南足柄の紅葉を見るため毎年11月になると最乗寺と明神ヶ岳に行きます。
何となくだが「11月下旬頃が良いだろう」と思っていつも紅葉が終わっている。
今年は2回訪問しようと考えて、紅葉には早いと思われた1回目を11/3に金時見晴から外輪山の稜線を歩いて明神ヶ岳に登った。
2回目の今回は、明神ヶ岳の登山コースでは一番気に入っている最乗寺からの「道了尊(奥の院)ハイキングコース」を歩きました。
今回も1回に収めようと努力したのですがAmebaのブログ限界を越えてしまうと思ったので無理せず分割します。
2回に分けて報告しますが、公開は同時なので続けて見てもらえるとありがたい。
■道了尊(奥の院)ハイキングコース
最乗寺から明神ヶ岳に向かう正式なハイキングコースは、最乗寺三門の奥から大雄橋を渡って入る「明神ヶ岳ハイキングコース」である。
しかし、私が好んで歩くのは最乗寺奥の院裏から始まる「道了尊(奥の院)ハイキングコース」です。
このコースは正式な登山道ではないのでガイドブックには現れないし、国土地理院地図上でも登山道指定はされていない。


でもバリエーションルートと呼ぶほどの秘密性はないので、初めての明神ヶ岳に選んでも歩けます。難しい道ではありません。
ルートの途中に標識も少なく、見所と言えるものもない地味な道なので、明神ヶ岳に初めて登る人にはお薦めではないが、
どちらかと言えば、明神ヶ岳のリピーターにお薦めのルートです。
このコースは途中で足柄林道が横切るので、林道までを「前半」とし、林道以降を「後半」と呼ぶ。
なおポイントとなる場所の標高で見ると、
最乗寺の駐車場が大体330mで、登山口となる奥の院道了堂前が430m、足柄林道の横切りが650m、合流する外輪山登山道が1150mである。
標高差で見るとコースの中間点は標高790mとなり、ここには小さな標識がある。
また、周囲の様子も標高800m過ぎまで植林帯が続き道は歩き易い。
その後自然林を少し歩くと標高1000m付近からV字道となり歩き難い。
V字道から脱出したら稜線の登山道はすぐに現れる。
これらの情報を知っていればどの辺りを歩いているのか判断できる。
私が正規ルートを嫌う理由は、歩き難いV字道が長いことと、雨上がりに道がぬかるみ靴が泥だらけになる、
ススキが広がる中間部分は雨がなくても滑りやすい道なので歩きたくないのです。
このコースは、見るべきものはないけれど正規ルートより遥かにストレスなく歩ける良いコースだと私は思っている。
■紅葉の仕組み(キヤノンサイエンスラボ・キッズ)
Googleで「紅葉の仕組み」を検索した結果。分かり易い説明だったのはキャノンのHPだった。
私の認識では、暑い夏の後に、寒い秋が来ることで、寒暖差により葉っぱの根元が閉ざされて、葉っぱの養分の流れが止まることで赤くなると認識していた。だから寒い秋が早いか遅いかで紅葉の色付きは決まると思っていた。
その仕組みについて分かり易くキャノンのホームページは説明していた。
※興味があれば以下のリンクを参照ください。

「光の“正体”は? 紅葉のしくみ」
気温の変化で葉っぱの根元に「離層」というバリアが出来ることで葉っぱ内の養分の動きが止まり葉っぱの色が緑から赤に変わると説明されている。
この「離層」は寒暖差の大きさに依存するので、今年のような10月まで半そで短パンが可能な気候では夏が終らないと感じられて十分に生成されない。
四季があることが当たり前の感覚では最近の日本の気候は何かおかしいと感じる。
一年の気候が、暑いか寒いかの2分割となり、中間の過ごしやすい期間が短くなっているように感じる。
今年は特に9,10月に台風の襲来が少なく雨が少なくて、気温が下がらない暑い秋になっていた。
従って鮮やかな紅葉は期待出来ない。
■見所
★大雄山最乗寺
曹洞宗(そうとうしゅう)のお寺で、福井県の永平寺、横浜鶴見の総持寺に次ぐ格式あるお寺。
相模国大住郡糟屋の庄(伊勢原市)出身の了庵慧明禅師(りょうあんえみょうぜんじ)が修行の末50代で国許に戻り住寺している時、鷲(わし)の啓示を受け現在の大雄山に大寺を開くことを決意。
1394年(應永元年)開山。創建に多大な貢献をした僧に道了という者がおり、了庵慧明禅師の死後天狗になり身を山中に隠し、最乗寺の守護者になったと伝えられることから、道了尊と呼ばれ祭られている。
仁王門から約3kmの参道沿いには立派な杉並木が続く。
★明神ヶ岳
神奈川県南足柄市と箱根町の境にある標高1169mの山で、箱根山の古期外輪山の一峰である。
箱根山の北東部に位置するやや東西に細長い頂上部を持つ山で、山頂からは箱根の山々から富士山、丹沢山地、相模湾などを望むことができる。
この山は、箱根側と小田原側で呼び名が違う。
・明神ヶ岳(箱根側)
古道(碓氷道)で箱根越えをする旅人の安全を願って宮城野から大雄山へ越える山の頂に「明神」が祠られた事に由来する。
現在明神様は山頂標柱から少し北側にあり箱根側にはない。
・狩野山(かのやま)(小田原市側)
南足柄市狩野の西にそびえるので狩野山と呼ばれていた。
★県立21世紀の森
緑豊かな森林の中で、森林・林業に親しむ事ができる施設。
建物は、展示室や研修室のある「森林館」、木工体験の「木材工芸センター」、研修ホールのある「森林ふれあいセンター」で構成。
広さは、107ヘクタール。標高230m~650mの間に広がる。
周辺を散策路として整備されていて、春は山桜、夏は森林浴、秋は紅葉と1年中楽しめると謳われているが、県立の施設だけあって訪問者を喜ばせる様な演出は何もない、地味な施設です。
■マップ
(1)今回のルート

