【貸主の修繕義務】借りている建物に雨漏り 貸主に「直して」と請求できるか?
建物の賃貸借で,借りている建物に不具合が生じた場合に,誰に修繕する義務があるか?実務上,結構これでモメるケースが多いのです。今日は,この問題を深堀してみます!<目次>1.意外に多い,賃貸建物の修繕トラブル2.「直してくれなきゃ,家賃は払わん!」と言えるか?3.今日のまとめ1.意外に多い,賃貸建物の修繕トラブル先日,ある経営者の方からのご相談。会社で借りているオフィスで雨漏りがあったので,大家さんに直してほしいと言ったところ,断られたのでどうしようというものでした。賃貸建物の修繕に関するトラブルというのは,意外と相談が多い問題です。賃貸建物の修繕に関しては,民法という法律で規定があります。このような場合には,原則として大家さん,つまり賃貸人に修繕をする義務があります。ただし,この民法上の修繕義務は,当事者間の合意で,これとは別の内容を契約で定めることができるとされています。具体的には,賃貸借契約で大家さんの修繕義務を免除する特約を定めることができるのです。逆に言えば,このような大家さんの修繕義務を免除する特約がなければ,原則通り大家さんに修繕する義務があるということになります。それでは,先ほどの相談事例のように,大家さんに直して欲しいと頼んでも,大家さんが直してくれない場合はどうしたらいいのでしょうか?民法では,一定の場合に,借主が修繕することができる場合を定めています。具体的には,まず,借主が貸主に対して,修繕が必要であることを通知したり,貸主が,修繕が必要であることを知った場合。このような場合に,それにも関わらず大家さんが修繕をしてくれない場合です。さらに,緊急でやむを得ない場合にも,借主は修繕をすることができるとされています。それでは,この場合に,借主が修繕にかかった費用はどうなるのでしょうか?この点,借主は貸主に対して,必要な費用を支払ってくれと請求できる権利があります。専門的には,必要費償還請求権といいます。つまり,どうしても大家さんが直してくれない時には,借主が自分で雨漏りを直してその時にかかった費用を大家さんに請求できるということになるわけです。2.「直してくれなきゃ,家賃は払わん!」と言えるか?この時によくありがちなのが,大谷さんが雨漏りを直してくれるまで,賃料の支払いを拒否するという対応をする人がいます。このような対応は,絶対にやめてください。それは,法律上,大家さんの修繕義務と,借主の賃料の支払い義務は全く別物だからです。いくら大家さんが雨漏りを直してくれないからと言って,賃料の支払いを拒否してしまうと,どうなるか?これは,借主が契約違反つまり債務不履行をしたということになってしまいます。そして,賃料の不払いが何ヶ月か続くと,大家さんから賃貸借契約を解除されて,建物の明渡しを請求されてしまいます。そのようなことになったら,「裁判沙汰」ということになりかねません。私の弁護士としての使命は,中小零細企業のトラブルを「裁判しないで解決」すること。「裁判沙汰」を避けるためにも,家賃はきちんと約束通り支払っておくことが重要です。その上で,先ほど述べた通り,大家さんが直してくれない場合には,借主が自ら修繕することができます。そして,その修繕にかかった費用を大家さんに後で請求するという流れになります。3.今日のまとめそこで、今日のポイントは,修繕義務の免除特約がなければ,修繕は基本的に大家さんの義務!ということです。くれぐれも,「直してくれなきゃ家賃は払わん!」はやめてくださいね😅下記の関連動画をご覧下さい。「【貸主の修繕義務】<弁護士が解説>借りている建物に雨漏り 貸主に「直して」と請求できるか?」弁護士ブログ人気ランキングに参加しています。よろしければ、クリックお願いします。にほんブログ村【最新の動画】私は弁護士として,長年人生がうまく行く人と,逆に人生がうまく行かない人をたくさん見てきました。人生がうまく行く人と行かない人,その思考習慣の違いはたった1つのことです。今回は,人生がうまく行く人の思考習慣というテーマでお話しています。 【活動ダイジェスト】昨日は,連休最終日でしたが,1日自宅にこもってKindleブックの原稿を書いていました。今日は通常通り事務所に行く予定です。お知らせ■法律相談のご案内について■メールマガジン・中小企業のお困りごと解決通信(無料)について■スポットで事件解決のご依頼をいただいた場合の弁護士費用について■顧問契約サービスについて