先日、映画『影裏』を観てきました
原作は芥川賞を受賞したヒューマンドラマなので、全体的に重い印象。
でも盛岡の見知った光景が映し出されると否が応にも嬉しい気持ちになります。
原作で緻密に表現されていた風景。
その文字列から自分の脳内に描いていた光景、それとかなり近似した映像が映し出された時も、「ふむふむ。なるほど。」とうなづいてしまいます。
そんななか、あくまでも個人的にですが、ちょっと違和感というか残念に思った点がいくつか。
・俳優さんの顔の上下が切れてしまうくらいのどアップ、それが長時間続くカットなど、少し気になるカメラワーク。
・無理に方言を入れこまなくてもよかったかな~。
・今野(綾野剛)のジェンダー的な側面、原作ではほのめかす程度でしたが、中盤とエンディングで色濃く描かれていた。
・日浅(松田龍平)の結末が原作では明らかにされないままだったのに対し、映画では安否がはっきり描かれていた。
…と、少し残念に感じる一面もあったものの、全体としては淡々と進む中に心の揺れ動きがよく描かれていて、魅力的な作品でした。
魅力を感じたと言えば…
映画『影裏』とコラボした日本酒。
「南部美人 影裏」 と 「鷲の尾 影裏」
岩手の地酒の影の顔、裏の顔。
知っておくべきなのではないかと思う今日この頃