『入門経済学』 | Hiroshiのブログ

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今後不定期投稿となります

<日曜日の昼下がり>
いつものようにモール内のスタバで『中世ヨーロッパ』を読む。このところ『入門経済学』で頭がパンパンになっていたので気分転換の読書。

この本、出たばかりで編者の「あとがき」によれば、コロナ下の緊急事態宣言中に、原著についてのブログ記事を書いたところ、平凡社の目に留まり、急遽翻訳の話が舞い込んだとか。コロナも悪いことばかり引き起こしたわけではなさそう(笑)

さて、この本の中で、よく言われる「暗黒の中世」という認識についての指摘があるが、私自身は西欧中世史に興味を持った時期(90年代)には、そうしたものに対する批判意識を持つ本が多かったので、そのような偏見は皆無だ。

むしろ「ロマネスクルネッサンス」とか「カロリングルネッサンス」的な、中世を暗黒の時代というよりは<進歩の時代>という捉え方が最初から身に付いたのでその点は違うかもしれない。ま、しかしそれは少数派かもしれない。
https://blue.ap.teacup.com/applet/salsa2001/23/trackback

私の場合は当初から、

「西欧精神文化の礎が築かれたと云う時代」

という捉え方だった。




<小さな村の物語、イタリア>
土曜の夜はいつもの番組。今回、初めてコロナに家族が罹った一家の物語が紹介されていた。11年前の主人公だった八百屋の女主人は既にガンで亡くなったが、その後をついた娘家族の物語が今回の中心。いつも見ても良い番組。
https://www.bs4.jp/italy/articles/ddoboxqx7j4i2ghi.html




<「頭脳流出」という御門違い>
https://news.yahoo.co.jp/articles/3a79a4d43a793dc46b90f31e9801edae75994aec

日本は優秀な人間を「外に押し出している」がその事実が伝えられていない。日本は分野によってはもはや中国にすら遅れを取っている。この10年くらい、肌感覚として海外超有名誌への日本からの科学論文の激減を感じた者からすれば原因ははっきりしている。

日本はテクノロジーとサイエンスに投資をしてこなかったし、優秀な若者に活躍の場を与えてこなかった。当然、優秀な若者は大学に残らなかった。逆に院生の「数合わせだけ」してきたので《ピーターパン・シンドローム》の若者が大学に残った。

「日本凄い」と繰り返す国賊者が今やテレビの人気者。天皇の玄孫だかなんだか知らないが、彼こそ日本人を油断させるために《どこかの国》が差し向けた回し者ではないかと思うくらい。段々また腹が立ってきたゾ!
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『入門経済学』
ダロン・アセモグル、デビット・レイブソン、ジョン・リスト著、東洋経済新報社、2020年初版。

苦手なタイプの本だし、今回も凄い厚い(600ページ近くもある!)、それに経済学は無知だし、前の本も1ヶ月近くかかったし… と色々迷ったが結局借り出した本(汗) 入門書らしいがとても簡単とは思えない。とりあえず少し読んでから考えようということで読み出した。

冒頭『フェイスブックは無料か?』という如何にも若者受けする質問からスタートする。どうやら無料ではない事を言いたいらしい。フェイスブックに限らず、SNSに対する教育者の評価は厳しい。

かくいう私も学生に向かい『ラインやツイッター中毒でバカになるか、うまく使いこなして利口になるかは貴方の選択しだい!』などと口走った方(汗)

いずれにせよ、経済学は3つの原理があるらしい。p3
1:最適化、2:均衡、3:経験主義

1は誰でも得する事をしたいし、する。
2は現状で満足しているなら、誰でも損する行動には出ない。
3は「数字でナンボ」と考えれば分かり易い。理論ではなく現実だ。

1について著者は「最適化は将来を完全に予見することではない」という。というか誰も将来は予見出来ない。只、リスクを考慮に入れられるか、p11 あるいはトレードオフを考えられるかどうかだ。p13 

しかし意外とリスクを考慮できそうで出来ないのも事実。新築の家をかつて川の氾濫のあった場所や、崖下に造るという選択が私には理解できない。

また後者の場合について著者は、フェイスブックを使う時間とアルバイトをする時間のトレードオフを例に出す。なかなか面白い。

こうした授業なら学生は興味を持ってクラスに出るだろう。最初から『ラインやツイッター中毒でバカになるか』という教師より良さそうだ(汗)