(2)参考地図(山と高原地図)

■天気図
(1)当日の天気図

(2)てんくら予報(明神ヶ岳)

■本日のデータ
◆暦
日の出06:20~16:33日の入(日照10:13)
◆実績
・出発時刻-到着時刻(実時間)=04:26-15:21(10:55)
・走行距離=123.4[km]
・往路=51.6[km]04:26-05:46(自宅~最乗寺)
・移動=12.4[km]12:15-12:40(最乗寺~21世紀の森)
・復路=59.2[km]12:57-15:21(21世紀の森~自宅)
◆経過詳細
所要 時刻 ポイント
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00:00 04:26 出発
(K22)上北ノ根(R246)籠場(R255)インター入口(K78)大雄山駅前→参道→
01:20 05:46 最乗寺駐車場IN(公称標高330m)
(小休止)
01:50 06:16 山歩きスタート
06:34 奥の院道了堂(公称標高430m)
06:38 登山道(奥の院ルート)IN
06:56 鉄塔下通過
07:10 足柄林道横断
07:49 標高790m付近通過
08:15 標高1000付近V字道IN
08:33 外輪山稜線登山道合流
04:24 08:50 明神ヶ岳展望所IN(標高1160m)
※「明神ヶ岳」標柱のある場所は、展望所であって山頂ではないので標高は1160mです。
(相模湾撮影)(遅い朝食)
05:22 09:48 明神ヶ岳展望所OUT
09:58 最乗寺分岐通過
10:06 丹沢遠望ポイントIN
10:11 丹沢遠望ポイントOUT
10:21 最乗寺分岐通過
(奥の院ルートを下る)
10:39 標高1000付近V字道OUT
10:57 標高790m付近通過
11:17 足柄林道横断
11:27 鉄塔下通過
11:35 登山道(奥の院ルート)OUT
11:37 奥の院道了堂
(最乗寺の紅葉撮影)
07:39 12:05 最乗寺駐車場戻り(山歩きゴール)
12:15 最乗寺駐車場OUT
(広域農道)
12:40 県立21世紀の森IN
(最乗寺の紅葉撮影)
08:31 12:57 県立21世紀の森OUT
帰り道1(21世紀の森→岩流瀬橋→K74→K720→K712→
新十文字橋→河南沢→K72→籠場)
帰り道2(籠場→K77→新雑色橋→井ノ口→土屋橋→K62→
吾妻橋→K63→片岡)
帰り道3(片岡→西沖田→K605→下谷→K44→神川橋→
中瀬→K45→新用田辻→K22→自宅)
10:55 15:21 帰宅
■実走報告
(01)出発~最乗寺
行先は最乗寺の駐車場で、今回も弾丸山行です。歩き出しを日の出時刻頃にしたいので逆算で出発時刻を考えると4時頃となる。
車の走行時間は、前回の金時見晴Pと足柄道K78の竜福寺交差点まで同じ道なのであまり変わらない。
紅葉シーズンの週末は訪問者が多いが日の出時刻に訪れる者はいないので心配ない。
04:26、自宅を出発。
横浜西部から最乗寺へはR246ルートで向かう。
籠場でR255に別れ、東名高速入口直後の「インター前」信号を右折するとK78に入る。
大雄山の竜福寺交差点を直進すると道は最乗寺の参道になる。
直進を続けると最乗寺の駐車場に行きつく。道はナビが要らない程簡単です。
05:45、最乗寺の駐車場に到着。本日の一番乗りでした。
予想より早く到着したので、車内で少し目をつむる。
6時になったところで行動を開始、靴を履き替えて、帽子を被り手袋をはめたら、リュックを背負い準備完了。
(02)山行開始
06:16、駐車場を出発する(Start)

