古典が好きとか得意な訳ではない。日本語のリズムが好きなのだ。
枕草子の冒頭部分「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる」
1月はこの様子を善波峠で何度も見たよ、朝焼けに照られた南足柄の山裾。ホントにきれいだった。
2月も押し詰まると春の到来を待ち焦がれる。何を以って春を感じるかは人それぞれ。
私の場合は河津桜ではない、梅と菜の花です。この両方を楽しめる場所が”篠窪”なのです。
”あけぼの”と”篠窪”、語呂が似てるような気がして枕草子風にアレンジしてみました。
”春はしのくぼ。ようよう白くなりゆく梅畑、少しあたたけし、黄緑たる菜の花の咲きわたりける。”
Googleナメナメしながら考えてみました。
春の篠窪詣では5回目(5年連続)です。いつもは菜の花の開花に合わせて3月下旬に行きますが、これだと梅がない。
今年は既に菜の花が咲いているという情報を得たので早目に行くことにしました。
今回のレポートは5回です。梅と菜の花と表丹沢(大山中心)が何度も現れますよ。
1回目:小厚道路側道から土屋を周り雑色まで。
2回目:柳の梅畑と篠窪の菜の花。
3回目:高田堂から峠の農道を回ってから栃窪。
4回目:震生湖から遠藤原を通り七国峠。
5回目:谷戸川沿いを走り大磯、そして柳島で日没。
※これまでのレポートと違って、今回のルートは誰でもトライ出来ますよ。
3月末の桜の季節でも菜の花は咲いていますので行かれてみては如何かな。
■見所
★尼ヶ滝(平塚市)
平塚市内にある3つの自然滝の一つ。(残りは霧降り滝、駒ヶ滝)
レイクウッドゴルフ場(開場1962年7月)近くの田んぼ脇を流れる川にある2段曝。
上段2m、下段6m、滝つぼの水深3mと言われている。
滝つぼの水色は少し濁っており清流ではない。
★西の池(厳島神社)-厳島湿生公園(中井町)
厳島湿生公園は、清水が出ている湿生地を復元して整備した公園です。
園内は、「弁天様」として地域の方々に親しまれている厳島神社を中心に、湿生地には木道が巡っている。
池隣の広場には桜の木が植えられており、春になると桜が咲きほこる。
★篠窪の菜の花畑(大井町)
「農業法人蜂花苑(ほうかえん)」が養蜂用に休耕地を活用して育てているそうです。
種まき時期をずらして開花させているため、長い期間観賞可能です。
平塚市の吾妻山公園の菜の花よりいつも遅く開花する。
■テーマソング
今回のテーマソングは、”春”にちなんだ曲にします。
定番の曲は選びません。変わった春の曲も選びます。
★りりィ オレンジ村から春へ
↑私にとっての春の歌はまさにこの歌です。'76資生堂春のキャンペーンソング。
年代によって思い浮かぶ”春の歌”に違いがあるのは当然で時代を反映する。
40代以上→春一番(キャンディーズ)、春なのに(柏原芳恵)
30代→春風の誘惑(小泉今日子)、色ホワイトブレンド(中山美穂)
20代→春の歌(スピッツ)、南風(レミオロメン)、サクラ咲くララ(てつろう)
■マップ
↓長後街道K22から雑色まで
↓尼ヶ滝周辺
↓西の池周辺
■天気図
春の陽気で南風、快晴ではないが春の日よりとしては十分な晴れ空である。
■実走報告
(01)出発(公園)
出発は07:35でした。遅い時間ではあるが一番遠い目的地が大井町の篠窪なので大丈夫。
ただ、今回は予定している立ち寄りポイントが非常に多いので全部回れるかは微妙。
コンビニで昼食のパンを入手して中田発は7:50頃。
(02)長後街道(K22)
篠窪へのアプローチは小田原厚木道路側道を走るルートにしたので、長後街道K22を畠田橋まで走る。
◆新用田辻付近からの大山
◆戸沢橋からの大山
(03)小厚道路側道(R271)
畠田橋(畠田西信号)で左折するのはいつものことだが、小・厚道路をトンネルで通り抜けないで側道に入る。
側道を走るのは2回目なので走りはスムーズ。
この道は対面通行で路肩がほとんどない。白線が突起のある塗装になっており白線上を走り続けられません。
白線の内側を走り続けるので車が後ろに付いてしまいがち、慌てずに振らつかないよう真っ直ぐ走る。
◆岡崎交差点
前回は、ここの標識に惑わされて道の反対側に移ったが、チャリはそのまま直進して左側の側道を進んだ方が良い。
左側の道幅が狭いので一方通行に思えるが、対面通行である。
道なりに進めば路地道のようになりK62にすんなりと出る。全く悩まない。
(04)片岡(K62)
片岡のICで県道62号(K62)に移る。
金目川沿いを土屋橋まで走る。土屋橋の直前に東海大学の正門がある。
道は平坦で坂道もないので楽に走れます。
◆金目川越しの富士山
