Z400FX リフレッシュ作業の続きです。
まずはシリンダーヘッドからです。
エンジン内部の汚れって外からは見えないので、開けてびっくりする事よくありますが、今回は外した点火プラグや、ガソリンが滲んだキャブレター、黒ずんで汚れたエンジンオイル、マフラーの出口の状況である程度予想できた事ですが、やはり汚れてました。
2000年以降のキャブレターを採用使ってないバイクには、よほどのことが無ければここまでなる事は無く、10万キロ近く走っても意外とキレイだったりします(各部の磨耗は当然ありますが)
やっぱり大事なのはオイル交換でしょう。メーカーの取説には6,000キロ毎なんてありますが、この数値は
《6,000キロで変えなきゃ壊れます》
と、言ってると思ってください。
空冷エンジンや、基本設計の古い車両、日常的に高回転まで回す人、真夏の渋滞のあとにエンジンオイル量をマメにチェックしない人などは出来るだけ早めに替えましょう‼︎
自分の使用方だとどうかな?って迷ったらお気軽にご相談くださいね。
特殊な薬液使ってキレイになって来ました。
何処が汚れていたのか、キレイな写真を見てもらえれば、わかるでしょう。
ココが燃焼室と呼ばれている場所です。
丸いところから吸入したり、排気したりするバルブがついています。
バルブにガタが出てたので、今回はバルブステムを打ち替えて新品のバルブに交換します。バルブステム交換はシリンダーヘッドを100度ぐらいに暖めて特殊な工具で打ち抜き、新品に交換するという特殊な作業なので、外部の内燃機屋さんに委託します。
内燃機屋さんとは文字通り内燃機=エンジンの専門業者さんでバイク、自動車、トラック、発電機、船舶などのエンジンの特殊な修理をしてくれる精密加工業者さんで、以前は都内にもたくさんあったのですが、かなり少なくなってしまいました。
俗に言うボーリング屋さんと言いますが、聞いたことありますか?
下の写真はそのバルブステム。
まぁまず見ることはないでしょう。
この後、バルブクリアランス調整をエンジン組む前に行い、ネジを取り付けるネジ山を全て点検し、手に入るボルトは全て新品にしました。
残念ながらシリンダーヘッドのカムシャフトを取り付けるネジ山の痛みがとても酷く、ドリルで拡大して特殊な形状のステンレスのネジ山を組み付けて、キチンと組み付けられるように、ヘリサートを行いました。
シリンダーヘッドは、とても大事なところなのと、新品は決して手に入らない部品なので、長持ちするように時間と手間がかかりましたが、仕上がると嬉しいものです。
続きはまた次回。
【書き込み:小林元】