
□作品オフィシャルサイト 「ペルセポリス」
□監督・脚本 マルジャン・サトラピ&ヴァンサン・パロノー
□原作 マルジャン・サトラピ
□キャスト(声の出演) キアラ・マストロヤンニ、カトリーヌ・ドヌーヴ、ダニエル・ダリュー、サイモン・アブカリアン、ガブリエル・ロペス、フランソワ・ジェローム
■鑑賞日 1月21日(月)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★(5★満点、☆は0.5)
<感想>
イランの社会状況をもっと理解していれば、彼女が訴えようとしているものは見えて来たのかも知れない。
アカデミー賞長編アニメ賞にもノミネートされている本作品、日本にも同じテイストのアニメーションがかつてあったように記憶するが、全体がモノトーンで描かれる中、時折カラーで登場する現在の主人公の姿が妙に鮮やかに印象に残る。
「アンネの日記」やヘプバーンの幼少の頃の極めて悲惨な体験ではないにしろ、じんわりとその社会世相を少女の成長とともに描き出しているところは思慮深い。
『やわらかい手』でも劇中で日本をモデルにしたと語らせているが、この映画ではTVを観ているときに、「なんでこの国は腹切や怪獣物が多いんだか」というような、やはり対日感情をあらわにするシーンも盛り込まれていて、日本人としてはそれを素直には受け取れない あくまでも自国の中での細い知識を他国の文化で補おうとしている癖に、妙に自国を肯定するための引き合いに出されているような気がして仕方がない。 ストーリーのアクセントにヘタな日本語をしゃべらす映画のほうがまだマシな気がする。
とはいえ、自由奔放な明るい性格を持って生きているマルジの世の中に対する視線や言動によって、そこに介在する現実社会への反体制、反大人を彼女の成長と共に代弁させているような映画だった。 もっと重い映画なのかと観る前は思っていたのだが、観終わってみて意外にそんな感じはなかった。
アカデミー賞長編アニメ賞には、この作品の他に『レミーのおいしいレストラン』と『サーフズ・アップ』がノミネートされているが、アカデミー会員の趣味だとこの作品あたりが可能性大かな(笑)