今回は早戸川林道の往復編です。
春の最新の早戸川林道の姿をお伝えする。
■見所
★早戸川林道
神奈川県相模原市緑区の宮ヶ瀬湖畔ビジターセンター近くを起点とし、湖畔沿いを進み早戸川橋から早戸川の川沿いを上流の伝道まで続く林道である。
総距離11.837km
魚止橋まで舗装された道となっているが、駐車場が橋のそばにないので駐車する場合は本間橋周辺まで戻ることになる。
数年前までは、伝道まで車で行くことは可能であったが現在は崖崩れの影響で林道がふさがれている箇所が数箇所あり近づけない。
★早戸大滝(はやとおおたき)
丹沢大山国定公園内、神奈川県相模原市緑区、早戸川源流部の大滝沢にある落差約50mの滝である。
日本の滝百選に選ばれていることから名前はよく知られているが、一方で幻の大滝と呼ばれるように、滝までの行程が大変な為この滝を訪れる人は稀である。
早戸川林道の本間橋そばにあった「丹沢観光センター」は2004年9月30日に閉鎖された。
■マップ
今回の実走マップを示す。
↑早戸川林道
↑最上流の詳細。早戸大滝なんて簡単には行けませんよ
↑林道の下流
↑林道の上流
■実走詳細
(01)早戸川橋
青い鉄製の橋でゲートが常時閉まっていてバイク・車では渡れない。
徒歩と自転車ならポールの間をすり抜けられるので橋の上を通ることも可能。
行くといつも誰か人がいて橋の下を見ている。釣り師の方でしょうかね。
11:15林道に進入する。
(02)国際マス釣り場
林道を少し走ると広々としたマス釣り場を見る。
大きな一つの釣り場に見えるのだが2つ分かれているらしい。
早戸川国際マス釣場はエサ専用釣場。
リヴァスポット早戸はルアー・フライ・テンカラ専用釣場。
私は釣りが良く分からないのでこれ以上は書けません。
じっとしている事が苦手なので釣りもパチンコも関心が全くありません。
↑大きなマス釣り場ですね。
(03)三日月橋
マス釣り場を後にして進むと、林道の表示板が見えたので撮っていたら、地元の青年が現れたので聞いてみた。
「早戸川林道は通れますかね?」(私)
「うーん、この先から雪と落石で通れないよ」(青年)
「この前車で来た人が動けなくなって消防呼んだからね」
「まぁ、見れば分かるよ、無理しないでよ」
「はい、無理そうなら止めます」(私)
(ちょっと予想と違うぞ、林道奥の橋までは乗れると思ってきたんだけどね)
11:30。すぐ分かりました。青年の言ったとおりです。
まずひん曲がったフェンスを横目で見て、先に進むと大きな雪の塊で道路が塞がっています。
その先を見ると、落石やら、倒木やらで凄い有様です。
車と大型バイクでは、マス釣り場より先にはいけない状況です。
ただ、徒歩と自転車には影響ないですね。担いで歩けば通り抜けられます。
私が走り出したら、2名の若い登山者を追い越しました。
時間は多く掛かりますが、歩く分には平気です。問題ありません。
この2人には三日月橋手前で写真を撮ってるまに追い越され暫く追いつけませんでした。
(登山者って歩くの早いですね。私の歩みが遅いだけなのかな)
雪の塊は、この辺りでは一箇所のみで、問題は落石の散らばりですね。
路面が荒れた所と、綺麗な所が交互に現れるので、落ち着いて乗れません。
無理せず、石ころゴロゴロの所では押し歩きしましょう。
12:07に三日月橋を通過。
↑この辺りは問題ありません。
↑でかい雪の塊。雪自体は硬いので乗っても平気でした。
↑これは綺麗な方です
↑道が良さそうでしょう。
↑振り返ると、こうなんです。
↑それでも早戸川は素晴らしい。
↑滝にはなっていませんが、渓流でもなかなかいいです。
↑落石のサイズが大きい
↑この矢印は何だろう?
↑沢渡り愛好家のピンクテープですね。「ここから沢に下りるんだよ」の合図です。
↑三日月橋到着
(04)本間橋
三日月橋を越えたら下山してくる人と何回かすれ違った。
シニアのカップル(老夫婦)、ランナー1名(中年男)、ハイカー1名(中年男)。
すれ違う時、毎回聞いてみた。
「魚止橋は、あとどれくらいでしょうか?」
シニアの方は「あと2kmくらいかな、まだ先ですよ」
ランナーには質問できず、ハイカーのおじさんが一番良い返事をしてくれた。
「まだ2kmはあるね、雪も残ってるよ。橋の近くがすこしぐちゅぐちゅしてるよ。でも大丈夫だよ、先だけどバイクでも来れるんだから」
なんと、バイクがあるらしい。
(不思議だ、これまで通った残雪には二輪車のタイヤ跡がなかったんだよね)
(ほんとかいな?)
