自転車で糖尿病を克服した! -154ページ目

そのクロスバイク、近寄り過ぎると噛みつくゾ!【クロスバイクの栄光と挫折エピソード その1】


Escape R3 PC Depotの前で 目黒通りにあるとある有名PCショップの前で従順に主人の帰りを待つ「YFK1号」ことGiant Escape R3。このクロスバイク、この撮影時点では2つの鎖でつながれていておとなしくしているが、あまり刺激し過ぎない方がいい。見た目の割に凶暴だ。(今回のブログでは新しい名前を襲名することとなる)


エスケイプの改造パーツ群 こちらは、このR3を凶暴化させているパーツ群。

[左上から]純正のスラムのディレーラーはシマノソラに換装されている。スプロケットは純正のワイドレシオ11-32Tだったが、これだと巡航時の使用ギアが限られるため、シマノの12-23Tのロードバイク用スプロケットに交換されている。これで平地での選択可能ギアが2枚ほど増えた。

[左から2番目]シマノDeoreのVブレーキ。最初に装着されていたのはTEKTRO RX1ショートアームVブレーキだったが、ちょっとタッチに頼りなさがあるので、コイツに換装された。これでフィールはずっとソリッドになった。自転車のグレード感が上がった感じがする。最近特に思うがブレーキは重要パーツだ。近々に「ピナレロ君」のブレーキもアルテグラSLあたりに交換する予定。走りの変化が楽しみだ。

[その下]ITMの超ロング135mmステム。純正のステムは110mmだったが、フラットバーならではのアップライトなポジションをよりロード寄りに近づけるべく、この“世界一”長いステムに交換した。これにより、“より低く、より遠い”ポジションとなり、空気抵抗(CD値および全面投影面積)を軽減、最高速を若干だが上げることに成功した。フォークコラムも短くカットしたことで、見た目が“レーシー”になった。

[右上]シマノAlivioの175mmクランク。純正のクランクはあまりにも重いトリプルだったが、これをほんのちょっとだけアップグレード、シマノの廉価グレードのアリビオに交換した。クランクは5mm延長し175mmとした。私にはこの長さは合っているようで気持ちが良い。また、インナーギアの30Tはフロントディレーラー(未換装)の関係で使用不能となり、結果、48T/38Tのダブルとなった。少なくとも都内で乗っている限り、このギアで不足はない。このクランクで特筆すべきは、変速性能の良さで、純正と比べて格段に良くなっただけでなく、「ピナレロ君」に装着したコンパクトクランク「FCR-600」よりもこちらの方が変速は速く、確実だ(シマノさん、いいのかそれで!)。これは嬉しい誤算だった。ただQファクター(左右のペダル間の幅)だけはMTB用なので大きめ。これは次の課題か。ビンディングペダルはシマノの両面踏みMTB用廉価グレードのもの。これはこれで調子いい。

[右下]これは見ての通り、タイヤ。それほどハイグレードなものではないが、700×23Cに換装されている(元は700×28C)。これにより乗り心地は若干犠牲になったが、走行抵抗が減り、いくらかは速くなったはずだ(どのくらい速くなったかは未計測だが)。ここだけの話、このタイヤは実はあのキャノンデール・シナプス・フェミニン3のお下がりだ。我が家では環境問題を重視し、リサイクルすることが奨励されているのだ。次のリサイクル目標として、私はキャノンデール装着のホイールを狙ってはいるが……


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さて、このクロスバイクが今回のエピソードの主役だ。


このクロスバイク、生まれたときは「YFK1号」だったが、最近は「ジャイアントホープ」と呼ばれている。生粋のサラブレッドというよりは、様々な用途に対応する雑種(=クロス種)ではあるが、意外に“走り”の才能があり、ときおり草レースに未公認出走し、好成績を収めているという。普段はとても大人しく、素直な性格なのだが、ときおり飼い主(=騎手)の指示を無視して暴走することがある。今回もそんな凶暴性を示すエピソードだ。


それは、2007年1月のことだった。私、い、いやここでは騎手のB夫としておこう…B夫はある仕事の帰り道、「ジャイアントホープ」にまたがり、都心から帰宅の途中だった。時刻は午後7時頃。日によってはかなりの渋滞になる時間帯だ。


青山から青山通りを渋谷方面へと向かう。青山学院を過ぎ、さらにスターバックスコーヒーを通り過ぎると、宮益坂上の交差点に差し掛かる。


そこからはB夫の大好きな下りだ。B夫は一般日本人サイクリスト、いや騎手としてはそれほど軽量な方ではない。本人はあまり言いたがらないが、噂によると体重は80kgを超えているらしい。もっとも身長も低い方ではないのでそれほど悲観すべき体型ではないのだが、本人は大いに不満らしい…。「健康のためにももっとやせなきゃ」が口癖だ。


