最も尊敬する女性の訃報を知り、

彼と過ごせるのはあと1日となった5月1日。


ずっと泣いていたい気持ちもあったが、

私は"今できること"に集中した。


書類上の手続きをするために

郵便局に行ったり、

コンビニで彼のIDなどをコピーしたり、

一緒に暮らしたAirbnb から私の家に

荷物を半分くらい運んだりした。


さらに、彼の友人達が営むイキツケの

お店を巡りたい、と言った。


"次に自分が大阪に戻って来る時まで、

お店がつぶれてほしくないから、

がんばってコロナを乗り越えてほしい"

というメッセージを伝えたい、とのこと。


彼が手紙を書いている間、

お札をハート型に折るのを手伝ってほしい

と言われ、2人で公園で作業をした。


緊急事態宣言中で、多くの飲食店は

休業していたので、彼の友人達のお店の

ポストにハート型のお札が入った手紙を

届けていった。


その一つは、私達が出会った店だった。


夜は、私が好きな焼き鳥やさんの

テイクアウトを注文していて、

それを取りに行った。


彼は私が貸した体温計で体温を測りながら

外で待ってる、と言ったので、

私が店内でご飯を受け取り、

店を出た。


店外に出ると、店の明かりが当たらない

道の端に、彼はいた。

彼を見ると、彼は体温計をくわえていた。


えーっ‼️

それ、脇用だよ!脇の下で測るねん!


私はすごく大きな声で叫んだ。


Oh!... と言った後、

彼は急にしゃくりをあげて、泣き出した。


突然の展開に、私は驚き、

状況を把握するのに時間がかかった。


 

彼は、映画「ジョジョ・ラビット」を観ても

泣かなかったのに…

(私は映画館で350mlぐらいは涙がでた😭)


彼は泣かない人だと自分でも言っていたし

私は彼を、究極のドライアイだと

思っていた。


私はどうしていいかわからず、

"帰ったら、歯を磨いた方がいいよ"

と言い、その後は2人とも無言で

手を繋いで帰った。


彼は帰ってすぐに歯を磨き、

シャワーを浴びた。


お葬式意外で男性が泣く場面に

直面することはほとんどないし、

彼の泣き方は、まるで

ダムが決壊したみたいだった。


彼の泣き声がバスルームから聞こえてきて、

でも聞いてはいけない気がして、

とりあえずベッドルームで

気持ちを落ち着かせた。



気分を変えようとして

私はドレスアップし、彼もスーツに着替えて

焼き鳥を食べた。


昨日のオーパスワンは普段着だったのに、

焼き鳥はドレスアップしてるのって

変やなぁと言っていたら、ようやく笑えた。



私はフリーランスなので2,3ヶ月に一度、

海外旅行していたので、

もしコロナが収まれば、

意外にすぐに会えるよ!と言った。


8月の私の誕生日も

9月の2人のアニバーサリーも

11月のthanksgiving や

12月のクリスマスも。


私達は離れているようで、離れていない

のかもしれないよ!

という私に、彼は笑い

Now, I feel much better!!! と言った。




翌朝、彼は7時前の空港バスに乗るため

2人でバス停に歩いた。


彼が最後に見る私の方が

涙と鼻水でぐしゃぐしゃになり、

マスクが顔にはりついて

悲惨な様子、というのは避けたかった。


だから、バス停に向かう間、

もし、Philadelphia で仕事が決まれば、

チーズステーキを食べたい、とか

ロッキー🥊の映画のように

美術館の階段を駆け上がりたい、とか

平和で楽しい話題に専念した。


また2週間後ね〜👋という感じで

別れることができた。


彼がバスに乗るまで私は泣かなかった。

大げさかもしれないが、奇跡だと思う。


もちろん、バスが離れてから、

存分に泣いた…😭


もし私が女優なら、

あの日を思い出して2秒で泣けるのに、

この能力を使う機会がないから、残念…


(2020.5. Osaka 🇯🇵)

彼を見送ってから、

これからが大変なんだろうなぁ…

やる事いっぱいあるなぁ…

と思って撮った写真。


あの日からずいぶんと

時間が経った気がする。


悲しいニュースや

まだまだ先の見えない状態の最中にいるけど

Nothing lasts forever good or bad.


良い事も悪い事も、ずっとは続かない!

いつか、終わる!!


メソメソする度にこの言葉を思い出して

気合いを入れる!

えいえいおー✊