何回か大きな残雪の残る道を歩いていくと
「ほんとだ、あった」
バイクが1台確かに停まっていました。私が林道終点まで行き戻ってきた時にはなかったので、誰かが今日乗ってきて帰ったのです。
釣り師か、バードウッチャーでしょう。凄いとしか言いようがないです。
↑バイクありましたよ
↑左手に赤い屋根が見えました。何なんだあの建物は?
本間橋の近くには、赤い屋根の建物があります。閉鎖された旧丹沢観光センターの建物です。
名前も知っていて、奥地にあるとは知っていたが、改めて実物がある場所を思うと驚いてしまう。
「ホントにすっごいところにあったんだね」(私)
12:25に本間橋を通過。
(05)魚止橋(舗装路終点)
本間橋を過ぎると魚止橋は近いんですが、残雪が続くので結構到着に時間が掛かります。
12:34に魚止橋へ到着。
↑まだまだ雪は続く。ここは一面びっしりと雪。
(06)伝道(林道終点)
魚止橋の手前で先行する2名の若者を見失った。
「あれっ、どこ行ったんだ?」
見ると、魚止橋の先の林道はショートカットするんですね、林の中を上っていました。
「なるほど、そう行くのか」
(先行者がいると助かる)
私は自転車押しなので、さすがに林を上るのは出来そうになく、ダート道をヘアピンに向かって進む。
↑引き返してヘアピンを下りてきたところ
ヘアピンを越えたところで大きい倒木が前を塞ぎジ・エンド。12:47です。
マイプレスポ君は魚止橋過ぎの林道ヘアピンを回ったところまで行きました。
早戸大滝は、早々に諦めていたので、正直分かりやすいシンボル的な写真が撮れたら引き返してもいいなと思ってました。
雪と落石と倒木ばかりで、「一体ここはどこなんだ」という感じなのでずるずると行ける所まで来てしまったというのが実情。
ある意味結果は上出来でした。大滝行きをやめて時間も余裕があったので一旦橋まで戻り、自転車は橋に留め置きして、徒歩で伝道まで行くことにしました。
先行した若者2名がいたのも良かった。
↑これはヘアピンを下って歩いていた時、雪の上の枯葉を見て撮ってみました。
ゴミもアートになる写真です。おもしろいでしょ?
↑魚止橋脇に留め置きます
↑ショートカットを歩いて上る
↑ダート道の林道は荒れていた
↑林道終点「伝道」到着。
↑歩いてきた方を振り返る。
↑大滝への案内板
↑早戸川です。
13:13伝道到着。
林道の終点標識と周辺を確認して戻ります。
帰り道は、距離の感覚があるのでゆっくりと写真を撮りながら歩きます。
橋から林道終点の伝道まではめちゃくちゃですね。
がけ崩れと雪崩で数箇所の道の分断がみられた。
直すには大掛かりな工事が必要に思われる。
復旧できるのだろうか?ちょっと心配になりました。
↑大滝方面
↑下界ならこれでも有名になれる。
↑雪の塊が溶けません。
↑崖の石が大きい
↑川原
写真を撮りながらタラタラ歩いていると、上ってきた登山者(1名)と、下ってきた登山者(1名)に遭遇した。
上ってきたのは見るからにベテランの登山者で、丹沢に詳しそうに見えたので聞いた。
「毎年、こんななんですか?」(私)
「いや、普通なら雪なんてないよ」(ベテラン)
「今の時期ならもう、林道の橋を渡ってヘアピンくらいまで車で来れるんだけどね」
(やはり、そうなんだ。乗って来れるんだね)
「今年は異常だよ」「落石に注意した方がいいよ」(ベテラン)
話していたら、下ってきた2匹の犬を連れた登山者が合流、登山者同士で話を始める。
「先を見てきたけど、造林小屋の先の橋が落ちてるよ」(犬連れ)
「誰か入ってる奴いるの?」(ベテラン)
「大学生らしい若者が2名いた」(犬連れ)
「一応山登りの装備してたから...」「岩の上か、下を通るんだろうね...」(犬連れ)
(先行した2人だね)
ひとしきり会話して犬連れの登山者は下っていった。
※連れていた犬がこれまた凄い。
デカくて白い秋田犬みたいなのと、小さいポメラニアンなんだよね。
主が話をしている間、秋田犬はおとなしくしていて、ポメラニアンは周りを走り回り雪に体をこすり付けたりして何とも愛嬌がありますね。秋田犬はあらためてデカイです。
↑魚止橋が見えます。
↑魚止橋を通過する。
(07)戻り道(三日月橋)
魚止橋に戻り下向開始したのが13:40です。
私はいつも体の右側に自転車があるのです。今回は下りの時に自転車が内側になって雪の上を突き進むようになりましたので、雪があったらタイヤ跡を残してきました。
もし、残雪にタイヤ跡を見たら、それは私が歩いた証拠ですと言いたい。
↑走った記録を残します。
(08)川べりで休憩
14:10に三日月橋を過ぎたところでお昼にします。
川べりに下りるポイントがありましたので、ここで長めの休憩。
近くの岩場にロープが張ってあったのは何用なんでしょうか?