時より、金目川越しに箱根の山や富士山が見える。
夕日の景色はなかなか良い道ですが、朝なので金時山を撮りました。
とんがり帽子の山に撮れました。
(05)土屋橋(K77)
土屋橋でK62を離脱してK77に移る。
しばらく平坦な道を走ると神奈川大学(以降神大)のキャンパス横を通り一山越える。
この丘状の場所が遠藤原であり七国峠があるところです。それぞれ帰りに立ち寄る予定です。朝は、神大キャンパスの近くにある滝に立ち寄る。
↑ここは直進。左に曲がると神大。
(06)尼が滝
K77で土屋霊園入口を通り過ぎた後、左に曲がる広い道を探す。
道が上り坂になる直前に分岐ポイントが現れた。
道はすぐ未舗装の田圃道に変わった。
目の前には田んぼが広がるのみで、どこなのか分からない。
ちょうど道端で春の山菜を採っていたおじさんがいたので、教えてもらった。
この方は近くで農業を営む方で、色々教えてくれた。
やはり地元の人と会話すると楽しいし、事情が分かって為になるね。
滝はありました。
立派な自然滝ですが、全く周辺整備がされてないので見に行く場合は注意してください。
田んぼのあぜ道で近づいて、笹薮を掻き分けると崖になっていますので、不用意に踏み出さないように。
藪の向こう側はゴルジュのようになっていますので、怪我はするし、登り返しに苦労しますので散々な目に遭いますよ。
紫色のテープが右と左に付けられているので、右はあぜ道からみるだけ。
左のテープをゆっくり入ります。
トラロープが置かれていますので、つかんで一段下に降りて滝を観賞すると良いです。
川底に降りられるポイントは限られていて、現在は崩落している。




ちゃんと見られたかおじさんが気にしてくれて声を掛けられた。
おじさんが子供の頃は落差が10mくらいあったらしい。
台風なので水量が増すと土砂が流されて落差が小さくなったそうだ。



↑鹿の足跡がたくさん
(07)西の池(厳島神社)
滝を見るだけなら、あっという間のポイントも立ち話が面白くて長居した。
K77に復帰して西に向かう。
七国峠BSを通過すると道は下りに変わる。
井ノ口に下る直線の途中で道を外れる。
今度は西の池に立ち寄る。ここも初めてではない、何回か来ている。
湿地を丁寧に整備して湿生公園に再生した場所に厳島神社が建っている。
ここは鳥カメラマンが多くいる所なのだ。
チャリは乗り入れ禁止なので駐車場横に駐輪して入る。
園内は木道が巡っていて歩くのも楽しい。
池にはカモがいた、驚かさないよう静かに歩く。
◆鳥カメラマン
前を歩くシニアカメラマンが、立ち止まり長い望遠レンズをやおら振り上げて左手で支えながら構える。
「カシャ」
まるで猟銃を構えるマタギみたいだ。
「凄い望遠レンズですね何ミリなんですか?」(俺)
「600ミリ」(シカ)
600mmのレンズだと4kg前後はあるようだ。重いぞ。
鳥を撮るって大変だな。
私のデジカメは軽量コンパクトです。

◆ゴイサギの若鳥
木道を進むと別のシニアカメラマンが教えてくれた。
ゴイサギの若鳥がいると言う、対象はすぐに分かった。
「近づいたら逃げませんか?」(俺)
「大丈夫、羽根に首を突っ込んで寝ているよ」(別シカ)
確かに、微動だにしない。
へなちょこカメラマンなので手振れが心配だし、朝の光が妙に邪魔する。
たくさん撮ったが、最大ズームに近いので手振れが心配だな。
◆厳島神社
木道で一周しながら色々な角度から撮ってみる。
ここも予想以上に長居をしてしまった。なかなか先に進まない。
(08)雑色(K77)
西の池を後にして再びK77に復帰。
中井電話局前の信号でK71を横切り、”旧道”の指示に従って左に道を分岐する。
短い丘を越えると、のどかな里山の風景が現れる。
道を下りトンネルを抜け、中井町役場前を通過して進む。
三つ角を右折する。

◆春の小川
目指すは”新雑色橋”(しんぞうしきばし)交差点です。
K77とやまゆりラインが交差する信号で、右折して雑色トンネルに向いたらすぐ中村川の川べりに移る。
中村川という小川を挟んでK77が見える。
この小路は春先(3月下旬)まさに”春の小川”になる。付近の民家の庭先の花と川沿いの桜が実に見事なのです。
4月の頭に立寄ると良いでしょう。
距離も短いので車では見過ごしてしまいます。自転車ならではの楽しみと思う。
◆鴨沢から上り坂
鴨沢でK77に復帰。東名高速の橋脚を過ぎた辺りから長い長い上り坂が始まる。
勾配はきつくはないのだが、3km近い長さが億劫だ。
張り切らず、ゆっくり走りましょう。乗馬場が見えたら右の道に離脱する。
時刻は11:21です。
第1回はここまで、柳の梅畑から次回に続く。
(⌒_⌒)v いぇ~い!