境内に入ると直ぐにトイレがあるので済ませる。
本堂の近くでは朝の読経の声が漏れていて、荘厳な雰囲気を感じる。


本堂前のもみじの木が赤色で目立つ。近づいてみると自然光では全く良くないがライトアップされたことで良い赤色に見えていた。



鐘楼前のもみじを見ると紅葉が終わったような感じで色が悪い。
紅葉はあきらめて、山歩きを楽しむことに目的を変えた。





06:34、216段ある最後の長い階段を上がり切ると奥の院道了堂前に到着する。
ここで標高を確かめるため時計を見る。公称標高は430mとなっている。
今日は両手に時計をしている。
右手は、昨年買ったトリプルセンサーの中華製。
左手は、今年の夏のボーナスで買ったカシオ製のProTrek PRG-330。
同じ条件で結果に違いがあるのか確認してみようと思ったのです。
カシオを見ると398mと表示、続いて中華製を見ると411mと表示した。


「違うな」と思い、再度カシオを見直すと表示が413mに変わっていた。
「ん?」なんで?。(・_・?)
自宅で50mにセットしてきたので公称値とのズレが20mと思えば良いが、カシオの反応の遅さがちょっと不満。
現在はカシオ製を主に使っている。
(03)奥の院ルート(前半)
06:38、道了堂前を左から回り込むように進むと「奥の院コース」の入口が現れる。


非正規のルートなのですが、手製と思われる標識があって、登山道に入ると後は迷いようもない一本道が続く。


◆杉林(植林帯)
歩き出してすぐ登山道は杉の林の尾根に入る。

平らな岩が現れたら植林帯を一度出る。

◆No.41鉄塔
06:56、鉄塔の真ん中を通り抜ける。


陽光が眩しい


◆林道交差
07:10、足柄林道を横切る。地図では標高650mだが、今回は605m。




(04)奥の院ルート(後半)
林道脇の道標には、「明神ヶ岳 100分」「矢倉沢峠 170分」と出ている。

後半の道は3つのパートに分かれている。
◆杉の植林帯の道を歩く区間(標高800mくらいまで)
◆自然林の尾根筋の道区間
◆V字道(塹壕道)区間(標高900m過ぎ辺りから)
植林帯を歩いている間は道の勾配が緩やかで、自然林区間が距離は短いが勾配がキツイ。
V字道では滑りやすく歩き難いのでストレスを感じる。道の変化具合に注意する。

◆植林帯の道
上りの場合左側に杉林が続く。晴れた早朝だと、陽光が差し込んで明るいスリット状になり、清々しい気持ちになる。






◆自然林の道
この後から自然林の道になる。





◆V字道
以前は進入禁止のひもがかけられた場所に来ると、そこからV字道の始まりである。




V字道が終わるとシャラの木の林で、外輪山登山道はすぐである。


08:33、外輪山登山道(稜線)に合流した。標高は大体1150m。
(05)明神ヶ岳山頂部(稜線)
まずは明神ヶ岳展望所に向かうため左に進む。


08:44、明神様にご挨拶。

展望所の目前で視界が広がる。


◆南アルプス
今日は富士山の右側に南アルプスがよく見えた。


↓左が間ノ岳(あいのだけ)で右が北岳

↓鳳凰三山と右に甲斐駒ヶ岳

こんなに綺麗にカメラで撮れることは珍しい。

登山道を歩くと富士山と金時山の位置が変化して面白い。
(06)明神ヶ岳展望所
08:50、明神ヶ岳標柱に到着。
ここは展望所で正式な山頂ではないので、標高は1169mではありません。
しかし、山名の標柱や説明板があるため、山頂と間違えてしまう。紛らわしい場所です。
本来の山頂は明神様のある付近と思われるが、私は一度も三角点を見たことがない。







中華製でも遜色ない。これに防水機能が追加されたら十分かも。
(07)相模湾から伊豆大島
一旦展望所から離れて、相模湾遠望ポイントに移動する。

私はこの相模湾の遠望と伊豆大島を撮影することが好きです。早朝の陽光の眩しさの中だといい感じに映るのです。

見えました、大島。


見えました、江の島。

今日は抜群に良く撮れる、素晴らしい。
三浦半島から、右にパーンして神山までを連続撮影してみた。






大島の右に山のシルエットが確認出来る、伊豆の島のどれかだと思うが何かは分からない。



◆小田原城を探す
せっかくなので小田原城を探してみた。
ズームしても液晶モニタだと老眼なので特定するのは難しい。パシャパシャと撮ってみて、自宅で確認したら映っていた。ラッキー。
小田原市街で目立つのは酒匂川沿いの大きなAmazon倉庫。

右に移動して細長い小田原城と駅ビル(ミナカ小田原)を見つける。その少し右に小田原城がある。


Googleの3D表示とは随分違いが出る。Googleが正確だと思っていたが、案外違うのが良く分かる。


(08)遅い朝食
08:50、展望所に戻りベンチの一つに腰を下ろす。

背負ってきたバックパックには、クッカーとカップラーメンとコンビニのパン(7-11のタルタルフィッシュバーガー)がある。
きっと山頂は時間が早くてお湯を沸かす気にならないと思って、パンを追加したのだが、上りで腹が減ったせいかカップラーメンを食べたくなった。
お湯を沸かし、カップラーメンを頂いた。
パンは下りの行動食にしよう。


09:48、明神ヶ岳展望所を離脱する。
(1/2)はここまで、「稜線から宮城野の紅葉確認」から(2/2)に続く。
(⌒_⌒)v いぇ~い!
