『人口減少時代の論点90』4 | Hiroshiのブログ

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今後不定期投稿となります

週末の楽しみの1つが『小さな村の物語、イタリア』を観ること。

土曜の村は、アブルッツォ州のカプラーラ・ダブルッツォ。ほぼローマの半島の反対側、アドリア海側
https://www.bs4.jp/italy/articles/kqlcgnmzlz9xplgr.html

かつては家族労働のオリーブ畑は今、セネガル人の労働者を必要としている。5年後の小さな村に再訪すると元気だったアデライデお婆ちゃんは天に召され、お婆ちゃんの葬式はコロナ下の下、静かに行われたとか。15歳のディアーアは日本のアニメの影響で漫画に才能を示す。

日曜の村はカプラーラ・ダブルッツォからさらに内陸に入った山の上、同じくアブルッツォ州のサント・ステーファノ・ディ・セッサーニオ
https://www.bs4.jp/italy_encore/articles/dwifid8u2z0ags8i.html

この村は2009年9月、地震に襲われたとかイタリア半島は地中海側から大陸がヨーロッパ側にぶつかる地帯。日本列島同様、火山や地震が多い。その地震でマリオの旧市街の家は住めなくなった。彼は教師を退職後、母方の家をホテルに改造し、今はレストランテも初めている。彼の父はカナダに出稼ぎに行き、稼いだ金で、家を買い、マリオも大学も行けた。イタリアは出稼ぎが多い。

戦争中、(多分ムッソリーニの処刑後だろうが)ドイツに同盟国のはずのイタリアが占領されたとは知らなんだ。

いつも思うが、良い番組。



『人口減少時代の論点90』4
最初、この本の悪口として「現状分析だけで提言がない」とした。実はこの本の「はじめに」というところで、この本の活用の仕方として、

『高校生や学生の皆さんが、将来の進路や進学、勉学、就職にあたり、AO入試や推薦入試で出題される「小論文」…「レポート作成」に役立ちます』p5

とあった。通りで! でもそれって一般の読者には酷すぎる宣言。一気に読む気力を失った。提言を書いても別に構わないはず、利口な高校生や大学生はそれでも、問題点を指摘できるはず。

と、そんなわけで、まだ半分しか読んでいないが。読む気が薄れたので、今回までとする(汗)



大学のリストラに伴う教職員の減少(=退職の勧め)は研究者の意欲を削ぎ、高ランクの引用文献の低下…」という一節がある。p101

まさに人員削減で外に出て行った(実態は「追い出された」)自分のことと重なる。まだ私は、見かけ上の昇進(=教授昇格)の形で出て行ったからいい方。知り合いの多くは、特に文系は幾つかの大学の非常勤講師を掛け持ちする生活をせざるをえない状況に陥った人をたくさん知っている。これでは良い学問研究などできるはずはない。これが現在の日本の国際競争力の低下を引き起こす原因になっていると考える。明日職を失うかもしれないと感じている者が一心不乱に研究に没頭するのは並大抵のことではない。

<社会活動>
ボランティア活動参加の割合が一番低いのは25~29歳だというが、それは当然とも言える。この時期が一番、仕事の上での勝負の時期。仕事以外に余力があるはずはない。自分のことを考えてみても博士論文を書き上げることで頭が一杯だった。

『活動への参加が意識を変える』というのは事実だと思うが、p109 それを可能にする体制の構築が必要。例えば、企業などに一定期間、社会活動に従業員を従事させることを義務化するなど。こうした提言が一つもこの本にない。(<これは先に書いたようにこの本の目的ではなさそうだ)

<データーベースとして>
2013年時点で8戸に1戸が空家で、法人や個人の所有する12区画のうち1区画が空き地。p116