「羊の木」見てきました | ∞ Virgo × Virgo ∞

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ふまえて渋谷 (・_・|

遅まきながら、見てまいりました。

 

「羊の木」

 

特に、○○デー的な割引サービスのないお昼間でしたが、3割程度の客入りでした。

奇しくも3年前に味園ユニバースを見た劇場で、なおかつ8番スクリーンで!

 

 

 

8の引き強くて、演技(縁起)が良い(∩´∀`)∩

 

いつものように、フライヤー配布をゲットしただけで、事前情報はなるべく入れないように、素の状態で。

 

亮ちゃんコメントによると「朝からすき焼きを食べたような、消化のしにくさ」ということで、

後味悪い映画大好き人間として("紙の月"見て、おぉー後味悪くて旨いぜ…と思える人)楽しみにまっておりました。

 

見る前は、

で、出かける前は

って、前のめりで。

 

鑑賞直後は

に変わってますからね!笑

すき焼きどころじゃなかった!!嚥下できない~~~( ;∀;)

 

 

はい、簡単に感想を。

 

後半のある部分から、ずっと逃げたくて逃げたくて。私が。

どうやったら逃げられる?次の新幹線に飛び乗るか、空港に行くか、レンタカー乗り捨てるか。

戸籍変えないと追われる、戸籍買いたい、戸籍どこ売ってる?戸籍どこで買う[検索google]まで30秒くらいで考えてました。

なんのこっちゃ、ですよね笑。

 

 

同じ言葉を、月末が6人に言う。

同じ言葉を、宮越が月末に言う。

 

最後に言った宮越の電話越しの「全然いいよ、(プッ、」が最高にKOWAI!!

 

 

僅かな時間の流れの中に、ものすごいスピードで変化していく状況に、追い詰められました。

 

 

 

 

月末は、ずっと地元に残って役所勤めで「お仕事忠実にこなします課」の人員的な人で。

何ってない日の中で、突如国家的なミッションを言いつけられて、仕方なしに…。

 

多分、文が魚深に戻ってこなかったら、何もなかったかもしれないね。

 

文も、不倫の末、戻ってきたから、何ってなかったのだろう。

多分、高校生から自慢のロングヘアーは維持している。

あのギターで、「…っぽいな」って思った(笑)。

 

ムショ帰り6人。

理容:福本

介護:太田

清掃:栗本

クリーニング:大野

 

 

福本の出迎えから、同じセリフを繰り返し伝える月末。

あ~~~、ヤな仕事だなぁ…と思いながら、なんとか職務遂行のため、動揺を隠しつつ、よい印象を与える。

 

太田は出迎えから、ちょっと知的ボーダー感が伺えた。月末の父親といい仲になって、服役の理由や下手なメイク、依存的な部分が露出してきて、ありそう…なるほどと思った。

 

栗本は、改札口の初見でコミュ障ぷんぷん匂わせていたけど、違ったな。羊の木の絵を拾った時には、その神話を元から知っていたのかなと思ったけど、そうじゃないかも。そんなに深い意味はないのかもしれない(と、後に思った)。

 

大野の出迎え、めっちゃヤバい。ヤバい以外の感想が出ない。ヤバい。目合わせられない。

月末めっちゃビビりまくってる。当たり前だ。先に言えよ的な。

でもすぐに、応援したくなった。地球に降りてきた宇宙人ジョーンズみたいだったから。

 

この4人については、自分の罪を受け止めている。十分に。

自分の何がそうさせたのかを理解したうえで、もう同じことは二度と繰り返すまいと、元凶から自らを遠ざける努力をしている。

太田と、栗本。同じ女性だけど、対比的。太田は、自分の存在を人間に求める。栗本は、自分の存在を非、人間に求める。

栗本の行動が、“羊の木”のキーになっているけど、そこは曖昧。たまたま拾っただけ、だったか。

 

 

杉山はグレーの存在。

大野との接触で、思い直すことがあったら、あんなみじめな死に方はしなかっただろうに。まぁ無理だな。

 

もっとも白に近いように思えた宮腰の黒さ。

後々考えたら、炭酸ドリンクを買って月末に勧めるところからヤバい。

 

そう、後々考えたら、の話。

後々、思ったら、本当に怖いと思ったのは、宮腰が魚深のこどもが興じている遊び「のろろ~」を一緒にやっているシーン。

ヤバみの極みだ、あれ。ほんとヤバい。

 

宮腰が、人間として、人格が形成される年代の、何かがポッコリと抜け落ちてる感じが怖い。

アダルトチルドレンというものの類とはちょっと違うような…。そういう過去が「ある」じゃなしに、「ない」という原因みたいなもの。

そこらへん、少年院や刑務所服役の時の、臨床心理調書を見せてほしい。

この宮腰要素だけで、一本作れる。

 

過去の描写がなく、すべて台詞からの想像で、余白たっぷり。

街が過疎ってて、シャッター商店街。貸店舗ばっかり。

のろろ祭りの、のろろ役はどうやって選出しているのだ(-"-)

 

 

バンドの練習、の音。背中ビーン!

多分、月末は、シュミじゃないタイプのジャンルだけど、文が好きならっていうのがもう出ちゃってる。

のに!

月末、文に踏み込めない。成長しない。

文の「つきすえー」呼びは、ちょっと萌える。

 

妙子おばさんに怒られる( ´艸`)。

 

宮腰の

「これって、ロック?」

市役所の人間としてじゃなく、友達として招き入れてしまう…。

 

あ~~~~~~~、誘わないで~~~~~~~ダメだよ(叫)!

 

という、私の心の声は、月末に届くわけはなく。

 

 

ときめきポイントも押さえておこう。

 

横断歩道の向こうの、チャリにまたがった月末~!萌え~!

ベース背負っている姿は、まるで高校生のよう…。(*´з`)

部屋ー!自宅ー!というか、実家-!の男子の部屋ー、ですやすやと寝ちゃう月末くん、萌え♡

(その傍らにいる宮腰が怖すぎる…)

 

宮腰のギター練習に付き合う月末くん、セーハを「こうやって…」といってカッコイイフレーズかましちゃう月末くん萌え♡

(宮腰のギター練習、教本で3ページくらい進んだ?っていう進行レベルw Cはとりあえずできたらしい。Fの壁でつまずく)

 

 

まぁ、なんやかや言っても、目黒の親父さん殺してからの、杉山(&無関係な人)をおそらく無表情にやってからの。

月末に友達であることを確かめるところが、もう本当に怖くて。

他の4人にあって、確実に宮腰にないものが、ここにきて大暴発!あーもうほんと怖かった。

なんで、そこで、着いてくかな…。もう…。

 

 

ストーリーの途中で、もうほんと勘弁って!思って中座したくなった。

 

最初のどんとこい!な私は、どこへいったのやら(笑)。

 

栗本の埋葬趣味は、単に生まれ変わりたいという願望以外に、審判を土に委ねるという見方で、いちおう私の中では決着をつけようと思います。

 

あー、ほんと怖い(それしか言えない)。

クリーニングの屋の女将が、良かった。救われた。

 

 

 

 

現実に戻った世界がまぶしかったよ…。

あの日本海の海の色と空の色が、瞼の裏に残っています。