英語でガイドするボランティアが多くいる。
その活動に参加している男子高校生が投稿したツイートが、日本のネット上で話題になったという。
(引用開始)
「明日で原爆が投下されて74年目ですね。
私は平和公園で通訳兼ガイドスタッフをしているんですが、
外国人に毎回聞かれます。
『日本人はアメリカを嫌ってますか?』
この言葉にはいろんな意味があると思います。私達ガイドは毎回答えます。
『私達はアメリカではなく、戦争を嫌っています。』と。」
(引用終了)
戦争は国同士が行うことなので、嫌いだとしても拒否することは出来ない。
戦争を拒否するなら、日本から出ていくしかない。
原爆投下は市民(非戦闘員)を狙った大量虐殺行為なので、明確な「戦争犯罪」です。
慰安婦とか徴用工問題の比でないくらい明確なアメリカと言う国の国家犯罪なのです。
そいうことを、理解出来ないような教育を被害国の日本では行われていることが大きな問題なのです。
「アメリカは憎まないが、戦争は憎む」って一軒格好良い様に思えるが、私がアメリカ人なら
「日本人はバカなのか?」、「これならもう2、3発落としてやってもいいかな」と思いかねない。
「現在のアメリカが嫌いではないが、アメリカ政府としての謝罪を希望する」
くらいは言って欲しい。
これは、現在の日本人には、戦争犯罪に対する正しい認識が出来ない、と言っているのと同じことなのだ。
だから日本人の多くは、ウクライナ紛争ではウクライナを応援し、ガザ地区紛争ではイスラエルを非難してしまうのだ。
そこにあるのは、感傷的な判官びいきの発想である。
これでは、厳しい国際社会で生き残るのは大変だよ。
国の舵を切る人たちの負担が相当なものだ。
長崎・広島の原爆投下は、当時アメリカとソ連が原爆開発競争をしていて、先に開発したアメリカが、その威力をソ連に見せつけるために、もう降伏は時間の問題だった日本に大急ぎでデモンストレーションとして投下したのである。
これはトルーマン大統領の犯罪ですよ。
だからわざわざタイプの違う爆弾を2度に渡って投下したのだ。一発で十分な筈だろう。
京都は史跡が多いから投下地から外されたなんてことは美談でも何でもないよ。
何処でも良いから落とすつもりで爆撃機は飛んだのだ。長崎はたまたま予定地に落とせなかったから狙われたのだよ。
ではでは(-_-;)
●2023.12.31追記
逆説的になってしまいますが、奪われた(実効支配された)日本の領土は、戦争しない限り戻らないということです。
沖縄は稀なケースで、アメリカが沖縄の統治が割に合わないと判断したことと、日米同盟を信用できると判断したので日本に返還されましたけど...
北方領土は戦勝国同士で了解されてソ連が実効支配しているが、日本は承諾していないので係争地扱い。
韓国が居座る竹島も同様。
尖閣諸島は日本の領土であるが、中国が係争中で自国領と主張し、日本は自国領で係争なしと主張している状態。
だから鈴木宗男がいくらプーチンにゴマをすっても北方4島は日本に返されることはない。
最近はロシアの学者がアイヌはロシアの先住民で北海道はロシアに帰属すると主張しているという話も聞く。ロシアと中国はずうずうしくも北海道を狙っている。
日本人はどんどん北海道からいなくなっているのにである。
(アイヌが北海道の先住民と言うのは正しくないのであまり大きく主張しない方が良い。縄文人が先住民だが、縄文人とアイヌはイコールではない)
沖縄と同様北も心配なのだ。
韓国が竹島を返還するとは思えない、この国も洗脳により自国民に対馬が奪われた領土と教えている。とんでもない国なのだ。
中国は日本が仕掛けるのを待っている状態だ、挑発に乗ってはいけないが、後手に回らないよう何か自国の建物を島に建てて居住の証拠を残した方が良い。無人島のままでは中国に先を越される。
(中国や韓国に忖度しているのが政治家なのか官僚なのか分からないが、どこか腰が引けていると感じる日本政府)
ロシアはウクライナ相手で手が回らないし、中国は台湾に注力しているので、これらが一段落した後が危ない。
現在の自民党では全く頼りないが、ならば代わりがあるのかと言うと見当たらない。希望が見えない。
銃弾一発も先に打つことが許されない、現在のポンコツ憲法を頑固に守る国に未来が訪れるのか心配でしょうがない。
└(´o`)┘