ルツェルン旧市街の背後に連なるムーゼック城壁。
そう、ルツェルンは城壁に囲まれてる街で、城壁にはデザインがバラバラの見張り塔が9つあるんだって。カペル橋の塔なんかもそれに含まれてるらしいよ。
ルツェルン旧市街はとにかくどこをどう歩いても城壁か川にぶち当たる。
壁にぶち当たったら、することはひとつ。
飛び越える
ぶち壊す
よじ登る
穴を掘るか秘密の通路を見つけて向こうへ回る
とりあえず壁の端まで歩いてみる
ひとつじゃなかった.....
とにかく獸木が言いたいのは
壁があったら絶対向こう側へ行きたい
ということ。
最近どこかの通称自由の国でも、簡易式の壁が建設されているらしいが、こういう壁に対する人々の本能的欲求ついては考慮されてるんでしょうな?
それはともかく、とにかくルツェルン滞在中に、絶対壁の向こう側を見てみよう!と思ったんだが、これが最終日にもつれ込んでしまった。
(ちなみに一番上の写真は最終日に裏側から撮ったやつ)
ただ、一度もトライしなかった訳ではなく、城壁には滞在中割と早めに訪れていた。
ルツェルン前半、シュタンザーホルンに登ってオオカミ犬とかとまみえた後、余裕があったので、夕方ホテルのすぐ裏の城壁まで歩いて行って、割と簡単に階段で壁の上まで登り、さらに城壁の塔のひとつ、メンリ塔というのに登ったのはいいが、
これが思いの外高くて......
階段の続くままてっぺんまで行ったら、ちょっと死にそうになった。
シュタンザーホルンで余裕だったのに、夕方のお散歩で死にそうになるとは何たることか。
この時
スイスで垂直移動は禁止
と悟り、たとえ山に行っても水平移動だけにして自制することにしたんだね。
バーデンでも高いところにある城跡に登って失敗したけど、お山も頂上の峰とかは、登山電車とかを降りてから短時間で行けても勾配がきつく、たとえそれまで涼しくて爽やかでも、登りつめるうちに急速に体温が上昇してしまうんだね。
まあこれは、神経の不具合で体温調節ができない獸木だからの話で、健康な人は大丈夫なんだけど、とにかくこのメンリ塔に登りつめた時は大きく反省。
しかも、塔のてっぺんは外に出られないので、はっきり言って
何も見えません
ついでにメンリ塔の入り口付近に飾ってある時計も見てね
あと塔の入り口付近の扉も
その代わり城壁の上からは
ルツェルンが一望!
おお〜。
ピラトゥスも見えるね
あと塔の途中の階から(確か)はこんな風に城壁を見下ろすことができた。
うーん、やっぱり高い。
とにかく塔のてっぺんまで登ってフラフラだったので、この日は壁の裏側に行く方法を探ることもなく退散。
そして最終日。
あいにくの曇り空でイマイチ撮影向きではなかったのだが、もはやチョイスがないので急ぎ壁に向かう。
城壁近辺の住宅街
あじさいきれいー
メンリ塔へ続く門
そしてどっやったら壁の向こう側に行けるのか確信がなかったけど、フツーに出入り口があった。
だよね......ゲーム・オブ・スローンズのでかい氷の壁にも向こう側に行くトンネルあるもんな
おお〜!
これが壁の向こう側か‼︎
城壁の前に広がる野原の中で....
猫が1匹
次々と通り掛かる観光客がプスプスとか声をかけても、脇目も振らず一心不乱に地面を見つめ、時々飛びかかったり、追いかけては止まったりしている。
いかんいかん、また動物に気を取られとる。
もう日が暮れるし、明日はチューリッヒに移動だから早く帰って用意して寝なきゃ。
一日駆け込み取材に追われ、疲れた足を引きずってホテルに帰り着いた獸木。
シャワーを浴びて窓の外を見ると.....
まさかの夕焼け!
わー、光が!
光線が!
絶好の撮影条件が‼︎
夕焼けということは、もう9時近かったのだが、急遽その辺にあるものを着て、城壁に引き返す獸木。
やったー!夕日に染まる城壁!
撮影を終えて、今度こそ帰って寝ようとした時
一度はお家に帰ってたらしいあの猫がまた道を横切って城壁前の野原に出現!
えー、まだやんの?
すごいわね、この人。
その集中力分けて欲しい。
そしてここにもひたすら集中してる人たちが。
なんか城壁は学校帰りの若者の溜まり場になってるみたいで、ちらほらたむろってる子たちがいた。
こんな洒落た溜まり場あるなんて、ルツェルンの子たちはいいね。
こうして別れを惜しみつつ、獸木は翌日電車でチューリッヒに戻ったのであった。
電車で一緒だった一人旅中のマンチェスターのスエレンちゃん。
オマケ:
獸木がお土産のバルサムクリームを買いに行って、お客さんが誰もいなかったのでついでに店員さんに長年足にある魚の目の悩みを相談させていただいたルツェルンの老舗のお薬屋さん。