ただ、この80kgを超える体重も、実はデメリットばかりではない


たとえば自転車に乗る場合、登りでは確実にスローダウンさせる要素にはなるが、その逆、つまり、下りではアドバンテージとなるのだ


下りでも色々あり、曲がりくねった峠のような場合はテクニックが必要となるため、B夫はそれほど自信を持ってはいなかったが、下り坂が単調だった場合、言い換えると“直線の下り”に限っては、B夫は相当速かった。


B夫が「ジャイアントホープ」を駆り直線を全力で下るとき、「ジャイアントホープ」は、まさに無類の強さを発揮した。相手にエンジンという飛び道具が搭載されていればもちろんB夫には勝機は薄かったが、ただそのエンジンが50cc程度の二輪車だった場合には、B夫が必ずしも敗れるとは限らなかった。


アクセル全開でがんばる原付スクーターを下り坂でちぎり、そのライダー達を驚かせ、悔しがらせたたことも一度や二度ではない。


登りにはからきし弱いが下りにはめっぽう強い、そんなB夫と「ジャイアントホープ」の“下り坂ゴールデンコンビ”が、今まさに下り坂に差し掛かろうとしていた。


だが、今日の渋谷手間の下り坂は、あふれんばかりのクルマで埋め尽くされていた。B夫は軽く舌打ちすると、あきらめたようにスピードを落とし、渋滞のせいで苛立つクルマ達の横をそろそろとすり抜ける。


このまま直進すると、道はゆるやかに右へと曲がり、首都高の高架の下へと入りながらやがて渋谷駅を通り抜けることになる。


ここからは登りだ。渋谷駅から道玄坂上の交差点までは、自転車に乗り慣れない人にはちょっと厳しい坂道が待っている。B夫は深呼吸すると、気合いを入れ直し、「ジャイアントホープ」に鞭を入れた。


人間には聞こえない雄叫びを「ジャイアントホープ」は発すると、苦手な登り坂をこのゴールデンコンビは8割の力で登りはじめた。苦手とはいえ、もはや1年前のような絶望的なスローペースではない。それほど長くはない坂だということもあり、ほどなくB夫と「ジャイアントホープ」は坂の頂上にたどり着く。


まだまだ余力は残している。そのまま休むことなく国道246号を南西へと向かう。数百メートルはフラットな道が続くだろうか、そしてその後は待望の直線の下り坂だ。


バスが行く手を遮りそうになるが、僅かな隙間を通り抜け、B夫と「ジャイアントホープ」は全力でこの坂、池尻大橋へと続く坂道を下る。クルマも多いが、この坂道は道幅も広いため先ほどのようなことはない。これまでスピードを出せなかった鬱憤もあるのだろう、「ジャイアントホープ」もいつにも増して力強い加速を見せ、この坂を下る。


B夫は前方にロードバイクがいることに気づいた。そこそこのスピードで坂を下っているが、B夫と「ジャイアントホープ」の方が明らかに速度が速い。一般のクルマ達とほとんど同じスピードにまで到達した「ジャイアントホープ」は、ほんの数秒のうちにそのロードバイクを抜き去り、その先のフラットな道へと走り抜ける。


追い抜きざま、B夫はそのロードバイクを見た。トレックだった。トレックのアルミフレームのモデルだ。ディスカバリーチャンネルのカラーリングのようだ。トレック1400あたりだろうか。乗り手はちょっと特徴的なフォームでペダルを回している。軽量級のライダーだ。少なく見積もっても、B夫より15kgほどは軽そうだ。


そのときはそれだけだった。B夫にしてみればただ普通に坂を下り、自宅を目指していたに過ぎない。あくまで普通のプロセスをこなしていただけだった。


だが、この瞬間が実は壮絶な長い長いバトルのゲートが開いた瞬間だったのだ


ただまだB夫と「ジャイアントホープ」はそのことに気づいていない。この先の展開を予測することなど、当然しないまま国道246号を先へと急ぐ。実はこの時すでに、先ほどの「トレックディスカバリ」は猛然と「ジャイアントホープ」を追撃する態勢に入っていたのだ。


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やっと本題がはじまった。よかったよかった。

というところで、申し訳ないけど次回へ続く!!!


※このエピソードは、あくまで事実に基づいて書かれていますが、例によって若干の妄想が含まれている場合があります。ご注意下さい。


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