1960年代当時のカッコ良いベース。グルーブベースのお手本中のお手本。モータウンのヒット曲のほとんどを彼が弾いていたというジェームス・ジェマーソンの渋った物凄いグルーブベース。


ジェマーソンと言えば先ずは、ピッキングがワンフィンガーと言う事で有名です。独特な詰まったようなタメ。そして真骨頂は左手と言うか殊の外ポップなベース・ラインでしょう。微妙に伸ばしたりタメたりを目まぐるしく繰り返してなおポップなベース・ライン。言うは易し。これは凄く難しい。

World's Prettiest Bassline (James Jamerson, 1970)


シカゴのピーター・セテラも影響を受けていただろうと思う。初期のシカゴでのピーター・セテラの演奏は相通じるベース・ラインが結構多いです。(ピック弾きですけど)
もう一人の天才ベーシストジャコ・パストリアスとは全く異なるタメとノリですね。地を這いながらハネているような何とも言えない小気味よさは他に無い。
しかもポップ・ソングのバッキングでありながら結構な手数を弾いていて、しかし曲を決して壊さない。印象に残るポップなベース・ラインが主役のメロディラインを一層ポップな印象深いものに仕立て上げてしまう。この音源はとりわけゾクっとしますな。。。
James Jamerson isolated bass track


youtubeって言う物は本当に凄くてこんなお宝音源が沢山提供されていて幸せ感じるなぁ。ジェマーソンはわざと使い込んだ渋ったフラットワウンド弦を使用していたとの事。この渋って鳴りの悪い弦でしか出せないであろう物凄い存在感。一言で言うならぶっとい!この音源も当然ゾクっとしますな。。。
JAMES JAMERSON /// Ain't No Mountain High Enough


愛弟子(?)チャック・レイニーはこの感じをそのまま受け継いではいない。この感じはやはりジェマーソンならでは。昔のアーティストが漏れなく持っていた強烈なオリジナリティですね。


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