■本日のデータ
・出発時刻-到着時刻(実時間)=07:35-18:55(11:20)
・乗車時間=05:48:02
・距離=100.41[km]
・AVE=17.3[km/hr]
・Max=40.4[km/hr]
・累積走行距離=0573.4[km]
◆経過詳細
時刻 ポイント 距離(走行時間,平均)
---------------------------------------
07:35 出発(公園)
08:18 新用田辻
08:35 戸沢橋
08:45 畠田西
(小田原・厚木道路側道)
09:03 岡崎
09:09 片岡
(K62)
09:21 土屋橋
(K77)
09:32-09:52 尼が滝
10:01 七国峠
10:08-10:40 西の池(厳島神社)
11:01 雑色
(K77)
11:21 柳
■感想
本日の感想は?
満足( ̄ー ̄)、満足( ̄ー ̄)、満足( ̄ー ̄)
山歩きなしでも大満足3つ。
◆尼ヶ滝
事前調査でGoogleマップを見ていたら、神大(じんだい)土屋キャンパスの隣に”尼ヶ滝”の文字を見つけた。
「滝?」平塚市に滝なんて、霧降の滝だけだと思っていたので驚いた。
どんなものなのか見に行かねばと思ったわけです。
近住の方(農家のおやじさん)によると、ゴルフ場は採砂場の跡地利用で建設されたもので、ゴルフ場の排水が川に流れる様になって汚れたそうだ。
近隣の田んぼは代替としてゴルフ場から供給される水によって営まれており、ゴルフ場がなければ痩せた畑地でしかなかったそうだ。(田んぼは後から出来た)
地元の人は清濁併せ呑んで生活しておられるようです。
上っ面だけで安易に自然破壊と叫ぶのは控えるべきである。
ゴルフ場にも言い分はあるはずだ。
良い景色で腹は満たされないが、汚れた景色では不健康になるかもね。
川の対岸から神大のキャンパスになっていて、鹿が雑木林に生息していると言う。
夜な夜な近隣を歩き回っているとオヤジさんは言い、立ち話のすぐそばの地面を指して、「ほれ、これは鹿の足跡だ」と言った。
鹿に興味がある方は神大土屋キャンパスの雑木林に張り込むと遭えますよ。
ではでは(⌒O⌒)
■過去レポート
(2013年)03月09日 沢里峠で春の予感、富士見塚では予想外の梅林で大満足の巻き
↑尺里峠(ひさり)からの帰り道で立ち寄った篠窪、K77に出るためにたまたま通った農道で見事な梅畑を発見。観光梅園は不要だと思った。
(2014年)04月05日春の山歩きサイクリング(5)-大磯から渋沢へGO!の巻き(全3回)
↑大磯(神揃山、東の池、谷戸川)から西久保、七国峠、西の池をめぐり、頭高山、神山滝、篠窪の菜の花畑を堪能した様子。
(2015年)03月14日春は渋沢丘陵が楽しいの巻き(全3回)
↑篠窪と頭高山(ずっこうやま)を中心に渋沢丘陵を走り回った様子
(2016年)04月02日 春の花めぐり神奈川西部の巻き(全2回)
↑神奈川西部の桜の名所をめぐります。1カ月後の様子が予想できますよ。
■参考URL
(平塚市)
①滝めぐりの記事一覧 - 平塚版 - タウンニュース
↑平塚市内にある3つの滝。
②平塚の滝巡り イガイガの丹沢放浪記(2010/03/06)
↑丹沢の達人がここも制していたとは驚きだ。さらに”駒ヶ滝”まであったとは恐れ入った。
③「駒ケ滝」「尼ケ滝」 - たなぼた
↑みんな2つセットで見に行くんだね。やられたな。
(中井町)
④神奈川県中井町役場 厳島湿生公園
↑案内マップPDFがDL出来る
(大井町)
⑤2017-2-11 篠窪(しのくぼ)は春だと思ったら雪景色 - 篠窪の四季写真
↑篠窪の見事な風景を堪能できます。
⑥便利な「篠窪散策MAP」を掲載したブログ記事-篠窪の四季写真
⑦篠窪散策MAP画像直接



























































