
ヨーロッパ中から車でこのトスカーナ地域に余暇を過ごしに人々が集まります。
イタリアの地図には「美しい眺めを持つ道」として、道路上に太い緑の線が印されています。
シエナ地域は特に起伏のある田園風景と丘陵小都市が特徴です。
人工的に開墾された歴史的田園風景には、
ゆったりとした起伏の連なる丘陵や土が侵食された地形があります


シエナ南東近郊のタベルネ・ダルビアという町からアシアーノの町までのシエナ国道438号線沿いは、春は緑に生い茂りますが、それ以外の季節には樹木もほとんど生えない乾いた不毛の地となります

その起伏のある道を走ると、農家は数えるほどしかなく、少し緑を帯びる牧草と麦畑、農地が目に入ります。
そして、ところどころにクレーテ・セネージ(シエナ地方特有の粘土質)と呼ばれる侵食性の小山があり、侵食の進んだ粘土質の丘陵地帯があります。
国道451号線沿いには、
人里離れた場所に糸杉が取り囲んでいるモンテ・オルヴェート・マッジョーレの修道院が出現し、
その鐘楼がランドマークとなり風景を引き締めています。
このアシアーノからボンコンヴェントへ向かう道には、
丘の尾根上にチェントロ・ミノーレと呼ばれる小さな町々が次々に現れます。その周辺の谷を見下ろすと、丘の斜面にオリーブ畑とブトウ畑が交互に姿を見せています。

このような街道を通りながら、ハイキングやバードウォッチングのスポットに行き、また近くの歴史的街なみを訪れます

ドライブの拠点として訪れる街、修復される教会や修道院、農家などの要素はそれぞれが点です。
これらの風景を楽しむ道が点と点を結ぶ線となり、これらの線をつむぐことが訪れる者を魅了することになります。
これが点在する文化や市民の生活によって形づくられた面であり、美しい風景として形成されます

長文ですが、読んでいただき、本当にありがとうございます
