違いを超えて | 夢の!? インド生活日記

夢の!? インド生活日記

2011年8月にインド・デリーへ赴任した夫。12月には、私もデリーでの生活を始めました。夫婦共にインドでの留学経験があり、就職後もインド赴任を夢見て5年。
念願叶っての赴任…今回の生活はいかなるものに!?


昨日、夫-寅次郎の職場のインド人スタッフたちを招いて

わが家でパーティーをした。



この酷暑の中、みんな毎日オフィスに来て

頑張って働いてくれていることを労いたいと

寅次郎が願ってのことだった。



それに以前から、私もうちにインド人スタッフたちを

招きたいと思っていた。


文化や言葉、価値観を異にする外国人と共に仕事をするというのは

互いにとって大変なことだ。


大きな仕事を成し遂げるときに、共に働く者同士の心が通い合っていないと

歯車が噛み合わないこともあるだろう。



しかし、インドは階級社会。


身分の違いをはっきりとさせておくことで

社会のシステムが成り立っているという側面も否定できない。


境界線をあまり曖昧にしてしまうと、

上に立つ者が自分の首を絞めることにもなりかねない。


この前のメイド話 もそうであったが、インドで健全な労使関係を

築き、保っていくのはそう簡単なことではないのだ。



そうした難しさもあって、インド人スタッフたちとの距離を縮めたいという思いはあっても

寅次郎もなかなか「インド人スタッフをわが家に招く」というところまで踏み出せずにいた。



そんな思いを抱いて、赴任生活も4年目を迎えようとしている。


仕事面では寅次郎も苦しんだことも多かったが、いろいろなことを乗り越えて

最近ようやく仕事を軌道に乗せられるようになってきた。


インド人スタッフと親しくなりつつ、程よい距離感を保てるようにもなってきた。


少し自分に自信がついたことで、もう一歩上のことにチャレンジする

気持ちが芽生えたのかもしれない。



前置きが長くなったが、そんな思いが背景にあった今回のパーティー。

どうなることやらと、寅次郎といろいろと話をしていた。



一番避けたかったのは、みんなが借りてきた猫のように緊張してしまって

食べ物も飲み物も進まない雰囲気。


繰り返しになるが、インドでは身分の違いがはっきりとしているので、

日本人ディレクター(寅次郎)の家に招かれて「はい楽しんでください」と言われても、

部下であるインド人スタッフにとっては居心地良くもなければ

自分たちが好きなように楽しむこともできない場でしかないかもしれない。



逆に理想としていたのは、「インド人たちがインド流に楽しむパーティー」。


日本人とインド人は、集まったときの楽しみ方が違う。

日本人は大抵お酒を飲み、みんなで話したり、

ときにはカラオケなんかをしたりする。


インド人は、宗教的な理由でお酒を飲まない主義の人や、

飲酒しない女性も少なくない。


しかし彼らは、ある程度になってくると歌い、踊る。

踊りまくる。



インド人スタッフの中には英語が分からない人もいるので、

いつまでも寅次郎がパーティーの進行の中心になっていたら、

全員が心から楽しむことはできないだろう。


それにインド人と日本人はパーティーの楽しみ方も違うから、

やっぱり彼らが彼ら流に楽しんでもらうほうがいいのだ。



寅次郎といろーんなことを想像しつつ迎えたパーティー当日。


ゲストは15人。

もうメイドもいないし、私も子持ち&妊婦なので

できる範囲で準備して、あとはみんなに手伝ってもらおうと考えていた。


開始時間は昼の12時だったが、1時間くらい遅れて集まるのがインド流。


1時頃になって人が集まり始め、わが家はあっという間に

ゲストでいっぱいになった。



とりあえず乾ぱーいびーる。



最初はそれなりに会話もあったものの、

しばらくすると会話も減り、みんな段々静かになってきてしまった汗



私はそれなりにやることがあってその場にいなかったのだが、

寅次郎曰く、最初のほうはみんな結構沈黙してて辛かったらしい。



寅次郎もどうしようかと考えつつ、自分が盛り上げ役になってもいいが、

それでは理想としていたパーティーにはならない・・。



そんな風に1時間が過ぎた頃、ある若い女性スタッフが

ゲームをしようと言い出した。



インドではよくあるゲームだそうで、チームに分かれて

一方のチームが歌を歌う。

その歌の歌詞の一番最後の文字から始まる歌を