沢登の練習用でしょうかね。
↑休憩ポイント
↑大きな倒木がかろうじて耐えている
↑川の石が皆大きい
↑水の流れが素晴らしい
↑今日の格好
↑最後の雪の塊を乗り越える。
(09)戻り道(国際マス釣り場)
15:00に最後の雪の塊を乗り越えて、やっと自走できる道に帰ってきました。
それでも、実に面白かったですね。
やはり、歩くなら山の中がいい。街中は歩きたくない。自転車が楽だ。
(10)早戸川橋
15:12に早戸川橋に帰ってきました。
この後は宮ヶ瀬ダム~半原経由での帰り道の報告ですよ。
中盤はここまで。
■参考URL
※1.宮ヶ瀬湖 早戸川林道 : 愛しい小鳥の日記
http://watchbirds.exblog.jp/i3
↑私は、”2014.3.21 冬鳥のお見送り・早戸川林道・ベニマシコ”
の”林道は僅かに雪は残っていましたが、もうほとんど無くなっていました。...”
この一文を信じて行ったのです。雪はありましたよ、まだたっぷりと。
※2.丹沢・早戸川林道から大滝方面へ予定されている方は注意してください。
http://www.yamareco.com/modules/diary/40170-detail-69162
↑ここにも貴重な注意情報が出ています。
これが重要ですね。↓
”造林小屋を過ぎたトラバース経路に架かる木橋が、崩落して通行できません。”
それでも報告主の方は歩いて雷滝まで行かれたと言う。つわものですね。
---これ以降は2014より前の報告---
※3.早戸大滝を攻略せよ。ヒルの攻撃にアンヌ隊員が大変だ
http://kiriyama.sakura.ne.jp/work65/work65.htm
↑これを参考にした。でも実際は伝道より先に行けなかったから意味なかった。
それでも夏に行くならヒル対策はしっかりして行かないといけないのは良く分かった。
※4.早戸川林道、奥野林道、荒井林道
http://www7a.biglobe.ne.jp/~aki1025/hayatogawa.htm
↑2007年11月3日(曇り/晴れ)走行距離 72.6km
本厚木→半原→宮ヶ瀬ダム→奥野林道→八丁橋→早戸川林道~国際マス釣場~三ヶ月橋で折り返し→荒井林道→土山峠→本厚木。
この頃から林道は石ころだらけだったんですね。
※5.神奈川県の林道
http://www.geocities.jp/ikepi30/rindou_kanagawa.htm
↑「早戸川林道ほか」に載っている落書きありの地図が大変参考になりました。
早戸川林道の帰り道で山向こうに無性に行きたくなった林道が見えました。名前が分からなかったのですが、これで分かりました「奥野林道」です。いつか挑戦してみよう、ちょっと怖いですけどね。
※6.林道を歩く
http://www.ne.jp/asahi/yutaka/ichikawa/rinndouwoaruku.htm
↑行きたくなる林道が随分と載っている。
2、早戸川林道⇒早戸大滝コース 相模原市
http://www.ne.jp/asahi/yutaka/ichikawa/hayatogawako-su.htm
↑2006頃は”短パン・Tシャツ・麦藁帽子”で行けたんだ。私には出来ないな夏のヤマビルは怖い。
3、奥野林道⇒黍殻山入口コース 相模原市
http://www.ne.jp/asahi/yutaka/ichikawa/okunorinndouko-su.htm
↑凄い、ここも終点まで行ったんだ、途中からオフロードだと言う。どうしようかな俺の場合は舗装の最後までにするかな。
※7.林道の利用について(県央地域の林道)
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f550/p6668.html
↑人様にご迷惑にならないよう注意して通行いたします。
前回書いたように、いつもの春とは違い車で魚止橋まで行くことは出来ません。
大きな落石も転がっているので雪が溶けても暫くは車で近寄ることは出来ないでしょう。
国際マス釣り場より下流に駐車して歩きましょう。歩く分には大丈夫です。
以前唐沢林道が、超きれいになっていたのを見て、林道清掃用の専用機械があると思った。
雪が溶けてしまえば、その機械を使って魚止橋までなら、きれいに整備出来るだろう。
ただ、崖の防護フェンスや倒木をまずきれいにするのが先と思われるので、時間は掛かるかと思う。
魚止橋以降には重機が入れないので、がけ崩れの修復などは暫く無理と思われる。
雪解け次第ですね。
ではでは(⌒_⌒)v