昨夜の天神は年末の雰囲気がようやく戻ってきた。人の出も多く、いつもの激安駐車場は今回も満車。良きこと良きこと。
それでも2019年の4年前に完全には戻っていないことも多々。
やはり将来。コロナを契機に世界は少し変わったと人は振り返るのだろうか?
<不確実性>
戦争の5つの原因の3番目に「不確実性」を著者は挙げる。相手を、あるいは状況を見誤ることだ。これは今回のウクライナ紛争。ガザ紛争のどちらにも見られるものだと思う。
当初、ロシアは簡単にウクライナを制圧し、ゼレンスキー政権は亡命すると思っていた節がある。またイスラエルはコンクリートの壁に閉じ込めたハマスには今回のような大々的なテロができるとは思っていなかった。だから、ウクライナのしぶとさ故に戦争が継続したし、イスラエルはテロの残忍さ、規模さに我を忘れて戦争に突入した。
ところでこの著者は「小競り合い」は戦争を抑制するための必要悪?だと考えているようだ。つまり、それぞれの値踏みをつける意味で行われると。これまでの長い親ロシア勢力のウクライナ東部地区での活動や、ハマスのタマに行うロケット砲攻撃と、それに対する報復攻撃もある意味、大々的な戦争を抑制するための行為だったのかもしれない。ところが今回、情報の不確実性、値踏みの失敗、予測外れにより今回の2つの戦争が引き起こされたと考えることができる。
『中国の死神』2
ここで山東省の菏泽市(Hézé)鄄城县での無常の話に移る。この鄄城县(Juànchéng)には行ったことがある。ここで著者は新たな発見をする。
ところで、中国には百度贴吧という地域別コミュニティーがあり地元情報を検索できるらし。これで新たな無常の検索情報を集めたとか。p78
魯迅は無常マニアだったとか。p81 どんな化け物かというとそれが先の表紙に示されている。
さて、無常は白無常が最初で黒無常は後から出現したことを簡単なフィールドワークで推察する。即ち、白黒か白だけで黒だけはない(頻度は、白12>白黒9>黒0)。p85
この仮説を元に清代と民国時代の印刷物を収集すると、この仮説が支持された。つまり清代には黒無常は居らず、得体の知れぬ存在が時に白無常に伴うことがある。やがて民国代になるとこの得体の知れぬ物が居なくなり、代わりに黒無常が頻繁に出現する。p93
つまり、[清代 ◯ ◯ ◯ ◯X] > 民国期 [◯ ◯ ◯● ◯●]
極めて単純だが、説得力のある分析。実はこのようなしっかりとした解析は意外と人文科学ではなされない。いつも言う。
『それって単なる貴方の印象でしょう?』が殆ど。
いいですね〜 これが私の好み。仮説と検証は自然科学、人文科学を問わず必要な手順。