別のチームが考えて歌うというもの。



インド人には人気のゲームらしく、これが結構盛り上がった。


男女対抗だったのだが、誰かが歌いだすと、

チームに関係なくみんなが歌い出す。



大体が流行りのヒンディーソングだったが、

「その曲かよー!」みたいな展開だったり、

歌い出しの文字を無理やり引っ張って笑いが起こったりして、

かなりいい雰囲気になってきた♪



そしてみんなよく飲み、よく食べている。



今度は別のゲームが始まった。


音楽を流してクッションを爆弾代わりに回し、

音楽が止まったときにクッションを持っていた人が罰ゲームをする

いたってシンプルな爆弾ゲームボム



罰ゲームの内容は、歌、踊り、もしくは劇。



これが大盛り上がり上げ上げ


夫婦で来ていたスタッフに課せられた罰ゲームは、

プロポーズの再現Wハート


みんな歌うわ、踊るわ。



中には恥ずかしがってなかなか罰ゲームができない

かわいらしい若者も。



ある女性スタッフが連れてきた婚約者には

彼女に愛の歌を歌う罰ゲームが科せられた。


恥ずかしがりつつも歌う、一見クールな彼。


途中でみんなが「OK~!」と言って

終わらせようとすると、


「まだ終わってないから」


と、半分真面目な顔で、彼女を見つめながら全て歌いきった。



親が結婚相手を決めることが多いインドでも、

都市部ではこういう幸せな恋愛結婚も

少しずつ増えてきていることを実感・・。



こちらの彼はビール瓶を片手に、

ある有名な映画のワンシーンを熱演。


全員がセリフを知っているほど有名なんだそうな。



いや~、インド人はすごい!!



恥ずかしがる人はいても、みんな何かをやってのける。

日本人には到底できない芸当だ。



ここまで盛り上がってあとは踊るだけ!

というところまできたのだが、音楽を大音量で流せるスピーカーがうちにはなく、

みんなが踊りだすタイミングを逃してしまった。


日本人のカラオケの十八番のように、

「この曲が掛かったら私の出番!」みたいな曲がインド人の踊りにもあって、

特に踊り好きな人が十八番の曲で踊りだすことでそれが火付け役になって

最後にはみーんなで踊りまくる、というのがパターンなのだが、

なんせその火付け役になる曲を流すことができなかった。


しかも「大音量で」というのも大事なところ。



あ~~悔しいなーー!と寅次郎と猛省。

火付け役の彼女。

誠一郎も一緒にsei




そのうちにシメのご飯として、私が作っておいたインド料理を振舞ったのだが、

これが足りなくなってしまった!



あーどうしよう!と困っていると、

「ご飯は炊いてあるの?たまねぎある?!」と、

踊りの火付け役で主婦でもある彼女が助け舟を出してくれ、

即席でインド風ピラフを作ってくれた。


ものすごい油と塩の量だったが、これがすごくおいしかった!


私にとってはすごくしょっぱかったので、塩を減らして

いろんな野菜を入れて今日も作ってしまった。

この家庭的な味にすっかりハマりそうだ。


そんな主婦パワーにも助けられ、パーティーは無事に終了~キラキラ



最初はどうなることかと思ったが、終わってみれば、

寅次郎が理想としていた「インド人がインド流に楽しむパーティー」になった。


寅次郎的には、あの女性スタッフが普段の持ち味を発揮して

私たちの足りないところをカバーしてくれたハプニングも

すごくよかったらしい。


ただお呼ばれしているだけでなく、「自分たちも貢献した、活躍できた」と

思える場が自然にあることは、インド人スタッフの充実感にも繋がるだろう。


実際、食事の支度や片付けなど、特に女性スタッフたちには

とても助けられた。


彼女たちがいなかったら、私の仕事は倍以上になっていただろう。



いろいろな意味でとてもいいパーティーにすることができて、

私たちのインド赴任生活の中でも、とても心に残る出来事になった。



これからも、仕事や日常生活の中でインド人との関わりに

難しさを感じることも多いだろう。


ときには衝突することもあるだろうが、

同じ人間として楽しむことができる時間を持てたら、

互いの違いを乗り越えていこうという原動力が

きっと生まれてくるのではないかと思う。



また時々、こういう場を設けたいと思っている。


今度は踊りのタイミングを逃さず、

彼らが踊りまくれるようにするぞー!おー