とにかく困ったのが遺影の写真。
闘病が長かったので、近影がほとんどない。
一ヶ月前に撮影した免許証の写真は、病気のため人相が変わっていて父らしくなかった。
親友一家と遊びに行った北海道の写真を選んでみたが、たいてい風景と一緒に写っているので顔がアップの写真がない。
葬儀担当の方から、まだ時間があるのでゆっくり探してみてくださいと言われた。
会葬御礼状の内容については、事前に担当の方にも話しをさせてもらったが、電話でも5分程度の聞き取りがあった。
遺影は社員旅行の宴会らしき写真で、酔っ払っているせいか薄っすらと微笑みながらもキリッとしている父らしい写真が見つかった。
若い頃のだが、粘り強く探して良かった。
幼少期、学生時代、青年時代、母と一緒の写真も出てきたので家族で楽しく見ながら思い出話しをした。
(向かって左が父)
ここに父が居たら、もっと楽しかったのだろう…と思ってしまう。
薄暗くなり、ようやく親戚たちが腰をあげてくれた。
やっと家族だけになれた。
長男と次男が
「じーちゃんと飲みたかったな」
と言いながら小さなグラスを3個持ってきて、父の好きな焼酎を飲みながら長かった二日目の夜を明かした。
翌日は二日酔い。
まぁ、ヨシとしよう(笑)